本牧にある八聖殿に初めて行ってみました。
法隆寺夢殿を模した三層楼八角形の建物です。
熊本県出身の政治家で逓信・内務大臣を歴任した安達謙蔵が建立し1937(昭和12)年、横浜市に寄贈され、建物の周辺一帯は本牧臨海公園となり市民の憩いの場として整備されました。
1973(昭和48)年「横浜市八聖殿郷土資料館」と改名され、市民に郷土の歴史を伝える資料館として、幕末から明治にかけての本牧、根岸の写真や市内で使われていた農具や漁具を中心に展示しています。
1階は「漁村の祭りとくらし」として横浜市内の漁村で使われていた漁労具が展示されています。
海苔の生産に関わるさまざまな用具がありました。
これは海で履く下駄ですね。
タコツボです。
茅でつくったお馬を海に流すことによって、人々の無病息災や大漁・豊作を祈願する、中世から続くとされる本牧神社の神事「お馬流し」の模型も展示しています。
2階には、「農村の暮らし」をテーマに古い農機具など展示してありました。
明治初期の古民家の一部を移築復元し、横浜市内の農家が使っていた食器などが展示してありました。
展示室奥には、八聖像がおかれ、建物の名前の由来となっています。
キリスト、ソクラテス、孔子、釈迦、聖徳太子など8聖人の彫刻が飾られていました。
ずっと前から行ってみたかったところです。ちょっと不思議な雰囲気の場所でした。埋め立てで失われた横浜の漁業の姿を忘れないよう建てられた資料館です。埋め立てによって発展した横浜の歴史を忘れてはいけませんね。入館は無料です。