よしーの世界

好きな神社仏閣巡り、音楽、本、アートイベント情報を中心にアップします。

アルゲリッチとポリーニ   本間ひろむ

2020-12-10 06:44:54 | 
アルゲリッチとポリーニを聴くなら、私は断然アルゲリッチ!小、中学生の頃に音楽の時間で聴いた

カラヤンの美しいけれど全く気持ちが動かされないクラシックは退屈なだけだった。ポリーニを一緒

にするつもりはないが、アルゲリッチの力強い気持ちのこもったショパン「ピアノ協奏曲1番」や静

かな聴いていて泣きそうになるシューマン「子供の情景」そしてとても楽しいサン=サーンス「動物

たちの謝肉祭(メンバーは違うがラフォルジュルネでも聴くことが出来た)」等々枚挙に暇がない。

ステージママで激しい母親ファニータの存在、極度のあがり症で人前での演奏が苦手なアルゲリッチ。

波乱万丈な生涯が演奏に大きな影響を与えている。20歳前から現在に至る長い演奏者としてのキャ

リアが数々の優れた音源を残している。


アルゲリッチが2014年にラフォルジュルネで演奏した時に、最前列で見て、聴くことが出来たこ

とは本当に幸運だった。何しろキャンセルの多いアルゲリッチが目の前に居るのだから、廻りの熱狂

も当然で時間が押しているのにアンコールにまで答えてくれるとは驚きだった。すでに病魔に侵され

ているので、数少ない演奏機会に巡り合うことになった。


本書にはアルゲリッチ、ポリーニ双方の名盤20+20も巻末に掲載されているので、未だ聴いてい

ない音源を探す楽しみが増えた。著者推薦のアルバムをこれから年末年始に聴いてみたい。少しだけ

聴いて敬遠気味のポリーニも改めて聴いてみようと思う。


アルゲリッチとポリーニ        本間ひろむ       光文社新書




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする