●信仰を支えてきた人たちは誰?
昨年5月から今年5月まで日吉御田神社当家をおつとめされていた須藤護先生(日吉御田神社氏子・元当家、元龍谷大学国際文化学部教授及び学部長)が2011年に『国際文化学研究』(龍谷大学国際文化学会)に寄稿された文章です。
管理人の足りない脳みそでの解釈は下の通りです。
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日吉大社の熱い祭。えげつなく急な山や石段を二本の棒のバランスがとりづらく重い神輿を担いでおりてくる。そして、実は山から下ろすためには山にかついであげてもいる。播州の祭好きにとっても一目で虜になる熱い熱い祭。
その熱い祭をへて、山の神が里に下りて来て、再び帰る祭の図式を描き出します。また、古来の自然崇拝から神社神道へ変遷した過程と、それでも今なお残る古来の信仰を指摘しています。
そして、祭や神への信仰は歴史上に名を残した人物だけではなく、各地の年長者や若者が中心となり支え続けられていたことを、先学を参考にしながら述べています。
若い人たちや地元関係者が熱狂的になる祭、それは、ばか騒ぎに見えながら、実は中身のあるもの。そんな当たり前でありながら、忘れられがちなことも簡潔な文章で書いてくださっています。
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須藤先生は、管理人がボンクラ学生時代に最もお世話になった先生です。管理人に研究とか学問について教えてくださった大学の先生は、たくさんいます。しかし、祭への心構えを背中で示してくださった大学の先生は後にも先にもこの方だけでした。
にもかかわらず、、、、須藤先生のことを別の方に話す時にかぎっては、「大学時代の先生が」と言うべきところを、なぜか「友達が」と言い間違えそうになったり、実際に言い間違えてしまったりします。
管理人にとっては、学問の先生である以上に、祭や人生の先生です。たえず、祭をする人たちに肯定的な目を向けてくださる、、、、というより、ご本人自身が祭が好きすぎて、移住先で当家・宮番をお引き受けになる「祭人」であり、移住先にもかかわらず当家を任されるほど信頼できる方が書かれた文章です。ぜひご一読ください。
そして、日吉御田神社総代会と氏子中のみなさまのご協力を得て執筆なさった、『日吉御田神社 宮番の記 滋賀県大津市坂本』『日吉御田神社 宮番の記 滋賀県大津市坂本』(サンライズ、2022年)サンライズ、2022年)も名著です。
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