徒然幸せ日記

作者が日常の生活で見たこと、感じたこと、感動したこと!を書いています。
特に、「幸せ」とは何かについて考えています。

「ただ生きていく、それだけで素晴らしい」(五木寛之氏著)は是非ご一読を!

2018-10-26 10:18:58 | 幸せ
タイトルの本(PHP研究所、1000円+税、157ページ)を先日図書館で借りて読ませていただいた。
わかりやすく書かれていて、実に良い本だった。(2~3時間で読めますよ)
実は、きのうのマイブログの「草引き」の記事で「ライ麦」のエピソードを引用させていただいたのも、この本からである。

さて、タイトルからもわかるように、この本は、
「生きる目的」とか「夢」を持てということがよく言われる現在において、
もっとシンプルに、そうしたものはあってもなくても良くて、「ただ生きていく」という行動の中に十分な価値があるということを色々な角度から説かれている。

ネタばれになるので、詳しいことは書けないが、(また、解釈が間違っているかもしれないが)

氏は戦後という時期を戦後50年間は「躁の時代」としてとらえ、涙も見せずに(湿り気のある感情はないふりをして)ひたすら頑張ってきた時代で、その後20年間は「空白の時代」
そして「現在は鬱の時代」に入っていると考えておられる。

「鬱」というとマイナスイメージがただようが、実は「鬱」というのは森の木が鬱蒼と茂るという時に使われる大きなエネルギーを言うのであって、決してマイナスなことではなく、
「現在」はそのエネルギーが出口が閉まって中に閉じこもって発酵しているのでは?とおっしゃる。

こういう時は、「鬱」であることを否定せずに、逆に居直ることが重要とのこと。

つまり、
「人生とは苦しみの連続である」という覚悟を決め、
「他人は理解してくれなくて当たり前」と思い、

まず、自分は孤独であるということをネガティブに考えずに独立した人間なら孤独というか「唯我独尊」は当たり前と考え、他人から手を差し伸べてもらえれば感謝する。
「絆」を求めることの注意点は孤独から逃げる甘えにつながらないこと!

そうして、生き続けるなかで、「生きる目的」みたいなものも生まれてくるのでは?と説かれている気がした。体にたまったエネルギーは良い方向へゆっくりと吐き出すこと!

その他、この本には「メーテルリンクの青い鳥」の話や「明治時代の坂の上の雲」の話や五木氏自身が「鬱」に3回も陥った時の対処法など色々と興味深いことが書かれていたので推薦させていただく。


根本的には「躁」と「鬱」は「光」と「影」であり、表裏一体だということらしい。
だから、ストレスを無くするのではなく、ストレスがあって当たり前と考えて、乗り越えていくことで「他力の風」が吹いて活路が開けるということみたいだ。

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