イノさんシゲさん

井上出と重松彬の往復メール

晩便り(ム)

2007-10-03 01:32:58 | Weblog
バンクーバー便り  2007年10月
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私の家に、猫が 二匹います。 最近、ある方が たいせつにそだててくださるなら、この猫を差し上げます、と言うので いただきました。

一才の メス猫です。 それで、もといた猫とで 2匹になってしまいました。

この猫は、ブリティッシュ ブルー といって、中々貴重な猫で、めったにお目にかかれないものです。 体が大きく 丸々太っています。 毛が ビロードのように 艶があり、抱いた感触が 高級なファーのようです。

ですから 猫の貴婦人 と言ったところです。 貴婦人だけに、外には出ず、もっぱら家の中でじっとしており、動きは 猫らしくなく 緩慢、上品ですが、ばかです。
その馬鹿らしさが とてもかわいらしいです。

猫を2匹も飼うなんて よほど猫がすきなのですね、と言われますが、私の家では猫を飼わなければならないのです。

もし私の家だけが猫を飼わないと、隣近所も猫を飼っておりますので、ねずみが私の家に集中してしまうからです。

バンクーバーは 蚊も虫も蛇もいませんが,ネズミは いるのです。 カナダのものは 何でも大きいのですが、ネズミは 実に小さなものです。 小さくても いろんないたずらをしますので 何とか退治しなければなりません。 猫を飼うのが 一番手っ取り早い手段であります。 それで猫を飼うのです。

一昨夜 夜中に ベランダで物音がするので、ドアを開けて見ると、大きな 太ったラクーンが ゴミをあさっておりました。

私がそばに行っても 物怖じせず、ずうずうしくも あさり続けており、よく見ると他にも何匹もおりました。 ラクーン家族でした。

昨日の昼,家内が 娘婿の誕生日祝いを持って 娘の家の玄関のドアーをノックしたのですが、留守でした、

ひょっと下を見ると ベビーカーがあり そこに、襟巻きにできるほどの ラクーンの尾っぽが垂れ下がっており、 大きな一匹のラクーンが ベビーカーの中で ちょうど ベビーが 寝ているように 熟睡していたのでした。

家内は 驚きの悲鳴を上げ そのラクーンを 蹴っ飛ばしてしまいました。

熟睡していたラクーンは、それ以上に驚いて 飛び上がって 隣の家の生垣のところに逃げていったとのことです。

このところ ごみ収集のストライキが 3ヶ月も続いており、 いたるところが ゴミで一杯となっております。 そのゴミをあさりに ラクーンやスカンクが 大発生しているのです。

ラクーン、スカンク、そしてリス、時には コヨーテなどが 私の家の周りにはいるのです、

何か 田舎の森の中に 私の家があるように思うかもしれませんが、 私の家は れっきとした バンクーバーの 住宅街にあるのです。

野生動物のいることは たまに被害を蒙ることがありますので 困りますが,こちらの新聞のコラムニストが、“ラクーンは人より先住者なのだから、退治することより 共存を図らねばならない”と言っておりました。 本当にその通りであります。 野生動物と 仲良く 共に暮らせる社会にしなければなりません。

私は 10月12-14日と カルガリーの教会の修養会に招かれ 奉仕をいたします。よき奉仕ができるようお祈りください。

村松勝三  (10月1日)