月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

88.姫路市松原八幡神社横の八正寺の夜鬼会(月刊「祭」2019.3)

2019-04-08 22:25:49 | 屋台・だんじり・神輿-衣装、周辺用具、模型-
今年の三月三日、灘のけんか祭りで有名な姫路市松原八幡神社のすぐ隣の八正寺で夜鬼会が昼間に行われました。八正寺と松原八幡神社は明治の神仏分離以前は一体であり、松原八幡神社を「八正寺八幡」と表記される江戸時代の由緒書も見られます。




その名の通り元々は夜の行事だったそうですが、今回は朝の9時ころから行われました。
「灘のけんか祭・秋祭」は東山、八家、妻鹿、宇佐崎、木場、松原、中村の七か村ですが、鬼会は寺の所在地である中村が主催で行われます。

●公園からの移動
中村のおそらく村中のみんなが公園に集まり、そこから鬼の衣装をはこびます。おとしろいのは、その衣装を先導する小型の屋台。屋台が「お先太鼓」神仏の宿るものや神仏そのものを先導してきた歴史を繰り返しているのかもしれません。
赤と青の鬼に合わせて、屋台も赤と青の二色でした。






●八正寺にて
衣装が寺につくと、着替えがはじまります。


はじめは、東の観音堂から西の薬師堂にかけて橋掛りが組まれていました。神仏分離以前はさらに西の八幡神社前で、鬼が舞っていたという記録が残っています。
若者たちによって鬼の面箱が練り回されました。


二人の武者が場を清めます。


鬼の登場です。播州の鬼追いは「鬼を追って退治する祭」ではなく、「鬼が悪いものを追って退治してくれる」祭です。
赤鬼の午王宝印の文字。播州の別の寺院の鬼追い(姫路市随願寺?)では、おでこにその文字の印を押してもらえました。





●編集後記
念願の八正寺の鬼の祭を見れました。鬼の祭があったからこその屋台の祭、祭があったからこその播州と言えるでしょう。

2017年度末からこの年度末にかけては、大人の事情的なものを感じる出来事が結構ありました。それを愚痴るのは容易いですが、好転は皆無です。鬼や仁王さんのように力づくでもねじ伏せざるをえないかもしれません。

本ブログ親ページ祭と民俗の旅、素人がアイヌ語から見たクラムボンなどを本ブログに移設しました。クラムボンアイヌ語説支持して下さる研究者が現れたことに驚きです。






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