雨季が近づいてきたせいか、雲の多い天気が続いている。
だが、午後になって雷鳴が轟き、スコールの気配が空に漂っても一向に雨は降ってこない。
このところの明け方の気温は、22~23℃。
さすがに日中の陽射しは強く、最高気温は32~33℃というところだが、雲が太陽を覆うことが多く、山風が吹くと実に快適だ。
村の衆は、そろそろ田起こしの準備にかかっているのだけれど、なにせ雨が降らない。
これからは、空との睨めっこが続くことになるのだろう。
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雲ひとつないオムコイ晴れも爽快きまわりないが、雲が多いと空を眺める楽しみが増える。
朝のうろこ雲。
日中の夏雲。
そして、夕方の乱れ雲。
それぞれの表情があって、飽きることがない。
こんな引用は面映い限りだが、やはり雲は天才である。
そういえば、昨日の夜は満月に近い月が薄雲に覆われて玄妙な気配をかもし出していた。
雲ひとつないギラギラの太陽、煌煌と照り冴える満月もいいが、人と同様に少しばかり陰りのある方が、時としてその物の本質が鮮やかに浮かび上がるというものだ。
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あれれ、番頭さん。
今日はなんだが、いつになく沈思的な筆運び。
ゆうべ、女将との間になんぞありましたかな?
なんてことを書いているうちに、突然パラパラと小雨が降ってきた。
ああ、涼しい。
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