「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの『四季を楽しむ』:あじさい観賞に北鎌倉を散策(下)

2018年06月23日 | 四季の植物と風景

 前回のブログに引き続いて、北鎌倉散策の後半を今日は綴ります。

 明月院・・・神奈川県鎌倉市山ノ内にある臨済宗建長寺派の寺院。山号を福源山と称する。本尊は聖観音、開基(創立者)は上杉憲方、開山(初代住職)は密室守厳(みっしつしゅごん)である。アジサイの名所として知られ、「あじさい寺」の通称がある。





 鎌倉のあじさいといえば、このお寺を外すわけにはいきません。ただし、境内に入る前に、既に長い行列ができていました。境内に入っても、一方通行の小道には多くの参拝者が列を作って牛歩のあじさい鑑賞となります。欧米人の方もいましたが、この行列の中で何を思ったでしょうか。ただ、アジサイの種類とその数、そしてその色合いは、素晴らしいと思います。









 娘が、下の画像のようにハート形のあじさいを見つけました。お地蔵様の前にも、アジサイが供えられています。明月院ブルーとも呼ばれているあじさいは圧倒的な数でしたが、同様に驚くほどの人波でした。韓国や中国の観光客も数多くいました。うっとうしい梅雨の時期、本来なら寺社に足は向かない天候ですが、あじさいなどの花が咲いていれば、そんな気候でも人を引き付けることを、寺社の皆さんは理解して植物を植えたのでしょうか。

















 明月院からしばらく歩いて建長寺まで行きます。その途中に、三日月堂花仙という和菓子屋さんに立ち寄りました。だいぶ歩いたので、ちょうどよい休憩地点でした。子どもは白玉クリームあんみつを、私はくず切りを注文しました。私のくず切りを娘に食べさせてみましたが、とても美味しいと言っていました。このお店の葛切りのセールスポイントは、「最高級の吉野葛(国産の本葛)を使っています。外国産と違って、こしが強く食感がしっかりしており、色艶が美しいです。蜜は国産の希少な沖縄の波照間産の黒糖を使用。さとうきびをしぼり、水牛がひいてつくる砂糖です」ということです。お盆にはあじさいが添えられ、小さな粉菓子も付いていました。最近の子どもにとって、粉菓子など日ごろは食べませんので、珍しそうに食べていました。









 建長寺
・・・神奈川県鎌倉市山ノ内にある禅宗の寺院で、臨済宗建長寺派の大本山。山号を巨福山(こふくさん)と称し、寺号は詳しくは建長興国禅寺(けんちょう こうこく ぜんじ)。鎌倉時代の建長5年(1253年)の創建で、本尊は地蔵菩薩。開基(創立者)は鎌倉幕府第5代執権・北条時頼、開山(初代住職)は南宋の禅僧・蘭渓道隆で、第二世は同じく南宋の兀庵普寧ある。鎌倉五山の第一位。境内は「建長寺境内」として国の史跡に指定。



 上の画像が、重要文化財の三門で、三解脱門の略です。下の画像が重要文化財の仏殿です。中には、地蔵菩薩坐像が鎮座しています。





 法堂には、下の画像のような千手観音菩薩が祀られています。天井には、小泉淳作が描いた雲龍図を仰ぐことができます。







 方丈には、靴を脱いで立ち入ることができ、周囲を囲むように設置された濡れ縁を歩いて裏手に回り込むと、長閑な庭園を眺めることができます。鎌倉五山の第一位だけあって、境内の広さも半端ではありません。



 鶴岡八幡宮・・・神奈川県鎌倉市にある神社。旧社格は国幣中社で、現在は神社本庁の別表神社。別称として鎌倉八幡宮とも呼ばれる。武家源氏、鎌倉武士の守護神。鎌倉初代将軍源頼朝ゆかりの神社として全国の八幡社の中では関東界隈で知名度が高く、近年では三大八幡宮の一社に入ることがある。境内は国の史跡に指定されている。



 建長寺から鶴岡八幡宮まで歩きました。そこから、小町通りを経て鎌倉駅まで行きます。小町通りは、やはりとても混んでいて、人気のお店の食べ歩きも考えていましたが、長い行列に並ぶ気がしませんでしたので、今回も通り過ぎただけでした。下の画像は、小町通りで撮った写真です。小町通りを出た所にあるお店でお蕎麦を食べて、帰路につきました。

 あじさいの鑑賞の為に、幾つかの寺を巡る散策でしたが、娘も飽きることなく楽しんでいました。今度は、あまり混んでいない時期に、お寺巡りをしたいと私は思いました。

 最後に、あじさいがお寺に植えられることが多い理由をまとめてみましょう。

 一つ目は、直射日光が当たり過ぎない斜面、水はけのよい土地は、アジサイが育つのに適した場所だったので、そうした条件が揃った寺に植えられることが多かったそうです。

 二つ目は、甘茶との関係です。アマチャという植物の花は、ガクアジサイとよく似ています。実は、アジサイの変種なのです。この葉を発酵させてお茶にします。お釈迦様が生まれたとき、産湯に甘茶を注いだという言い伝えがあり、今でも花祭りには仏像に甘茶をかけます。このような事から、寺にアジサイが植えられたという説があります。

 三つめは医療技術が確立されていない時代の話。日本各地で流行病に苦しむ人が大勢いました。その原因は梅雨特有の急な気温変化によるものであり、病に臥す人だけではなく、大勢の死者も出る大変な事態だったといいます。そのような流行病に倒れた人へ弔いの意味を込めて、人々は梅雨に咲く紫陽花の花をお寺の境内に植えたのだそうです

 以上の理由以外にも、様々な説がありますが、そうしたことからお寺にあじさいの名所が多くなったようです



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