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HIROZOU

おっさんの夜明け

きつねうどんの思い出

2020-05-19 08:01:34 | メモリー

僕が高校生のころまで実家の隣で祖母が小さな衣料品店を開いていて

その頃にはもう下着程度しか売れて無かったが最盛期には町に洋服店が一つしかなかったことと

まだ車社会じゃ無くて近隣の大きな町に町民が出られなかったからけっこう繁盛していた

祖母は年に数回、大阪に洋服の仕入れに行っていた

うちの町の港から大阪南港まで汽船が就航していて夜うちの港を出ると早朝に大阪に着いた

僕もたまに仕入れのお供で連れて行って貰ったんだが

その頃の洋服の仕入れは船場だ

小さな老舗の店から大きな店まで幾つも店があって祖母は店先で商談がまとまると腰巻から札束を出して支払をした

店の大将も店員も誰も気にしない

現在、店先で腰巻から札束を出したらなんだと思われるだろう

仕入れが終わると祖母は両手と背中に風呂敷を背負って地下鉄にの駅に向かう

そうすると必ず誰かが

「おばはん、もちまっさ!」

と言って荷物を持ってくれるんだ

僕が

「おばあちゃん、ちっき(小包の郵送)頼んだらええやん」と言うと

「あほぬかせ!ちっきは金がかかる、頭下げるんはタダや」

「それにな両手に風呂敷を持ってると必ず誰かが手伝うてくれるんや」

と言ってたが現代だったら誰も持ってくれないだろうな

仕入れを終えて帰りには必ずうどん屋に入った

まだその頃、世間では外で外食をする風習が無かったのでうどん屋に入るのがうれしかった

僕は必ず‘お揚げさんの入ったきつねうどんをねだった

今でもきつねうどんが大好き

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