昨日のマイブログで数学の天才少年 安藤匠吾君のことを書いたが、
「天才」のことが気になり、図書館に行ったところ、偶然この本に出くわした。
齋藤孝さんと言えば、明治大学文学部教授として、また、TBSのニュースキャスター等でテレビでもおなじみである。
この方が書かれた本で、天才と思われている4名の方、パブロ・ピカソ、宮沢賢治、シャネル、イチローのことが紹介されていた。
私はシャネルさんのところはほとんど読んでいないが、他の人の所は参考になることがたくさん書かれていた。
特に、イチロー選手のところは実に参考になることが多かったように思う。
イチロー選手といっても、既に現役を引退され、今はマリナーズのインストラクターをされているようであるが、あえてイチロー選手とさせていただくことにする。
イチロー選手は、今さら紹介するまでもなく、日米で通算4367安打というギネス保持者であるが、どうしてそのような大記録が達成できたかというと、
著書によれば、小学生から始めた父との練習、特にバッティングセンターでの特訓が大きいという。
普通我々は「天才」というと、努力しなくても、他の人ができないようなことを難なく達成できるようなイメージであるが、およそ「天才」と呼ばれる人に努力なしになれた人はいないようである。
そこに至る道は険しくて遠い。
だから、普通の人はそうなる前にあきらめる。
しかし、「天才」は練習に練習を重ねて、自分の体で覚える。
どうすれば、ヒットを打てるのか?
どうして、ヒットを打てなかったのか?
そうして、1つ1つのバッティングの違いを自己分析して、その違いを自分で追及する。
だから、飽きない。それを「暗黙知」と呼ぶらしい。
この本には、1999年4月11日の対西武戦9回のバッティングでヒットにならなかったが、「何か」を発見したということが書かれていた。
興味のある方は、是非ご一読ください。
「量から質への転換」というのはヘーゲルの弁証法として哲学で学びましたが、「天才」はそのことを自分のエネルギーで実践されておられるようです。