徒然幸せ日記

作者が日常の生活で見たこと、感じたこと、感動したこと!を書いています。
特に、「幸せ」とは何かについて考えています。

日本の農業についてみんなで考えよう

2017-11-17 21:05:44 | 社会・経済
この前に衆議院の選挙が終わって、今日安倍首相の所信表明演説があったそうだが、北朝鮮問題で防衛力の増強が声高に言われている。
それは、それで必要かもしれないが、もう一つの防衛力、つまり「食の安全保障」がこれからどうなっていくのか心配です。
以下は今年10月21日付けの京都新聞の社説ですが、日本の食料自給率は38%しかないということです。そして、今のままでは、これからもっと低下していくということです。
米だけを限定して考えても、価格は昔に比べると大きく下落し、小規模農家は儲けどころか赤字です。それでも、先祖伝来の土地として守っています。でも、それも高齢化で長くは続かないでしょう。
政府は、もっと規模を拡大して世界と競争できるようにならないといけないといいますが、そんなに簡単に後継者が見つかるものではなく、将来展望がもてません。
農業は林業とともに、国土保全・環境保全など重要な役割を担っています。
国民全員でこのことを考えるべき時だと思います。

自由貿易と農業  両立の道を明確に示せ

 少子高齢化で国内市場が縮小する日本にとって、海外の成長を取り込む自由貿易は重要だ。だが、農業が犠牲になってはバランスのとれた国づくりはできない。
 来年から国による生産調整(減反)が廃止され、コメ政策も大きく変わる。自由貿易と農業振興をどう両立させるのか、各党は考え方を明確に示してほしい。
 米国が離脱を表明した環太平洋連携協定(TPP)は、日本が主導する形で、残る11カ国での発効を目指しており、11月合意を目標に協議を続けている。
 日本政府は早期発効で米国を翻意させ、多国間交渉で貿易自由化を進めたい考えだが、先の日米経済対話で、米側は2国間の自由貿易協定(FTA)を事実上要求した。受け入れれば、TPP以上に農畜産物の市場開放を迫ってくるのは確実とみられる。
 7月にはEUとの経済連携協定(EPA)で大枠合意し、日本はチーズに低関税輸入枠を設けるなど農畜産物市場を一部開放することになった。近く国内対策を取りまとめる方針だが、農業現場が将来に展望を持てる方策を示せるかが問われる。
 日本の農業は規模などの面で不利な条件にあり、貿易自由化で深刻な影響を受けやすい。加えて人口減などでコメの需要量は年間8万トンペースで減り続け、農業従事者は高齢化し、離農も進む。
 政府は規模拡大や6次産業化、輸出振興などで「強い農業」を育てようとしているが、農業の衰退は地方の衰退とも密接にかかわっており、地域の特性に応じたきめこまかな振興策が欠かせない。
 公約を見ると、自民、公明両党は2019年に農林水産物輸出額1兆円とする目標を掲げ、日本維新の会もコメ輸出推進を掲げる。
 希望の党と立憲民主党は通商政策への直接の言及はないが、希望が農業補助金廃止と直接払いへの一本化、立民は旧民主党政権で取り組んだ戸別所得保障制度の法制化を盛り込んだ。共産、社民両党は農業への影響が大きいとしてTPP離脱などを主張、所得保障の強化などを訴えている。
 ただ多くは戦略が不明確だったり、肉付けが乏しかったりと実現への道筋や中身が見えにくい。
 今回の衆院選では、TPPの停滞もあって農業政策の議論が低調だが、食料自給率は38%と食料安全保障の面からも看過できない水準となっている。食の基盤をどう守るのか、論争を深めたい。
[京都新聞 2017年10月21日掲載]
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