TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

【上山の家】給湯機能付き薪ストーブ

2016-03-22 14:49:05 | *上山の家/雪かきしながらトイレに行く家
土間に設置した薪ストーブについて、お問合せを頂いております。ありがとうございます。
今回設置したのは、給湯機能付き薪ストーブで「オーロラアクア(TOSHIN)」という製品です。
http://www.yume-h.com/stove/a_aqua.php

ペレットマンさんに設置いただきました。
http://www.pelletman.jp
なぜかリンクが貼れない。。。


本体の他に、給排水設備と循環ポンプを動かす電源が必要になります。当然のことですが、薪ストーブをつけないと床暖も効きません。
また、建築本体の断熱などの基本性能を高くしてあげることで、効果も高くなります。
などなど、一般的な薪ストーブとは違うところもあるので、設置にあたっては、十分なご検討をお勧めいたします。


上山の家の母屋は、超断熱超気密仕様のため、薪ストーブをちょっと燃やすだけで、部屋全体を温めることができます。非常に燃費のよい住まいになっています。
暖房が強すぎて部屋が熱くなりすぎることを、オーバーヒートとよびますが、上山の家の給湯床暖は、直接的な暖房よりもオーバーヒート対策のために設置しています。

これは体感していただかないとわかりにくいのですが、上山の家では、わずかな熱で室内が暖まってしまいます。
建物の基本性能が高い場合、従来の建物とは住まい方の概念自体がまったく違うものとして考える必要があります。(とはいえ、上山の家の断熱仕様もいずれ一般化すると思いますが。。)
つまり、どうやって温めるかということではなく、どうやって建築内の熱的バランスをデザインするかという視点での設計が必要になります。
一方で、薪ストーブの炎のゆらめきや温かな輻射は、日常生活を豊かにしてくれるので、どうしても生活に取入れたい。という要望もあります。

そこで、室内がオーバーヒートしないように、薪ストーブの熱を分散して基礎のコンクリート躯体や高畠石に蓄熱させています。
土間の床暖は、熱を蓄えておく場所、いわゆる熱的なバックアップとして用意しています。

熱容量の大きい基礎コンクリートや高畠石に熱を逃がして蓄熱させることで、建物全体の熱的な変動を均衡するような仕掛けとして機能しています。
雪国では一般的な「風除室」がこの家に存在しないのは、土間全体が「風除室」のように機能する空間だからです。


サーモカメラで見た土間の床暖房の様子
http://blog.goo.ne.jp/hyakuca/e/22accd7471d23fd0c49ab32edb6552f2
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