面影

日々の中で心に感じたことを綴ってゆきたい

伏見のボール拾い犬「ポン太」

2010年02月23日 15時33分02秒 | Weblog

 散歩中にさまざまなボールを拾い集める特技を持った飼い犬が、京都市伏見区横大路の無職、水谷勉さん(79)宅にいる。その数、約10年間で約4千個。同じ特技を持っていた先代の犬が寿命を迎えたのとほぼ同時に誕生し、血はつながらないながらも同じ道を歩んできた。現在17歳と、人間で言えば80歳を超える長寿の秘訣(ひけつ)はこの趣味と運動のようだ。

 「ポン太」(雑種、雌)が生まれたのは1992年11月15日。その3日前に、水谷さん宅で飼われていた「五郎」が息を引き取っていた。五郎は散歩の度に、自宅近くの桂川河川敷にある府羽束師運動公園周辺で持ち主のないボールを集めるのが日課になっており、9年間の生涯に約5千個を収集。たまったボールは、希望する学校や少年野球チームなどにプレゼントした。

 水谷さんが知人から引き取ったポン太は、同じように散歩中の球拾いに目覚め、川沿いの草の生い茂る所など、人の手の届かない場所にある軟式野球やゴルフのボールを集めるようになった。水谷さんは「五郎は水が苦手だったが、ポン太は呼べば川を泳いで横断して来るほど水が好き。サッカーボールも首で支えながら集めるほど勢いもよかった」と振り返る。

 公園では行き交う人や子どもたちの人気者だったが、5年ほど前にボール拾いは引退。階段を踏み外して後ろ足を傷めたこともあって、今は自宅で静かにしている時間が多い。しかし、水谷さん宅にはポン太の「戦利品」が、野菜を入れるプラスチックケースに整理されずらりと並んでいる。

 水谷さんは「もし(ボールを)必要な人があれば、引き取って役立ててほしい」と話している。連絡先は水谷さんTEL075(611)3345。

(niftyニュース、http://news.nifty.com/cs/headline/detail/kyoto-20100223-P20100223000043/1.htm


真冬に刺す蚊がいるのはなぜ?

2010年02月23日 15時05分36秒 | Weblog

 「東京メトロ丸ノ内線で先日、蚊に刺され、今日も蚊がいました。真冬なのになぜ、蚊がいるのでしょうか。また、刺すのは産卵期の雌だけと聞いたことがありますが、なぜ刺すのでしょうか?」=東京・多摩地区の男性(46)


狙われる活発な人

 男性は今月上旬、地下鉄車内で蚊に顔を刺され、数日後に再び列車内で蚊を見かけたという。夏の天敵の蚊がなぜ冬も生き延び、活動しているのだろうか。

 蚊の生態に詳しい害虫防除技術研究所(千葉県八千代市)所長で医学博士、白井良和さんに尋ねると、男性が刺された蚊は都市の地下街などに生息し、近年増加している「チカイエカ」の可能性が高いという。

 男性の指摘通り、蚊が活発に血を吸うのは主に5~10月。血を産卵のエネルギーにするためで、吸うのは雌だけだ。一般的に寒さに弱く冬は卵の状態だったり、成虫の場合は休眠状態だったりする。ところが、このチカイエカは成虫で冬を過ごし1年中吸血して産卵する。

 ただ、チカイエカは血を吸わなくても1回は産卵できるため、夏の夜に人を刺し、耳元で不快な音をたてるアカイエカなどに比べ、「なかなか吸血しない」(白井さん)。

 白井さんは「男性を刺したチカイエカは2週間という短い寿命で2回目以降の産卵を試みた。実験室では意図的に産卵させるため血を吸わせようとしてもなかなか吸血せず、刺されるのは珍しいケースだと思う」と興味深そうに話す。

 白井さんの研究では、刺されやすい傾向があるのは「活発な人」だという。仕事、スポーツ、学業など忙しく動いている人全般で、男女差はない。蚊は水分、二酸化炭素、熱で標的を発見。活発な人は汗をかき、二酸化炭素を多く排出するため、蚊が標的として認知しやすいというわけだ。

 あくまで傾向だが、ほかにも太め体形▽色黒や黒っぽい服の着用▽血液型O型-などの人も要注意だ。太めの人は表面積が広く、汗や二酸化炭素を多く排出しているため。また黒っぽい色は、モノクロでしか見えていない蚊にも見つけやすい。また、O型の人には医学的に体が丈夫で、活発な人の割合が高いというデータがあるという。


駆除は地域ぐるみで

 白井さんは害虫の駆除も請け負う。東京都内の地下街でのチカイエカの駆除では、多いときで丼1~2杯分の死骸(しがい)に遭遇するという。丼1杯分はおよそ3万匹。想像するだけでかゆくなりそうだ。

 もちろん、東京メトロ(東京都台東区)も手をこまねいているわけではない。質問を投げかけると、東京メトロ広報課は「不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ない」と謝罪した上で、「少なくとも20年ほど前から対策を行い、蚊の駆除に努めている」と説明。

 蚊に関する苦情は明確な件数は把握していないものの、季節を問わず寄せられるという。対策としては、通路脇の溝など水がたまる場所をこまめに清掃しているほか、利用者の目に見えない排水ポンプ槽や、トンネル内の水がたまる部分に薬剤をまくなどして駆除に努めている。

 だが、チカイエカは駆除しても、近隣のビルに存在していれば排水溝などを通じて移動し、簡単に増殖する。そのため、あるビルを完全に駆除するためには、そのビルの付近一帯を駆除するのが効果的だそうだ。

 東京メトロは地上部分も含めると、路線総延長は195・1キロ、駅は179駅。付随する地下道や他社線との乗り入れを考慮すると総面積は膨大だ。白井さんは「地域に1軒でも駆除に対する意識の低い場所があれば、そこから広がる。完全に駆除するのは難しい」と指摘している。

 蚊は世界で約3500種類、国内で約100種類とされており、普段の生活で遭遇する血を吸う蚊は10種類程度。このうち、水田周辺を好むアカイエカが都市化に伴い減少傾向にある一方、都市に住むチカイエカや廃タイヤなどの水たまりにすむヒトスジシマカが増加傾向にある。3~4月はチカイエカの増殖期だ。

 また、温暖化の影響で、1950年代は福島県だった蚊の北限が、現在は岩手県中部にまで北上。研究者の間では北海道にも2100年には上陸する-という説もある。蚊との戦いは、季節、場所を問わず続くといえそうだ。
(高橋裕子)
(MSN産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/science/science/100220/scn1002201801003-n1.htm