ひまわりてんびんへの道

会社は変われど、一貫して企業法務に携わってきました。思いつくまま、気の向くまま、気長に書き続けます。

「新司法試験考査委員(民事系科目)に対するヒアリング概要」を読んで

2008年01月30日 | 司法試験
試験では、出題者の意図を探ることは、ある意味重要なことだと思う。

そういう意味で、新司法試験になってから、考査委員の考え方に触れられるのは意義あることだ。

学校でも、先生が、参考までということで、新司法試験考査委員(民事系科目)に対するヒアリング概要のURLがアップされていた。

個々の設問の具体的な内容、法的論点は別として、ひまてんが読んで感じたことを備忘録的に。(以下の記述は、あくまでひまてんによる抜粋もしくは感想なので、ぜひ原本に当たっていただきたい。(末尾の数字は、掲載ページ))

<民法>
○事実の分析やあてはめは、重要。
○要件事実を的確に整理、分析した答案には、高評価。
○知識をネットワーク化し、体系化する。論点主義は、×
○そもそも、読みやすい文章を心がける。(以上、3頁)
○今後の問題の傾向-問題文は短くなり、大々問は出ない?(4頁)

<民事訴訟法>
○一般論を的確に押さえた上で、事案に即して論じることが重要。具体的な事例に適用しながら理解する。(6頁)
○基礎的知識は正確に。(6頁)
○大々問という形式は、要検討。個別分野の重要な制度を各日に理解しているかを試す問題を出題すべき(8頁)

<商法>
○複数ある法的な問題点をどれだけ見出しているか、何が法的な問題かを正確に議論しているかで、差がついた。(9頁)
○添付されている資料の分析は、偏りなく正確に。(10頁)
○議論が、いかに説得力をもって展開されているか。。(10頁)

<質疑応答>
○豊富な事実や情報を与えられ、その中から問題を発見させたうえで論述させる問題に対応するためには、まず、法律の基本をしっかり習得し、さらにそれを具体 的事実関係に当てはめて応用できる能力が必要とされる。(11頁)
ひまてんは、特に、<質疑応答>の部分に出てきた意見に、意を強くしている。
「豊富な事実や情報を与えられ、その中から問題を発見させたうえで」の対応は、企業人が問題解決にあたって日々実践していることだからだ。

この点では、社会経験のある者のほうが、試験技術的には有利なのかもしれない。

もちろん、正確な知識の理解がなくては、どうにもならないのだけれど。

去年の試験のヒアリング概要についても調べておこうと思う。

そして、やはり、去年、今年のヒアリングの中で取り上げられている法的な問題、論点については、正確に理解しておく必要があると思う。



最新の画像もっと見る