髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

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「ドラゴンスレイヤーIV ~ドラスレファミリー~」 レビュー (ファミコン)

2017-02-03 21:00:04 | ファミコンレビュー
アクションRPG
開発は日本ファルコム
発売はナムコ
1987年7月17日発売
「ゲームセンターCX ~有野の挑戦~」プレイソフト#69


あらすじ

それはそれは遠い昔のこと。とある小さな森の片すみにキコリの一家が住んでおりました。
中ではおばあさんが孫たちにお話をしていました。

「その昔、このあたりにはたいそう乱暴なドラゴンがおってな。村人たちを、それはそれは苦しめておった。
じゃが、やがて北の国からひとりの魔法使いがやって来ての。
ドラゴンを壁画の中に封じ込め、地中深くに埋めてしまったんじゃ。ほら、あの絵をごらん。
その魔法使いとは、おまえたちのひいおじいちゃんなんだよ」

おばあさんが壁にかかった絵を指さした時です。
扉をはね上げてペットのポチが何かとがったものをくわえてきました。
それは、なんと地中深く埋められているはずのドラゴンのウロコではありませんか。
これを見たおとうさんとおかあさんは、ドラゴンが復活しようとしていることを悟り、
地下の迷宮へ向かうしたくを始めました。
復活したドラゴンを倒す。それが彼らの本当の仕事だったのです

「ドラゴンなんかに勝てるわけないよぉ」

心配そうな子供たちに、おとうさんはニッコリ笑って答えます。

「だいじょうぶ。ドラゴンスレイヤーがある」

ドラゴンスレイヤー。それはドラゴンを倒すことができるただひとつの魔法の剣。
4つの隠された宝冠によって守られているというのです。

「宝冠探しならボクらでも手伝える。ね、とうさん、いいでしょ?」
「もちろんだ。みんなで協力しあえば、きっとドラゴンに勝てるさ!」

特徴

家に7人のキャラがいてカーソルで選ぶことが出来る。(1匹が混じっているけど)
その中の5キャラを使い分けて進めていく。
(そのキャラ専用アイテムのみ解説する)

ゼムン・・・父
『グローブ』というアイテムを用いる事で特定のブロックを移動可能。

メイア・・・母
『ウイング』を用いる事で空を飛び
『キー・ステッキ』を用いる事で鍵なしで扉を開けられる。
『ロッド』を用いる事で特定のブロックを跳ね飛ばす。

ロイアス・・・兄さん
バランス型であり唯一『ドラゴンスレイヤー』を用いる事が出来る

リルル・・・妹
ジャンプ力が非常に高い。
『マトック』を用いる事で特定のブロックを破壊する。

ポチ・・・ペット
普段は犬の姿をしているが乗り込む場合は怪物の姿になる。
敵からダメージを受けない。
但し使えるアイテムが限られ、ジャンプ力も攻撃力も低め。



家には他にもキャラいてカーソルで選ぶと…

ジーラ・・・ばあさん
パスワードを言ってくれる。

ドウエル・・・じいさん
パスワードを入力する事で前回からの続きをプレイ可能。

画面上部にいくつもの項目がある。

LIFE・・・HP。0になると当然死ぬ。
MAIGIC・・・MP。攻撃時に消費する。0になると攻撃が出来なくなる。(一部アイテムでも使用)
KEY・・・鍵
GOLD・・・お金
ITEM・・・3つまで持っていけてカーソルを合わせて使用する


※アイテム以外に目盛がある。

上の赤い目盛が10の位
下の青い目盛が1の位


Aボタン・・・ジャンプ
Bボタン・・・攻撃(+十字キーで任意の方向に攻撃可能)
スタートボタン・・・アイテム表示
セレクトボタン・・・使用したいアイテムの選択モード

あまり高所から飛び降りると落下時にダメージを受ける。


得点は25点


良い点

悪い点
・マップがない
・毒薬がウザい
・ブロック操作が奇妙

悪い点の解説
・マップがない。
細かいマップどころか全体マップすらないので
今、自分がどこにいるのかすら分からないのだ。
しかもジャンプ力等でキャラによってはその場所を超えられない場合もあるので
マップをしっかりと把握したり、マッピングする必要もあるだろう。


・毒薬がウザい。
敵を倒すと必ずアイテムが出現する。
HPを回復する「パン」
MPを回復する「薬」
「お金」もある。
その中で「毒薬」があるのだ。
取れば当然HPは少し減る。
だが、このゲーム。1キャラ分の狭い通路を行き来する必要があるので
『毒薬』があるともうどうにもならない。
一定時間で消えるのでそれまで待つか、体力が減っても取るしかない。
敵も画面内に複数出現するので消えるのを待っている間に
新たに出現した敵もまた『毒薬』になろうものなら…
イラッ!
仮に広い場所で『毒薬』が出た時、移動スピードが遅いので
「リルル」以外は飛び越せられないというような状況にもなりうる…

・ブロック操作が奇妙
特定のブロックをアイテムを使ってAボタンを押しながら移動させる事が出来るのだが
縦横斜めに移動可能。
ただ、これってトップビューなら分かるんだけどサイドビューだから重力が働いている中
上下左右斜めに移動させなければならないんだよね。
しかも非常にシビアなタイミングでAボタンを押さなければならない。
Aボタンはジャンプも兼務しているので動かしたくないのにAボタンを押してしまって非常にイラつく…
慣れるまで遠い…





悪い点とまでは言わんが不満点はまだある。
素体パワーアップ要素がないのだ。
その為、ゲームとして面白さを減らしている面はある。
グーニーズ2 ~フラッテリー最後の挑戦~」や「大魔司教 ガリウス」は
要所要所で体力がアップするんだけどなぁ…
前者二つは体力が増えるから難しい所に行っても強くなっている実感があるから
ステージが難しくなってもモチベーションが保てるし

本作はない。キャラごとに持てるアイテムが違うし…
アイテムは3つしか持てん。
攻略必須のアイテムがあるから回復アイテムを沢山持ってのごり押しが出来ない!!
しかもアイテムは所持していると発動ではなくカーソルで選択しているもののみ発動である。
ボス戦で「攻撃力アイテム」を持ちながら「シールド」は持てないし
「回復アイテム」はカーソルを合わせている時にHPが尽きると発動する。
「盾」を装備している時には発動しないのだ。


攻略としてはまず攻略サイトを頼るべき。
あまりにも複雑で自力で軽いメモを取りながら攻略するには本当にツライ。
それに常にお金は多めに持っていることが望ましい。
このゲーム、アイテムの出現が現在のHP、MP、お金などの状況によるからだ。

HP、MPが少なくなるとHP、MPのアイテムが出やすくなる。
HP、MPが多くなるとお金が出やすくなる。
お金を持っているとHPやMPが多めでも回復アイテムが多くなる。

髭人はMPが尽きそうになって宿屋に入りたかったが
敵を倒してもお金が出ん!
雑魚敵が硬いのが多くてじり貧。MP尽きてHPが豊富にあったが死ぬしかない。

後、ジャンプの高さは固定で移動スピードも遅めなのでハッキリ言って大したアクションは出来ない。
その為、ボス戦ではテクニックを磨くのよりも相手の攻撃のタイミングを見極めるのが大事になって来る。



ゲーム自体の感想としてはかなりしんどかったわ。
こういう探索型アクションってなるとファミコンだと
上記で挙げた2作品。
グーニーズ2 ~フラッテリー最後の挑戦~」や「大魔司教 ガリウス
どちらも全体マップがあり、現在地が分かり、探索もしやすいのがいい。HPのパワーアップもするし…

キャラクターを使い分けるのは「ガリウス」も一緒だけどその場、交代が可能なのが大きいわな。
(勿論、両作ともまるっきり問題がないわけではないが…)
本作は一々、家に戻らないといけないのが非常に面倒。

アイテムでどこでも切り替え可能っていう訳にはいかんのだろうか?
っていうか何で探索するのは1人やねん。みんなで入れや洞窟に!!



ドラゴンスレイヤーシリーズ4作品目である本作

「へぇ…
 既にシリーズ化されて4作品目。よほど名作なんだろうな」

って甘く見るとヤケドします。
まぁ、PCゲーとしては名作なのかもしれないがファミコンではな…
飽くまでパソコンRPGって奴だもんな。
ただ、通常のRPGのようにナンバリングで続いているわけではなく

1、ドラゴンスレイヤー
2、ザナドゥ
3、ロマンシア
4、ドラスレファミリ―
5、ソーサリアン
6、ドラゴンスレイヤー英雄伝説
7、ロードモナーク
8、風の伝説ザナドゥ

とあるが時系列が共通とか舞台が一緒という訳でもない。
ちと複雑そうなのでご自分で調べていただきたい。

あ、ファミコンのザナドゥ。
ファザナドゥ」があったな…
そっちの方が本作よりもルートが単純なため遊びやすい。


ここからがネタバレ





















ラスボスを髭人は初見で撃破した。
ちなみにドラゴンは『ドラゴンスレイヤー』を唯一装備できる『ロイアス』しか倒せない。

「ドラスレファミリー」というのに『ロイアス』以外は

「『ドラゴンスレイヤー』を入手に必要な『クラウン(王冠)』を取りに行く存在」でしかないのだ。

どっちかってーと『クラウンファミリー』じゃねーか。



だが、このゲームのラスボスは実質4匹目だわ。
まず、道のりが長くそしてラスボスより倒しにくいのだ。

敵は激しく動き回るので敵に隣接して攻撃するのは激しく危険。
体当たりされ、ごっそり体力を奪われ即あの世行きである。

アイテムで解決するのは厳しい。
3つしか持てないアイテムの内、2つはこの場所にたどり着くまでに必須アイテム。
もう1つは敵の弾の無効アイテム。
敵の弾は多くこちらに誘導して来る為、そのアイテムを装備するのがベター。
なら、敵の体当たりが届かない所で攻撃してりゃ安全地帯なんだから余裕で勝てるって思えるかもしれないが
そういかないのがドラスレクォリティ。

まずボスが放つ弾はこちらの弾を打ち消すという仕様がある。
その割にかなりの弾幕で撃って来るので真っ向から連射しても全て消されてノーダメージなのである。
しかも、このゲームは魔法に制限がある。
ダラダラ、ボタンを押して撃っていると弾切れ起こして死ぬしかなくなる。

よってこのボスの攻略方法としては
一瞬だけ弾を撃って来ない間がある。
その上、撃って来ない間にこちらの攻撃が当たりやすい場所に来るタイミングを
見切らなければならない。
その瞬間見つけてひたすら連射である!
その瞬間だけではラスボスを倒す事はできないので
何度も繰り返しボスに攻撃が確実にヒットする瞬間を待ち続けるのだ!!


ちなみに、ちぃっとゲームセンターCXのネタバレになるが
攻略法を知って割とアッサリ4匹目のボスを倒していた有野氏にADの中山氏は

中山氏「さっきのボス良く倒しましたね」
有野氏「あ…そう?」
中山氏「あそこであきらめる人が多いらしいです」
有野氏「諦めたらアカンな。コツあるもんな。あんなんな」

軽く言っていて絵的にも簡単に倒しているので番組としてもあまり取り上げていなかったが
髭人自身、5回ぐらい挑戦し、敵の弾幕から間隙を縫い連射を繰り返しそれで何とか撃破し

「よっしゃ!」

って快哉に湧いた感じだったから番組のようにこんなの簡単やんって感じにちとイラつく…
たまたまボスの弾幕パターンが単調だっただけだろうに…
ま、運も実力の内って言うからな。奇跡を起こすのもまた有野課長の実力。

それにここではアッサリ、倒したけど他では諦めずに地道にやっている所はあるものな。
仕事とはいえ、数時間も同じ場面で同じ敵と戦い続ける有野課長。
確かに「諦めたらアカンな」は沁みるものがあるわ。

ちなみにラスボスの「ドラゴン」は非常に弱い。
だって延々と左右に行き来して範囲が狭い炎をこちらが近づいた時に吐くだけなのだから
他のボスと違って体当たりを仕掛けて来る事もない。
こちらの今までの戦闘と違い取った「ドラゴンスレイヤー」は無限に撃てる。
ここまでしんどいボス戦をしっかりと攻略した人ならば
上記の髭人の通り、初見撃破も十分に可能である。

同じドラゴンを倒すのなら「ドラゴンバスター」の「ドラゴン」の方がよっぽど強い。
あっちはあまり消極的な戦いをしていると左に突っ込んで来て体当たりを受け、ノックバックでどーする事も出来ないという
ハメ状態で死ぬ事になるからな…

前進後退を繰り返すというような「はないちもんめ」みたいな事をしているだけの
ドラゴンなら別に復活しようとしても放置していても良かったんじゃねーだろうか?

しかし、あらすじ!
ロイアスが「宝探しならボクらでも手伝える」つっているけど
寧ろ宝探しの方が大変。だからクラウンを4つ集めたら家族はこういうのだろう。

ゼムン「実はな…『ドラゴンスレイヤー』は『レイアス』…
 お前にしか持てんのだ…
 だから、『ドラゴン』を倒せるのはお前だけなのだ!」
レイアス「そ、そんな!ボクに『ドラゴン』なんか倒せっこないよ!」
リルル「無能なお兄ちゃんにちょうどいいぐらいの相手よ」
レイアス「『リルル!』なんて事を言うんだ!」
ゼムン「いや、『リルル』の言うとおりだ。今までのクラウン探しは実に過酷だった…」
レイアス「母さん…何とか言ってよ」
メイア「本当、クラウン取るのは本当につらかったわ…」
ゼムン「確かに、一番苦労したのは間違いなくメイアだ」
リルル「お母さん!凄い!偉い!」
レイアス「ポチ―――!何とか言ってよ~」
ポチ「ワン!(はよ。行け!今まで椅子を温めていただけの空気!)」
レイアス「うぇぇぇ―――ん!!」

『レイアス』は『ドラゴンスレイヤー』を片手にドラゴン退治に向かうのでした…

レイアス「はぁ…」
ドラゴン「そんなため息吐きながらやってこられてもなぁ…」
レイアス「家族に無能なボクの相手に君がちょうどいいって…」
ドラゴン「俺もさ…前後するだけの雑魚って言われるんだよな…」
レイアス「ボクら似てない?」
ドラゴン「そうだな…」

二人は分かりあったのだった。

レイアス「ハハハ~。か~ってうれしいはないちもんめ」
ドラゴン「ハハハ~。まけ~てくやしいはないちもんめ」



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