【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【ソーンテーオに乗って】

2013年11月29日 | オムコイ便り

 数日で治まったはずの風邪が、ゲストを見送った途端にぶり返してきた。

 鼻が詰まって、息がしづらい。

 激しい咳込みが続く。

 幸いなことに熱は出ないのだが、老いた身にはなかなか厳しい。

 かといって、さほど冷え込んできたわけではない。

 今日の早朝の気温は、19℃。

 湿度が高く明け方の靄は深いのだが、ここ1週間ほどの間に泊まったゲストが寒さを訴えることはなかった。

 この季節にしては雲が多く、最高気温は28℃前後。

 日が陰りがちで涼しい感じはあるのだが、この程度の気温差をコントロールできないのは、やはり高齢化による免疫力の衰えのせいなのだろうか。

 へっ、ヘーくしょい!

     *

 さて。

 これは風邪をひく前のことなのだが、チェンマイ近郊のハーンドンに住むTさんがわがバンブーハウスを訪れた。

 なんでも、奥さんの母親の実家がホートとオムコイの中間地点あたりにあって、そこまでは何度も来たことがあるのだという。

 そこで、今回はオムコイまで足を伸ばしてみようと思ったのだそうな。

 というわけで土地勘はあるのだから、まずはハーンドンからソーンテーオ(ピックアップ改造型乗り合いタクシー)を拾ってジョームトーンまで走った。

 ここで折りよくやってきたチェンマイ発ホート行きのバスに乗り換えて、ホートまで。

 中間地点のここまで、およそ2時間。

 オムコイ行きの青いソーンテーオは、時計塔のあるミニロータリーを右折したすぐ左手先の路肩で客待ちをしている。

 出発は客の集まり次第だから、発車時刻はまったく読めない。

 その上に、ちょっと車酔いのような症状が出たそうで、オムコイ到着の電話が入ったのは午後4時過ぎだった。

 ところが、すぐに電話を代わったのは、なぜかわが村の入り口にある雑貨屋の女房らしい。

 早口で聞き取れずラーに代わってもらうと、運転手が町の終点を通り過ぎてそこまで送ってくれたのだということが分った。

    *

 翌朝は、ちょうど祖霊供養の日に当たった。

 早朝から2羽の鶏をつぶし、供物料理や祈祷の準備で大わらわだ。

 ゲストのTさんもこの騒ぎに巻き込むことになってしまい、9時になってようやく鶏鍋の朝食を共にした。

 食後は、川向こうの展望台に案内したあと細い畦道をたどって棚田の散策に。





 ちょうど、生育の遅れていた田んぼで最後の脱穀が行われていたので、これを見物。





「おお、クンター。いいところに来た」

 顔見知りが稲束をはさむ脱穀棒を突き出すのだが、腰の具合が不安なのでその勇姿(?)を披露することはできなかった。

 そのまま川沿いの道をくだって、古い竹橋を渡る。

 コンクリートの橋まで戻って右手の坂道を登り、集落を抜けて昨日迎えに行った村の入り口の雑貨屋前に出た。

 このコースを歩くと、村内の位置関係がつかみ易いのである。

 そして、教会を左手に見ながら村のメインストリートである「牛のふん通り」をぶらぶら歩いてわが家まで戻る。

 遅めの昼食と昼寝をはさんで、午後は村はずれの滝へ。









 顔写真の掲載は控えたいということで、風景写真だけの紹介となった。

      *

 晩飯までの時間、Tさんはノートを広げてタイ語の書き取りに余念がない。

 会話も、できるだけタイ語を使うように心がけている様子だ。

 私より数歳年上なのだが、その熱心さには頭が下がる。

 しかも、酒も煙草もいっさいやらず。

 食後にしばしの歓談ののち、8時過ぎには寝小屋に戻り、5時には起床という規則正しさだ。

 うーむ。

 風邪をひいても焼酎や煙草の誘惑に打ち克てない番頭よ、それでいいのか!?

      *

 翌朝、ラーの特製カオパッ(タイ焼き飯)を供してから町のバス乗り場まで送った。

 このバスでホートまで行き、市場で珍しい食料(トッケー?)などがあったらこれを義母へのお土産にし、再びソーンテーオでハーンドンまで戻る腹づもりだという。

 午後にもらった「無事到着」の電話は電波状態がきわめて悪く、オムコイでも手に入らないような珍味が見つかったかどうかは聞きそびれてしまった。

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