観光地に住んでいます in 横浜

毎朝、大桟橋、山下公園、赤レンガ倉庫、象の鼻パークを
散歩しています。
皆さんに横浜の風景をお届けします。

南極観測船「しらせ」 船内見学 Part1

2011-02-08 23:19:45 | 

夏の終わりですが、現役を引退した南極観測船「しらせ」の船内見学会に行ってきました。新しい「しらせ」は横浜港で見学したのですが、引退した先代「3代目しらせ」は引き取り手がいなくて、仕方がなくスクラップになるところでした。そのニュースを聞いて、どうしても「しらせ」を守りたかった人たちが立ち上がり、weathernewsが再公募で引き取り、第二の船出をしたとのこと。

ネットで予約をすれば無料で見学出来ます。予約が出来たら、当日、新習志野駅近くにある国際水泳場前付近の集合場所に行くとウェザーニューズの職員さんが迎えに出てくれて、マイクロバスに乗り、しらせが停泊している京葉ふ頭に向かいました。ここはしらせ専用のふ頭なので、一般の人は入れません。なので船だけ見ることなども出来ません。

しらせのすぐ前でバスを降りたのですが、その大きさ、迫力にビックリです。見学の皆さんで記念撮影をしました。

まずは食堂?のような部屋で本日説明をしてくださる方の紹介がありましたが、実際に南極観測船に乗って南極へ行ってきた経験者もいらっしゃって、いろいろな体験談を語ってくれました。

ここは普段はヘリコプターを格納しておく場所で、必要な時は手動で引っ張り出すそう。

部屋は4人部屋や6人部屋などいろいろあるそうですが、シャワーとトイレのついた部屋もあるそうで女性の隊員や民間人はそういう部屋を利用していたそうです。

恐怖の理髪店「タイガーカットハウス しらせ本店」です。なんでこんな名前なのかというと、専門の床屋さんがいるわけでなないので、皆さん自分たちでカット、ほとんどバリカンでトラ刈り、丸坊主などしてたそうです

ここは世界の環境をweathernewsで観測している部屋で、南極の氷の量も観測しているそうです。興味深い話では、氷の量が少なくなる季節には船の通過も出来るので、今後、南極近辺を通過する航路の開発を研究しているとのこと。そうすると今のように海賊のいるソマリア沖を通ったりする危険もなく、航海期間の短縮にも繋がるとのこと。しかし、タンカーなどが通ることで南極の自然に影響しないのかとても心配です。手放しでは喜べない話でした。

「しらせ」は係留されているだけではなく、研究・観測の場としても活躍しています。南極航路の話しは本当に複雑な気持ちで聞きました。新しい航路で輸送期間が短縮されれば燃料費もかからずエコになる・・・との話だったのですが南極に船が通るのがエコに繋がるのか、生態系に影響が無いのか、人間だけでは決められない問題だと思いました。そんな問題を投げかけてくれる「しらせ」の存在感をとても大きく感じました。