よしーの世界

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ドキュランドへようこそ「メルケルが残したもの」

2022-01-16 08:08:30 | 政治
昨今ヨーロッパを中心に女性の首相、大統領が誕生しているが、大国ドイツ初の女性首相で4期16年を

務めたアンゲラ・メルケルはメディアにもたびたび登場し、ヨーロッパのリーダーとしても活躍して誰

もが認識していると思う。インタビュ―で女性編集長が、メルケルは容姿、髪型・服装で際立ったもの

を備えておらず、当時の世間の目は女性リーダーに対する関心が見た目にしかなかったと答えている。


メルケルが政界入りしたのは35歳と比較的遅い、父が牧師で東ドイツに赴任していたために彼女自身優

秀でありながら、静かな生活を送っていただろうことは容易に想像がつく(若い頃の知り合いが東ドイ

ツでは話をするのに公共の場ではなく、自宅のバルコニーであったと証言している)。彼女が物理学を

専攻していたのは有名だが、ロシア語と数学も優れていたという。


メルケル首相はギリシャ財政破綻問題、エネルギー政策の転換、難民受け入れと常にヨーロッパで主導

的立場で重要な判断をしてきた。そして新型コロナウィルス対策では先手先手の対策が高く評価された。

キリスト教の倫理感が根底にあり非常に分かりやすい。マネー至上主義に支配されている男性リーダー

達とは目指しているモノが明らかに違う。ヨーロッパのトップに立ち様々な批判を浴びながらも国民の

あるいは世界の人々の幸福のために働いた功績は見事と思う。


取材した女性ジャーナリストはフランス出身で度々ミニスカートで登場し、オシャレで颯爽としており、

メルケルと対象的だった。しかも悪名高きブレア元イギリス首相、評判の悪いサルコジ元フランス大統

領にも取材しており、日本のように一度スキャンダルに陥ると取材対象にしないマスコミとは全然違う

。メルケルという人物を浮かび上がらせるために必要な取材をするという信念を痛感した。(フランス

 2021年、NHK放送)
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