ひらた100km徒歩の旅

~ひらた100km徒歩の旅~
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ご挨拶

2013-12-31 14:23:17 | 第7回日記


2013年も今日1日で終わりです。
毎年清水寺で揮毫の形式で今年を象徴する漢字が発表されますが、
今年は「輪」でしたね。
皆さんはどんな文字になりますか?
ひらた100km徒歩の旅実行委員会としては「つなぐ」でしょうか。
(すみません、つなぐという漢字がうまく変換されません)
今月100km参加者・スタッフの皆さんのお手元に送られてきたZEN100創刊号、
ご覧になられましたでしょうか?
福岡会議のテーマもそうでしたが、創刊号のテーマも「繫ぐ」がテーマでしたね。
この事業をやっているとよく人に言われるのが、
「いつまでのこれをやるの」「継続して事業をするべきだ」「いつまで団長されるんですか」です。
それはきっと全国どこの100kmも一律同じ課題だと思います。
ひらた100kmもまさしくその分水嶺にたたされた一年となりました。

私は迷ったとき、大事な分岐点にたったとき、いつもその理念や原点に立ち返るべきだと思います。
ひらた100kmがスタートしたのは2007年です。

社団法人平田青年会議所は2007年に創立40周年を迎え、その記念講演として、
現在は「たかじんのそこまで言って委員会」などに出演中であり、
当時台湾総督府旧国策顧問という肩書きの立場で金美齢氏をお招きし
「次世代に伝えたい日本の心」と題しご講演いただきましたが、そこではこんなことをお話されていました。
「今の親たちは子どもに嫌われたくないため、また自分たちがしてきた苦労をさせたくないと、
人生のハードルをひとつひとつ取り払っています。
社会でのサバイバルな道を乗り越えることができるのは、人生のハードル乗り越えてきた子供だけです。
親の愛情とは、子供達に自分の翼で飛び立てるよう教育することであり、
親の生きる背中で生きる価値観を教えることです。」
今もこの言葉が忘れられません。

子供は「地域・家庭・学校」すべてをもってして育むものでしたが、
かつての子供たちを育む環境には、怖いおじさんが存在し叱ってくれる地域があり、
家庭は大家族で子育てをし、学校は尊敬や畏怖の念を抱く教師の存在があり、
その各所で様々現れるハードルによって、たくましく育っていったのではないでしょうか。
しかし今、他人の手で、寄って集って育ててくれた地域は崩壊しつつあり、
家庭は核家族で共働き。成長のために現れたせっかくハードルも、我が子が乗り越えられるまで、
本来じっくり我慢して見守らねばならない親は、時間がない、心に余裕もない、
危険なことは駄目だからといって、そのハードルを取っ払ってしまう。
躾は家庭での教育の第一歩であるはずが、それを学校に押し付け、
躾をされていない子供は学校でやりたい放題。
教育国家100年の計の言葉があるように、教育は長期的視点で考えるべきものも、
詰め込み教育は駄目だ、ゆとりだ、いや学力が低下したと右往左往し、
教育の本来あるべき姿は混迷を極めています。
本来100年かけてじっくり行うべき教育は、逆にこの数十年かけてじわじわと崩壊してきたと言わざるを得ません。

我々はこうした問題を背景に、2007年平田青年会議所創立40周年を迎え、
「日本の伝統文化の継承・青少年の健全な心と体の育成・共育の輪の拡大」をキーワードに、
今後のテーマを「ひとづくり」として、
様々な活動を行った中での代表的な事業が「ひらた100km徒歩の旅」です。

子供たちを育む最終目標は「自立・自律」させ、親は社会においてひとり立ちできるように育まねばなりません。
しかし子どもたちの進むべき道は、普通に生きて行くだけでも困難に満ちた世の中です。
困難に満ちた世の中を生き抜くには強い心を育むことが必要です。
では本来日常で育まれるはずであった環境が崩壊する中で、どこで養えば良いのか、
そこでハードルを乗り越えるための力を養う環境づくりが必要となるわけです。
その模擬体験、体験学習の場が「100km徒歩の旅」なわけです。

第1回から2回3回4回5回と、歴代青年会議所理事長が団長を務め、
そして第6回から実行委員会の形も様相をかえ、
第1回団長の私がその責務を受け今日まできました。
青年会議所理事長でつないだ時代の100kmは青年会議所の理念にたち、
やらねばならないという責任の基での開催でしたが、
しかし今は仮に100kmをやらなくても、誰からもとがめられない人たちが集まって、
わざわざリスクを背負い事業を遂行しています。
ですから逆に高い志というものがより必要になります。
そういう意味においても、第6回立ち上げ時に、
その高い志をもって実行委員会に参画してくれたスタッフに誇りをもっています。
今日で私は団長の任を終え、高い志をもってつないでくれた岩浅団長にバトンタッチします。
第1回から第5回までがひらた100km第1章とすれば、
第6回7回は第2章。
そして明日から第3章の幕があきます。
第8回開催に向け1月から実行委員会開催、そして総会があり始動です。
そして2月には東京にて主催者研修も開催されます。
第8回の開催を楽しみにお待ちください。
そして第8回へたくさんの学生スタッフの参加をお待ちしています。
団長日記は今日で更新終了します。
ご愛読ありがとうございました。
そしてこの2年お世話になったすべての方々に心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。

2013年がまもなく閉じようとしています。
庭にでると陽が。


雲から陽がでようとしていると見るか、陽が雲に隠れようとしていると見るか。
皆さんどっちに見ますか?
2014年どんな年になるのでしょうか。
皆さん良いお年をお迎えください。
読者の皆さんの来年が素晴らしい1年になることを祈念します。

ひらた100km徒歩の旅実行委員会 会長 
第7回ひらた100km徒歩の旅 団長
松浦剛司 拝