つれづれなるままに弁護士(ネクスト法律事務所)

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樹木保存に関する西武鉄道さんとの協議(報告)

2020-10-19 13:18:30 | としまえん問題

本日10時から西武鉄道さん(以下「西武さん」)の本社で樹木保存に関する協議をさせて頂きました。

参加者は西武さん側が、広報部の方2名、沿線企画事業部の方2名、イム設計さんから1名。

あと、私と協議の仲介をしてくれた都議会議員の先生1名。

(個人名を出すべき報告ではないと思うので個人名は省略させて頂きました。)

 

10月18日のブログでお知らせしたポプラ@氷川台三丁目公園さん他が作ってくれた樹木保存案をお渡しして、樹木保存を望んでいる方々の考えを口頭で説明しました。

あわせて

「樹木の保存を望んでいる方々は西武さんの事業を妨害してやろうとか、一本も木を切るなとか、工事を今すぐ止めろとか、そういうことは言っていない。少なくとも私のところに連絡をくれている方々はそう。

ただ、なんとか、としまえんが94年間も守り育ててくれた樹木のうち、1本でも守れるものは守りたい、と願っているだけ。」

とも伝えました。

これに対する西武さん側の回答は以下の通り。

1)工事現場への一般の方々の立ち入りは安全性等の問題もあり難しい。

2)実は、本日、頂いた企画書でご提案頂いたことは既に西武において実行中。たとえば、

① スタッフで手分けしてドングリは拾い集めている。

② 伐採対象樹木の移植についても検討していて、伐採対象エリアの樹木をすべて伐採しているわけではなく、西武造園さんなどの専門家の意見を聞きながら、移植可能な樹木については伐採対象エリアの樹木であっても将来の移植を見据えて伐採を留保しているものもある。

③ 木工製品化についても社内で検討しており、なんらかの形にしたいとは考えている。

④ ただ、ドングリは拾って来たものの全てが発芽することはありえず、発芽率は50%もあればいい方だと聞いている。移植についても移植先はどうするのか、本当に移植して根付くのか等々問題があり、「やってみたけどダメでした」ではかえって皆さんをがっかりさせてしまうのでまだ正式に公表はしていない。

 

以上の西武さんの回答を受けての私からの申し入れは以下のとおり。

【1】少なくとも、樹木の保存についてはそれを望む住民の方々と西武さんは同じ方向を見ているのだと思う。そうであれば、早期に西武さんが現在取り組んでおられる活動(どんぐり拾い、移植可能性のある樹木の伐採留保、木工製品化等)をHPなり、西武線の駅で配布しているリーフレット等で告知すべき。

【2】どんぐりを有志の住民が拾って植えても発芽するかどうかは分からない。西武さんがドングリを育てようとして仮に植えたどんぐりが全滅したとしても、西武造園さんなどの専門家の指導の下に一生懸命やったことならそれを責めたり批判したりする人などいないはず。その意味でも、情報の公開を。

【3】特に移植伐採を留保している樹木については、「どのエリアの、何という種類の樹木か」を公開して欲しい。それだけでも安心する人は大勢いる。また、樹木の種類や大きさが分かれば、みんなで手分けして移植を受け入れてくれる学校を探したり、公園への移植のために練馬区さんにお願いをすることもできる。

【4】どんぐりについては、西武さんだけが発芽に向けた取り組みをするのではなく、希望者に「どんぐりととしまえんの土セット」のような形で配布してくれないか。木馬の会の建物を使っての配布なら工事現場にも立ち入らないし危険はないと思う。人手のかかっている作業なのだから有償でも構わない(1セット300円とか)。各セットには採取場所(お化け屋敷周辺とか、ブラワーエンジン南側とか)と樹木の種類(樫の木とか、ブナの木とか)と簡単なドングリの育て方を書いた紙を付けて、購入者が自宅で栽培できるようにしてほしい。

【5】いずれにしろ、今回の一連の問題において西武さんの情報発信はお世辞にも上手くいっているとは言えない。正確な情報発信をしてくれればここまでボタンの掛け違いが起こることもなかったと思う。このまま工事がどんどん進んでしまってからの情報発信では遅い。今からでも遅くないので、正しい情報を発信して誤解や疑心を解いて欲しい。

以上です。

【1】から【4】はあくまでも私からの提案なので、西武さんとしては「現時点ではお約束できませんが・・・」というレベルです。誤解なきよう。

以上のまとめで間違ってないと思います。

広報部の方が議事録作成のために協議内容をIC録音してくださっているので、万一、上記のまとめ内容に誤解や誤記があればご連絡ください(to 西武さんの広報さん)。