今日の一貫

つや姫(山形97)の県内販売開始イベント

10月3日山形県の新米品種「つや姫」の販売開始県内イベントに出席。

10時半からのイベントで挨拶


「新潟コシヒカリを超える米」にすることが3年にわたるブランド化戦略会議、委員長の役割だった。
超えはしなかったが、同等の評価を得る米にはなったと思う。
今年のつや姫の販売価格は良さそうだし、首都圏でも小売価格でおそらくキロ600円が取れるかどうか、500円は確実だろう。
新潟コシヒカリと比肩するなら550円に行くかどうかが課題だ。

全量1等米というのも、この猛暑の中では奇跡的なこと。
なにしろ、新潟の1等米比率が17%と低迷してるのだから、つや姫100%が如何に尋常ならざる数値かが伺いしれよう。
相手が戦いの状態になっていない状況で、万全の体制で臨めそうなのだから、
この米、何か運を背負ってる感じがする。

それでも米価が下がるのが当然という中で、新潟コシヒカリを超えるコメをつくることは難しかった。
さくらんぼなどと同様の山形セレクションのようにし、幻のコメにして高価格を狙う手もあった。
が、農家の作付け要望が強く、専業農家に限って作付け許可。

これが良かったのだろう。
1等米か2等米かは、天候の影響もあるが、今回の猛暑程度なら、技術で対応可能。
手をかければ、1等米は可能だ。
兼業稲作ではただ、天候に左右されるだけ。

当初は「山形97」という品種名でスタート。
途中知事交代で、女性知事に。
どうなるかと思ったが、女性知事、前知事以上にこのプロジェクトに積極的に関与してくれた。
ネーミングも、「姫」に、、

10年10月の本格販売を目指して07年7月スタートしたこのプロジェクトだが
いろいろ課題はあるものの、当初の目的は何とか達成したといっていいのだろう。

10日から首都圏販売スタートの予定。
ここまでは、やることがあたっている感じがする。
というより、この米、得た運をますます磨きをかけてもらいたいもの。
コマーシャルに阿川佐和子を起用するというのも良い。
背景には、農業者と言うより、山形県民の期待が乗り移ってる感じがする。
山形のJ-1チームの、モンテディオ山形は、つや姫ロゴをつけてプレーしているのでそう感じるのかもしれないが、
ネーミング募集の際の県民の熱気はなかなかのものだった。
県や全農山形の金のかけ方が違うと言うことかもしれない。


つや姫ブランド化は一応成功と評価していただけるなら、つぎは、
高価格戦略とは逆の、国内飼料穀物市場や国際市場をターゲットにした国際競争力のある安い米の市場戦略とその清算モデル作りをやってみたいものだと思っている。




以下朝日新聞10月4日山形版
 「日本一の米」の開発に着手してから12年。県の水稲新品種「つや姫」が3日、県内で本格デビューした。昨年の先行販売で食味は高い評価を得ており、今年は暑さに強い特性も実証。「実力はコシヒカリ以上」と関係者の期待は高まっている。10日の全国デビューを控え、吉村美栄子知事らは「お米の政権交代を目指す」と意気込んでいる。(川原千夏子、西尾邦明)
 つや姫の本格デビューを記念するイベントが午前10時半からJR山形駅西口の霞城セントラルで開かれ、吉村知事、今田正夫JA山形中央会会長、佐藤洋詩恵やまがた女将会会長らが出席した。
 吉村知事は「つや姫を食べた県民が、県外の知人に贈ることが、どんな広告よりも宣伝になる。県民一人ひとりが営業マンになってほしい」と呼びかけ、自身も県外の知人14人に贈る予約をした。
 県やJAなどでつくる「つや姫」ブランド化戦略会議の委員長を務める大泉一貫・宮城大副学長は「つや姫は強運を持った。米価下落と猛暑での品質低下が日本の米業界を襲う中、全量1等米は奇跡に近い」と話した。
 会場では先着200人に2キロ袋が1千円で販売された。150人ほどの行列ができ、約30分で完売。近所の主婦佐藤淳子さん(56)は「買えてラッキー。早速今日の晩ご飯に炊きます」と話していた。
 県内のスーパーでも一斉に販売が始まった。山形市のマックスバリュ山形駅西口店にも、つや姫目当ての買い物客が午前中から続々と訪れた。
 「つや姫、あったよ!」。両親と来店した同市の小3加藤優依さん(9)は入り口付近に平積みにされたつや姫を見つけ、2キロの袋を抱えた。昨年秋に小学校でつや姫の塩おむすびを食べて以来、この日を待ちわびていたという。「去年は並んだけど売り切れで買えなかった」という父親の敦史さん(37)に、優依さんは「おさしみと一緒に食べたい」とリクエストした。
 霞城セントラルでのイベント後に店に来た同市の吉田潔さん(68)は「県外の友人にサクランボやラ・フランスを送っていたけど、今年はつや姫を送ります」。同店は全国送料一律350円のキャンペーン中。この日だけで約20件の注文を受けたという。
 一方で、値段を見て「高すぎる」と敬遠する人も。店頭価格は、つや姫が5キロ2180円なのに対し、はえぬきは5キロ1480円。市内の主婦(76)は「お金持ち向けね。大事なのはやっぱり値段。一度は食べてみたいけど」と言い、はえぬきを買っていた。
 ◆目標は「指名買いされる米」 武田一夫・県産米ブランド戦略室長
 つや姫の販売戦略を練るのは県が昨春立ち上げた県産米ブランド戦略室だ。3日、武田一夫室長に展望を聞いた。
     ◇
 今日はゴールではなく、スタート。まずは全国の人に食べてもらい、おいしさを実感してもらうことが大切だ。
 今年は猛暑の影響で全国の名だたる産地で一等米落ちが続出した。「超一級」を扱う米専門店は品種を替えざるを得ず、つや姫に白羽の矢が立つ絶好の機会でもある。
 来年の生産拡大を望む声が大きいことは承知しており、若干の拡大は検討したい。ただ、高い品質を維持することが第一。「つや姫=おいしい米」でないとブランド化の成功はありえない。一つの指標として、「指名買いしてもらえる米」を目標にしている。高級ブランドのバッグのように、一度は食べてみたいと思われる存在にしたい。
 昨秋以降、東京、名古屋、大阪などを中心に延べ約300カ所の米卸業者や米専門店に売り込みをかけた。つや姫の名前は浸透していて、「どれほどうまいのか食べてみたい」と良い反応が返ってくる。販売業界の高評価は、価格に直結するので心強い。
 県内だけでなく、他県で生産を増やすことも急がれる。今年実証された「暑さに強い米」をPRしていきたい。

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