月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

WBC3  -甲子園で福留選手に出されたサイン-

2006-03-23 01:01:00 | お気楽言葉
 WBCの日本代表チーム優勝の立役者の一人としてあげられるのが、福留選手です。
 予選では不振にあえぎ、とうとうスタメンをはずされるという憂き目にも会いました。
 そのような中で、首の皮一枚で残った準決勝。対戦相手は二連敗している手ごわいライバル・韓国。両者無得点が続く七回の攻撃。ランナーを一人おき、ここが貴重な先制点のチャンス!
 喉から手が出るほどほしい先制点に代打として送られたのが、福留選手。
その一振りは、二点を一気にきめる決勝ホームランとなりました。
 決勝戦でも、代打で登場。貴重な追加点を奪うタイムリーを放ちました。

 昭和52年度生まれの高校球児の中で、この福留選手を知らない人はいないでしょう。それは、52年度生まれの野球選手の中で最も偉大な選手だからです。
 夏の甲子園、彼が三年生の時の試合を見に行きました。
 PL学園の攻撃、ランナー満塁で回ってきたのは、「四番ショート福留君」。
 このチャンスに堂々たる風格で打席に入る高校生。甲子園は、「何かが起こるかもしれない」という異様な熱気に包まれました。三塁ベンチにいる監督のサインを振り返って見る福留選手。監督は右手をグーにして、ライトスタンドの方向へ打つ仕草をしました。
 そして、福留選手はそのサインをまねるかのようなバットスイングで、ライトスタンドに放り込みました。歓声というよりも、うおーという驚きの声をあげる観客。「ここで打ってほしい」という期待に見事に答えた福留選手。今思い起こせば、十年後のWBCでの大活躍を予期させる打席だったのかもしれません。
 
 今年も春の甲子園が始まりました。日本の野球界は、サッカーのようにプロのユースチームはなく、ほとんどの選手が高校野球を経験します。つまり、春夏の甲子園は、日本の中の15才から18才くらいの中では最高レベルの選手達が集う大会となっています。そして、WBCの優勝国となった今では、15才から18才の中で行われる世界最高峰の戦いといえるでしょう。
 日本の高校野球の人気の秘密。それは、世界最高峰のプレーヤーになる可能性を秘めた選手達が一同に集まる大会だからなのでしょう。

WBC 2  -世界最高峰のリーグとしての宿命-

2006-03-21 20:54:00 | お気楽言葉
 日本代表が優勝しました。単純に嬉しいです(^O^)

 確かに今回の優勝劇は、メジャーリーグで活躍するイチロー選手は必要不可欠な存在でありながらも、ワンマンチームというわけでもありませんでした。それは、国内リーグの選手達が、イチロー選手に負けぬ活躍を果たしたからです。

 サッカーにおいての世界最高峰クラブリーグは、華麗なパス回しのスペイン・リーガエスパニョーラ、ディフェンスの堅いイタリア・セリエA、スピーディなイングランドのプレミアリーグ、創造力溢れるブラジルの国内リーグ等があげられます。
それの野球版として、パワフルなメジャーリーグや、優れた外野手を擁するキューバのリーグ、気迫すさまじい韓国リーグと共に、世界最高峰のリーグとして緻密な野球のNPB・日本プロ野球リーグを挙げることが出来るでしょう。

 これまで、半分はお祭り気分で行われてきた日米野球も、これからは変わるかもしれません。日本は、ワールドカップ保持国としての意地があります。一方アメリカは、真の王者は俺達だといわんばかりに眼の色を変えて戦いを挑んでくることでしょう。また、メジャーのアメリカ国籍以外の選手も「あの」松阪を打ち崩してやる、「あの」西岡の盗塁を刺してやる、「あの」福留と松中から三振をとってやると、発奮することも考えられます。
 
 ワールドカップ保持国のリーグとしての使命が新たにできました。
 日米野球で真剣勝負を挑んでくる「あの」イチローを擁するメジャー軍団を、返り討ちにすることです。

落書き

2006-03-21 19:02:26 | お気楽言葉
 公共物への落書きはいけません。特に特定の人を差別する内容の落書きはゆるせないものです。
 その一方で学校の机等に好きな子の名前を書いたりした人は結構多いのではないでしょうか?
 繰り返しいいますが、内容の如何にかかわらず、公共物への落書きは許されざる行為です。しかし、殺人や差別ほど悪い行為ではありません。
 今、官民とわず、殺人や差別に対して寛容になる一方で、落書き等には過剰に厳格な規制が施されているように感じます。そのような社会へのアンチテーゼとして、やがて消される運命にある、思わず笑ってしまう落書きを紹介していきたいと思います。
 このコーナーで断っておきたいのは、落書きを推奨するものではありません。「人を殺せとおしへし」偉い人よりも、こんな面白いことをした人のほうが悪いこととされてしまう現実の存在を知ってもらおうという目的です。 
 
 一発目は、トイレの注意書きに濁点をつけたもの。海空高校の山下たろー君からのお礼状のようになっています。通報される危険まで侵して彼が伝えたかったものは?

マルクス -政府に対する疑いの必要性-

2006-03-18 09:18:53 | 民俗・信仰・文化-時事・コミュニケイション-
 僕はマルクスの本を読んだことがありません。
 「共産主義の原典」というくらいに話は聞いていました。
 友達が言うには、
「うまく機能したら、確かに天国やで。必要な分だけ受け取ることが保障されてるんやもん。でも、現実問題不可能やわ。働いても働かんくてももらえる分が一緒やったら絶対サボる奴おるやろから。」
 なるほど。
 簡単な説明ですが、非常に説得力があります。
 僕の中では、マルクスの本というのは、使い古された役に立たない古典といういちずけでした。
 
 就職活動の本を読んでいて、二行くらいでマルクスの内容が書いてありました。
 大体こんな下の①②のような内容だったと思います。

 ①政府は、「資本家(お金持ち)」の思い通りになりやすいものである。
  ので、
 ②市民が革命を起こし、共産主義の政府をつくるべきである。

 で、実際に作ったソ連や東ドイツは崩壊しました。また、北朝鮮はご存知のとおり、中国でも腐敗が目立っているようです。たしかに、「共産主義」は人間が欲を持つ動物である以上、実現し得ない世界なのかもしれません。では、マルクスがまったくカビの生えた古典といえるのでしょうか? 

 共産主義の各国においては、とりあえず①から②になったのでしょう。しかし、そこで政府の要人となった人は、実質①に戻してしまったのだと思います。

 ①②をつかって共産主義国の実態を説明すると、
Ⅰ「①政府という資本家(お金持ち)の思い通りになりやすいもの」があった。
Ⅱだが、その対応策としての「②共産主義」がうまくいかなかった。

 確かに、共産主義には多数の問題があるのでしょう。
 しかし、資本主義国においては、政府と大企業が連帯してその失策を大々的に宣伝することで、自分達の正当性を主張しているように写ります。

 資本主義を選択した国民も、マルクスが指摘した、 
 ①政府は、「資本家(お金持ち)」の思い通りになりやすいものである。
 という視点は、決して忘れてはならないことです。
 そして、政府は、その疑いを民衆の頭から消すことに躍起になっているものであるという前提に立つ必要があるでしょう。

 関連したブログ・
 make your peaceで、思想の中核と辺縁 ― 共産主義と資本主義 2006年3月 の記事を見てください。

*ここでいう「資本家(お金持ち)」は「政府や社会の舵取りを行う豊かな暮らしをしている人」の意味でつかっています。

ホームレスと都会

2006-03-12 20:33:53 | 民俗・信仰・文化-時事・コミュニケイション-
 三月一日JR京都駅でその悲劇はおきました。
 JR職員が人が寝ているのを確認せずに、シャッターを下ろしてしまい、寝ていた樋口さんは圧死してしまったそうです。

 今、この事を書いていて少し不思議に思ったことがあります。
 シャッターの下りる速度は遅いので、被害者が「助けて」の叫び声をあげるひまもなかったのでしょうか?
 
 実は僕がこのような疑問を感じるのには、理由があります。
 JR大阪駅横の雑踏で、苦しそうに悶絶しているホームレスの男性を僕は見かけました。しかし、みんな知らん振り。あわてて救急車を呼んで、しばらくするとサイレンの音が響きました。でも最初に来たのは警察でした。呼んだ人はどこへやら。
 その後救急車で病院におくられた男性はその病院で息をひきとったそうです。
 人情の町・大阪は幻想なのかもしれないと疑うきっかけになった事件でした。

 今回の京都駅での圧死事件。被害者もさることながら加害者にとっても、悲しい事件でしょう。このような悲劇を防げたかもしれない第三者がいたかもしれません。そしてその第三者は、大阪の雑踏の人々のように素通りしたのかもしれません。
 都会ではお互いに干渉しないことが原則かもしれません。でも、倒れている人のために救急車を呼ぶことくらいはしていきたいものです。

平和な都 架け橋は水道橋

2006-03-10 22:37:53 | 民俗・信仰・文化
 前一世紀から五賢帝とよばれる王達の統治時代は、ローマ帝国が平和のうちに治められたパックス・ロマーナと呼ばれる時代です。
 この頃、都市の需要により、公衆浴場、競技場、そして水道橋などの建築技術が発達しました。特に水道は、現在でも当時の物を使っているところがあるそうです。
 
 さて、そこから遠く離れた京の都にも水道橋が存在します。
 それは、隣の滋賀県の琵琶湖から京都に水を引くための琵琶湖疎水です。 前述の通り、琵琶湖から水が流れ出る唯一の瀬田川は京都を通らず宇治川に流れつきます。
琵琶湖からの水をひくことは、京都の人にとっては長年の夢でした。 
 特に、明治維新に伴う遷都により活気を失っていた京都にとって、長年の夢をかなえることは、その後の京都の行く先を大きく変えるものだったのでしょう。この疎水は日本初の水力発電などに利用されました。
 この疎水は、古の都・京を通るためにその景観にも配慮されました。
 そのために建てられたのが、南禅寺境内を通る水路閣です。この水路閣が古代ローマの水道橋を参考につくられたそうです。
 794年より明治維新まで続いた平安京(天皇は現在も江戸に行幸していることになっているらしいので、本拠地は京都ということになっている。)。その名前は、戦乱の平安の京(みやこ)たることを祈って作られました。

 その歴史に幕を閉じたとき、そのまるで、ここが都だったことの証をしめすかのように、築かれた西のパックス・ロマーナの水道橋。思い返せば、平安の都では、疫病が流行り、貴族は怨霊の祟りに恐れ、応仁の乱で都は焼け野原になりました。
 一方、ローマの都も、平和が保たれたというものの、闘技場では剣奴たちの殺し合いが日常茶飯事だったようです。

 それでも、平安と活気ある京の復活を祈りつつ、パックスの象徴を築いた当時の人々の願いはどのようなものだったのでしょうか?
 ただ分かることは一つだけあります。たんなる幸運か、それとも何らかの理由があるのか、京が都でなくなってから、パックス・ロマーナの水道橋ができてからは、京都は他の都市と比べて、大規模な破壊の憂き目に会っていないということです。

ヘタレ

2006-03-09 22:53:12 | お気楽言葉
 ヘタレという言葉を辞書で調べましたが、該当する言葉はありませんでした。
 
 ヘタレといわれると、「意気地なし」とか「根性なし」のような言葉がおもいうかびます。
 そこの人!決して、「ftvの管理人」とは言わないでください!

 この「へタレ」の語源はなんなのでしょうか?
 根拠もありませんが勝手に考えてみました。
 
 説1
 「バテる」「ヘトヘトになる」ことを「ヘタル」という言葉から、すぐ「ヘタル」奴という意味で「ヘタレ」

 説2
 友達と話していて、その友達が言い出したことです。
 例えば、自分の大切な人が怖いお兄さんに因縁をつけられているとします。
 そんなときに「ヘタレ」の人は、大切な人を助けもせずに「俺関係ないしー」といいながら物陰で「プー」と「屁」を「タレ」ていることから「ヘタレ」

 新しい説、真実を知っている方は、コメントお願いします。 

古の屋台巡り

2006-03-05 22:32:40 | お気楽言葉
更新の容易なブログの普及で、ホームページの更新がとまっていました。
これではいけないと、今回血の滲む思いで、創りあげました(T_T)/
その名は、古の屋台巡り
やや小ぶりなものが多い古い名屋台はどうしても、大きなものにかえられてしまう運命にあります。その前に古い屋台の魅力を伝えられたらと思います。
第一弾は兵庫県加古郡稲美町草谷天神社屋台です。

ヒト -ナメクジの仲間-

2006-03-04 18:06:25 | 民俗・信仰・文化
 理科で習いましたね?
 ヒトことホモ・サピエンスは何類だったでしょうか?
 えー、体温はほぼ一定であり、胎生、母乳で子供を育てる、体毛があるので、哺乳類となります。他には、犬、猫、豚、馬、像、イルカから蝙蝠、ライオン、鹿etc...
 これは生物学上の分類となります。

 しかし、日本や中国が使い続けてきた東洋の科学・陰陽五行道においては、ヒトは少し違う位置におかれていました。

 陰陽五行道とは、万物・事柄を陰陽と五行に当てはめていくものの考え方です。
 丁寧に説明するといつまでたっても終わらないので、まずは陰陽についてはここでは省略します。
 
 「五行」とは世界を構成する「木」「火」「土」「金」「水」の五元素のことです。その五行にはそれぞれ、下のように方角、色、などが割り当てられました。この原理は、平安京の選地にも用いられました。東・木・蒼龍(賀茂川)、南・火・朱雀(小椋池)、西・金・白虎(山陽道)、北・玄武(北山)とこんなかんじです。そうなると、中心の町にいる人間は「土」の象徴となります。
 さて、五行思想には、蒼龍、朱雀、白虎、玄武の四聖獣だけでなく、その他の生物も、四聖獣をその一族の筆頭としてその特徴ごとに分類されていました。
 蒼龍を筆頭とする鱗蟲とよばれる動物は、鱗を持つ動物で各種魚、蛇などがこれに属します。朱雀を筆頭とする羽蟲は、羽を持つ動物で、各種鳥類・蝙蝠などがこれにふくまれます。玄武を筆頭とする甲蟲は、甲羅を持つ動物で、エビなどの甲殻類、カタツムリなどが属します。そして、白虎を筆頭とする毛蟲は、毛をもつ動物で犬や猫など哺乳類の多くと、毛虫が含まれます。
 ところが、毛蟲にはヒトは含まれないのです。それは、ヒトが、玄武・朱雀・白虎・蒼龍に囲まれた、町という中心に住む裸蟲の長であるからです。
 裸蟲とはその名のごとく、裸の動物であり、毛も羽も鱗も甲羅もない動物のことです。その長が体毛の退化した人間なのです。そして、それにふくまれるのは、、、、ナメクジ、ヒトデ、ミミズ、、、、、。
 人間なんてララーラーララララーラー♪ こんなものなんですね(--;
 



五行l 木   火      土   金  水
方角l 東   南      中   西  北
聖獣l 蒼龍 朱雀(鳳凰)     白虎 玄武(亀)
 蟲l 鱗蟲  羽蟲    裸蟲  毛蟲 甲蟲

  

WBC -「ノルマ」としての優勝-

2006-03-03 19:37:00 | 民俗・信仰・文化-時事・コミュニケイション-
 中田選手達の活躍などがあるのは確かですが、日本はサッカー大国とまでは呼べないでしょう。
 しかし、野球は別です。オリンピックではメダルの常連国、金メダルもとっています。イチロー選手をはじめ、日本の選手がメジャーリーグで活躍する確率は、日本のサッカー選手が海外のクラブで活躍する確率よりもかなり高いでしょう。いわば日本は、「野球大国」なのです。

 サッカーのワールドカップは、ベスト8入りで万々歳といってもいいのですが、野球はそれでは通用しません。求められるのは唯一つ。「優勝」です。そして、それは「優勝したら嬉しい」といったような「希望」ではなく、選手に課せられた「義務」としてです。ブラジル国民がセレソン(サッカーのブラジル代表)にあくまで優勝という「ノルマ」を課すように、WBCの優勝を日本代表チームに、「ノルマ」として課したいものです。
 そして、それを達成しうる能力が日本代表チームにはあることでしょう。