どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

幻の液体肥料ミネラップ

2012-07-23 03:29:45 | インポート
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園芸家にとって必需品の液体肥料。有機肥料だなんだといろいろありますが、生育期にサプリメント的に使うと圧倒的な効果があります。特に花だと害虫の発生とかが少なくなるので重宝するものです。
有名な所でハイポネックスやアルゴがありますが、このミネラップ全く流通していない幻の液体肥料です。
元々は水耕栽培やハウス栽培で使われる事を前提とした、全くの業務用です。なので原液の販売単位が1リッターというとんでもないものです。まあ一般ご家庭ではムリ。この小分け版も、オネダンがすごい事になっている。たまたま私の知り合いの親父さんがキクが好きな人で卸からまとめて買っていたのを、息子さんがそのまま使い続けている関係で手に入るもの。実際これをホームセンターなんかに置いたら最低3000円か。
幻と銘打っているがどの程度幻なのか。ネットに液体肥料愛好家のスレッドがあったが、ミネラップを問い合わせた人が一人だけいた。しかしそれは華麗にスルーされていた。つまり液体肥料愛好家たちの間でも知られていない、もしくは現物を見た事が無いと言う代物だったのだ。聞いた事があっても、手に入るシロモノではない。ネットでは業務用しか出ていない。



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更に希釈が面倒な事になっている。スポイトで0,5と1ccが計れる。小さなメスシリンダーで10ccまではかれる。これを使ってピンクのA液とグリーンのB液を希釈するのだ。しかもA液とB液を原液で混合しては行けない。A液を計ってみずに希釈して混合して、B液を入れて混合して目的の量になるよう水を足す。このとき計ったスポイトやメスシリンダーを水洗いしなければ行けない。A液を計ったスポイトをきれいな水で二三度すすぎ、B液を計って入れてまた二三度すすぎ、こんな具合だ。
更に厄介なのは、希釈倍率。希釈倍率=A液+B液/水(単位cc)なのだが、2000倍=A液0,5cc+B液0,5cc/水2000ccの答えが解りにくい。ついつい2000倍=A液1cc+B液1cc/水2000ccなんじゃネーのとやってしまいがちだ。これでは1000倍液になる。
本来業務用なので、2000?の水にA液500cc+B液500cc見たいに使うものだ。これだとおおざっぱな感じで使えるが、家庭で使うとなると単位が100分の1以下になる。ちょっと使いにくい。
その上、希釈してからすぐに使わなければ行けない。半日も置いては行けないようだ。もう使いにくい。



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成分表はこんな感じ。主に葉面散布や水耕栽培で使われる。そのため吸収効率を重視していてチッソ分がやたら多いレシピになっている。他の液体肥料にない点だが、植物の生理にあわせて決めたと言う。そして硝酸体チッソに微量要素を結合させる事で、微量要素の吸収効率を上げている。このためA液とB液を分けているのだ。更に怪しい使い方もある。つぼみの成長期にA液のみを与えるのだ。花芽の形成にはリン酸が重要だが、花そのものは葉と同じ組成で出来ている。なのでつぼみの頃にA液のみの希釈肥料を与えると、花が大きくなる可能性が高まる。
もっとも劇的なのはトマト。生育バランスが悪くなって成長点が黄色くなる事がある。ここでミネラップの葉面散布を使うと、目に見えて改善する。確実に3日以内に改善する。
とは言っても調子に乗って散布したら、トマトの葉っぱの先端が茎になってそこから芽が伸びた。ご注意ください。
次がすごい所だ。実は濃いめの希釈ミスで、生理障害が出た事が無い。葉面散布で500倍、土に対しては300倍までイケる。もちろん育てている植物でも変わるが、今の所ミネラップでの失敗は無い。
値段は高いが、濃縮度が高い。このセットで2000倍液が1200リットル出来る。なのでそんなに高い訳ではない。我が家ではこのセットで最低2年は使える。だが凍らない所での保管や直射日光禁止は以外とめんどくさい。
もしも葉面散布にしか使わなければ、2年以上は持つ。確実に5年は持つ。葉面散布はめんどくさいからだ。
さてミネラップご家庭版だが、問題は入手だ。この写真にある小浦産業に問い合わせるしかないが、単位が大きいので共同購入とかそういった形でないと、今は難しいと思う。私の入手ルートは大阪の問屋から回って来ているが、ここも手を引いているようだ。船場の大店ですら扱いに困っている。
なので今後更に入手困難になる可能性がある。


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