面影

日々の中で心に感じたことを綴ってゆきたい

高木「メダルもらえなくてよかった思う」

2010年02月28日 15時14分46秒 | Weblog

 初めての経験に心が揺さぶられた。決勝に臨む先輩たちの姿を間近に見て、高木は「泣きそうになった」という。スケートでは初めてのことだった。レースに出たいという思いはもちろんあった。だが「五輪への思いは先輩たちの方がある。身近で携われたことでも感謝したい」。こう心から思った。

 リードして迎えた終盤。心を込めて声援を送った。ゴール際までもつれた勝負。わずか0秒02差での銀メダルだった。「コンマ差では悔しいと思う。でもすごいなと感動した。ソチに向けてやってやろうという思いが強くなった」。1カ月以上もの海外遠征、そして初めての五輪。1000メートルでは最下位にもなった。だが、次への意欲が沸々と沸いてきた。

 メダルは3人分しかない。だが、先輩たちとともに日の丸を掲げてリンクを回り、思った。「メダルをもらえなくて良かったと思う。自分の力じゃないから。ソチでは団体戦も任せてもらえるようになりたい」

 小平が「美帆ちゃんの存在があったから私たちも奮い立てた」と話せば、田畑も「ムードメーカーだった」。3人はそれぞれの銀メダルを15歳にかけて感謝を伝えた。「ここで経験したことを生かしたい」と視線を上げた高木は、メダルの重みをしっかりと心に刻んだ。初めての大舞台で得た大きな収穫だった。
(金子昌世)

(MSN産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/vancouver2010/news/100228/oag1002281224017-n1.htm


0秒02差

2010年02月28日 10時45分26秒 | Weblog

 【バンクーバー=金子昌世】バンクーバー五輪第16日の27日(日本時間28日)、スピードスケート女子団体追い抜きで日本が0秒02差でドイツに敗れ、惜しくも銀メダルとなった。ただスピードスケートでの日本女子の銀メダルは史上初めて。

 田畑真紀(35)、穂積雅子(23)=ともにダイチ、小平奈緒(23)=相沢病院、高木美帆(15)=北海道・札内中=の4人のメンバーのうち、田畑、穂積、小平の3人で臨んだ日本は、まず準決勝でポーランドに完勝。この時点で銀メダル以上を確定させたが、決勝で終盤に追い上げたドイツに敗れた。

 スピードスケート女子団体追い抜きは前回のトリノ五輪から採用された種目。今季ワールドカップ(W杯)のランキングでは、4強に残ったチームの中で日本の3位が最高だった。優勝候補筆頭のカナダと強豪のロシアが前日の準々決勝で敗退。そんな中、抜群のチームワークを誇る日本が、頂点へあと一歩のところまで迫った。

(MSN産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/vancouver2010/news/100228/oag1002280731004-n1.htm