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髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「つるピカハゲ丸くん ~めざせ!つるセコの証~」 レビュー (ファミコン)

2018-01-12 21:00:31 | ファミコンレビュー
「のむらしんぼ」氏原作の同名マンガのゲーム版
(1985年~1995年まで連載)
サイドビューアクションゲーム
開発も発売もジャレコ
1991年12月13日発売

あらすじ
折角なのでゲームのデモ画面を漢字変換してお送りしますか…


……今から 2億年前の地球。
人類が まだ「猿」と呼ばれていたころ
宇宙の彼方より 地球に飛来した
謎の物体が あった……

その物体に 触った 一匹の「猿」が
突然「知恵」に目覚めた。
物を 蓄える事、
即ち「つるセコ」に目覚めた「猿」は
仲間の猿たちへ「進化」へと 導く
リーダーとなった。

その物体は「つるセコの証」と呼ばれ、それを
代々 受け継いだ 一族のリーダーは
「つるセコキング」と呼ばれ、人類の進化を
歴史の影から 正しい方向へ導く
使命を受けたのである……


父「何を隠そう、その『つるセコの証』を
 受け継ぎ人類を『つるセコ』に導く
 使命を受けたのが私達ハゲ田家の
 一族なのだ。

 『つるセコの証』は代々ハゲ田家の
 長男に受け継がれてきた。
 そしてハゲ丸!!
 ついにお前の番が来たのだ!!

 お前はこれから『つるセコの証』を
 受け継ぐための試練を受けるのだ。

 この世界のどこかに、その『つるセコの証』が
 隠されている。
 世界を回ってそれを見つけ出し
 ここまで持ち帰って来るが良い。

 その時こそお前が
 真の『つるセコ』継承者、即ち
 『つるセコキング』として認められる
 時なのだ!!

 さあ行くがよい ハゲ丸よ!
 見事 試練を乗り越えて来るのだ!!
 なお、世界旅行にかかるお金は
 一切出せないので 自分でつるセコして稼ぐのだ。
 分かったな」

母「そういうことだから ハゲ丸
 頑張っておいで……
 ……つるセコの証もいいけど 母ちゃんに
 お土産も忘れないでおくれ」

弟「兄ちゃん、頑張って来るでし。
 お金以外の事なら、僕の発明で
 協力してあげるでし。困ったことが
 あったら戻って来てみるといいでし。

 つるセコの証でしか?
 僕も全然聞いたことないでしが、
 最初にうめもも町に行って
 みんなに話を聞いてみるといいでし。」

という所から『ハゲ丸』の『つるセコの証』を探す旅が始まる。


特徴
大マップ画面があり、『ハゲ丸』を動かし
建物などにいくとアクションステージが始まる。

敵を倒すとコインを出すので、これを貯めていって
アイテムを購入しゲームを進めていく。

Bボタンを押す事で逆立ち状態で頭突きする。
Bボタンを押し続けるとピョンピョンと跳ねるのでそれで移動する事も可能。

操作方法

左右キー:移動
下+Aボタン:下がれる段を下りる。
Aボタン:ジャンプ
Bボタン:頭突き
 B+上キー:溜めてからのお金投げつけ(金を消費する)
 
 ※貯め時間が長ければ長いほど消費金額が上がる。
  5円→10円→50円→100円→…
  両手を掲げる「ハゲ丸」のその姿は
  「ドラゴンボール」での『元気玉』のそれである。

 暫く同一方向に移動していると走り形態に移行するので
 その際にAボタンを押すとジャンプ回転して体当たり。
 回転中は無敵で着地しても回転を続行。
 逆方向にキーを入れると解除される。
  ※回転中はジャンプ不可




点数は40点


良い点
・つるピカハゲ丸くんのゲーム


悪い点
・お店でのアイテム購入



良い点の解説

・「つるピカハゲ丸くん」のゲーム
 『つるセコの証』を求めて世界にまで行くハゲ丸くん。
 メインキャラ総登場で懐かしさに浸るのもアリであろう。
 というかその層にしかウケないゲームである。


悪い点の解説

・お店でのアイテム購入

 お店があってアイテムを購入できるんだけど
 イベントアイテムか無駄なアイテムしか売ってないんだよね。
 アクションステージで使えるようなアイテムが欲しかったわ。
 結果的に操作感覚は最初から最後までほとんど変わらない。
 変わる所もあるけど…誤差の範囲内である。
 ファミコン後期から末期ぐらいのソフトだからなぁ~。


・演出が長い

 イベント画面の演出というか…
 冗長的なんだよね。
 曲が流れてはいるんだけど数秒止まる。

 「あれ?バグったんじゃねーのか?」

 と、思うがそこから動き出す…
 安心する。



悪い点にはしなかったけど
「つるピカハゲ丸くん」と言えば…
「つるセコ」である。サブタイトルにもなっているしな…
でも、ゲーム中で「つるセコ」要素はあまり感じられない。
ショップでアイテムを買うのも値切ろうともしてないし普通やん。

「『つるセコの証』って普通に生きるって事なん?」

そんな気がしていた。

ゲームとしてはギャグ漫画って事もあってカオスだわな。
世界中に行くってのはいいんだけどさ~。
まずゲーム開始すると
日本なのに「ピラミッド」やら「ジャングル」が存在している。
ツッコんだら負けって奴なんだろうか?
にしてもジャングルに行くと「ふしぎの海のナディア」の『ナディ〇』もどきが出て来るんだが
原作の人物なんだろうか?


アクションゲームとしては悪くはないけど特徴も薄く平凡の域を出ない。
貯めた金投げつけ技があるけども
まず、溜めがあまりにも長いので使い勝手は最悪である。
その上、ゲーム中お金の稼ぎが少ないこのゲーム。
イベントの為に金を使うという仕様上、
アクションステージ中にこの技の使い道はないと言い切れる。

アニメ終了後に出すべきゲームだったんかねぇ?

とある漫画で本作が一部の場所で『クソゲー』評価されていることに作者が嘆き

「『屁ゲー』と呼んで」

なんて言っていたけど…

ちなみに本作の1年前にスーパーファミコンが発売されている。
世間では

「スーパーファミコンすげえ!」
「マリオワールド面白ぇ!」

って頃である。
それでファミコンのサイドビューアクションって…
相当作り込まなければ消えてしまうのは自明である。

『屁ゲー』
確かに屁のように臭気を一瞬だけ放ち
すぐに霧散してしまうゲームと言えば確かに言いえてる。


ここからがネタバレ


















『つるセコの証』を求めて
『ハワイ』に行ったり、『アメリカ』に行ったり『南極』に行ったり
果てには『月面』にまで行く事になる『ハゲ丸』
すると胸に『ウメモモ』と書かれた宇宙服のジジイがこう言う

ジジイ「月面基地が謎の宇宙人軍団に占領されてしまった。
 つるセコの証!?それは確かに基地の中にある。
 宇宙人軍団はつるセコの証を奪いにやってきたんだ!!
 奴らをやっつけてくれたらつるセコの証は君にあげよう。
 だが奴らは強敵だぞ。油断するな!」

(ゲームオーバーになるたびに地球からやり直しになるので
 クリアするまでコイツの話を何度も見る羽目になる…
 カットせぇや…)

1つ目のステージをクリアすると『聖子』という女が話しかけて来る。


聖子「…ハゲ丸くん…
 ここまで来れたら十分よ。もう行かないで
 ボスの『トライ・ベーダ―』は凶悪よ。
 行けばきっと殺されるわ…
 
 あ…ダメ、行かないで!
 私『つるセコキング』になんてなってくれなくていいの!
 ハゲ丸くんさえそばにいてくれたら…」

(別に、お前の為に『つるセコの証』取りに来たわけじゃないんだが…
 というか事ある毎に現地で現れる『聖子』とかいう女。
 アニメ版しか知らない髭人はアニメ未登場の彼女を

 『コイツが黒幕だろ…』

 と、疑っていた)

2つ目のステージをクリアすると「トライ・ベーダ―」と名乗るオッサンが話しかけて来る。

トライ・ベーダ―「お前か、つるセコの証を探している小僧というのは、
 まずは誉めてやろう。
 だがつるセコの証は渡せん!!
 これは我々の星にも必要だ。
 何…どうしても戦おうというのか。
 たった一人の女の子の為に命をかけようというのか…
 分かった!では勝負だ!!」

(お前も、話が違ってきているぞ)

最終的に「ダー〇・ベイダー」パクリの敵が「ハゲ丸」と戦う事になるが…
頭突きかまそうとするとビームみたいのを放ってきてどーにもならん。

やられるとイベント発生。
『聖子』が出て来る。

聖子「間に合ってよかった…今聞いたの
 トライ・ベーダ―は10万円アタックに弱いというの!

 私がつるセコして儲けた10万円金貨をあげるわ。
 これを使ってやっつけて!
 私も力を貸すわ…」

と、戦闘になるがトライ・ベーダ―の動きが何故か止まる。

すると、ハゲ丸が溜め攻撃の10万円アタックなる『元気玉』を使い出す。

「聖子ちゃん」「君の」「愛に」「応えて」「今こそ」「必殺の」「10万円」「アタック」

とボールを投げて『トライ・ベーダ―』に当たり勝利。

(勝利確定イベントである)

『トライ・ベーダ―』は敗北を認め『つるセコの証』を渡してくれる。

『つるセコの証』を取り家に帰るが誰もいない。
改めて見てみると2億年前の代物にしては新しい…
裏を見ると「メイドイン 小学館」の文字
ただのゴミだと気づいたハゲ丸は小学館へと向かう。

(そこの崖のシーンは
 「忍者龍剣伝」やら「SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語」のようでカッコイイ
 髪の毛がなびくし)

小学館に行き編集長を呼び出す。
編集長を殴ると真実を話す。

「確かに仕組んだのは私達だがみんなあの人に頼まれたんだーっ」

その真の黒幕とは?

男「よう!ハゲ丸
 ようやくここまでたどり着いたな」

と、軽い口調の変なオッサン

ハゲ丸「あーっ!!原作者っ!!
 何で俺を騙してこんな旅をさせたんだーっ!」

原作者「いやあ すまん すまん。
 実は今度 ハゲ丸のふあみこんゲームが出る事になってな。
 それに使うストーリーを頼まれたんだが
 これがまた全然アイデアが出ないんだ。

 そこで思いついたんだが、お前を騙して本当の旅に出させて
 それを陰で見ていてそのままストーリーに
 使ってしまえばいいんじゃないかと…(略)」

すると登場人物の大体が出て来てハゲ丸に一言言ってくる。
(毛皮を刈られたペスが可哀想…)

原作者「それにな ハゲ丸 良い事があるんだ。
 ふあみこんのすぽんさーが、原作料を
 くれたんだが、その一部をぜひお前にあげてくれというんだ」

とハゲ丸が金一封入りの封筒を原作者から受け取ろうとしたその時、伸びる手!

何と『聖子』が横取り。

聖子「ここまでこれたのは
 私のあげた10万円金貨のおかげよ。
 だからこれをもらう権利は私にあるわ(ハート)
 儲けたわ(ハート)(ハート)」

そして追いかけっこする二人。と後ろに集まるみんな。

「ははははは……。
 どうやら本当の『つるセコキング』はハゲ丸じゃなくって
 聖子ちゃんだったようだな。」

聖子「キングじゃなくって…
 『つるセコクイーン』って呼んでねっ(ハート)」

 聖子に お・ま・か・せっ(ハート)(ハート)(ハート)(ハート)

なんて言って暫く止まる。
(クリア動画を見たらここで1分7秒ぐらいあったぞ。)

スタッフロール。

最後にメッセージがあるのだが

遊んでくれた あなた!!
どうもありがとう!!!!

そして……

大変未熟ではありますが、
この作品を故つかせ のりこさんに
捧げさせていただきます。
ご冥福をお祈りいたします……


と、追悼コメントの最後が表示される。
そしてジャレコってロゴが表示されるのだが…

「つかせのりこ」氏はアニメの『ハゲ丸』を演じられていた方で
アニメ放送期間中に亡くなっており、
後任の方「杉山佳寿子」氏が引き継いているのである。
アニメ放送期間は「1988年(1996年)3月3日~1989年9月6日」
亡くなったのは1989年5月の事だそうだ。

本作発売が「1991年12月13日」発売
没後2年半以上経ってからのゲーム発売。アニメ終了からも2年3ヶ月。
本作が2年以上の製作期間があったのかなぁ?
追悼文入れるほど意識する必要があったのかねぇ…

個人的にはもし入れるのであれば
電源付けてからのデモ画面の最後辺りに表示すればよかったんじゃないかって思うけどね。
スタートボタンでスキップ可能でもええやん。気持ちを受け取るのは人それぞれなんだし
ギャグマンガが原作のゲームなのに最後の最後でしんみりしてしまうって何か切なくない?

そんな髭人の個人的感想はともかく
上記追悼メッセージ表示時間は文字が出終わってほんの4秒間だけ…
上記の『聖子』と比較すると表示時間のバランス悪すぎだろ…

元々ハゲ田家一族に代々伝わる「つるセコの証」を見つけるって話だったのに
何故か聖子の為に見つけるというブレッブレのストーリー。
(オチから考えればどーでも良かったのかもしれんが)
それで作者が登場して「ストーリー思いつかん」っていうのなら
アクションにせず無難にボードゲームにすりゃよかったのに
漫画原作のボードゲームと言ったら

ちびまる子ちゃん」だって「おぼっちゃまくん」があるしな。

ルールは…
10万円の軍資金を使って、
いかにゲームでお金を使わず残金が多い人が勝ちみたいな…
つるセコしてお金を貯めるって要素だと地味になり過ぎるか~。
セコく稼ぐより臨時収入を集めた方が恐らく効率が良くなってしまって
「つるピカハゲ丸」の趣旨と外れるから
セコくする毎に『セコポイント』が貯まり一番多い人が勝ち…みたいな?


って今更こんな所でアイデア出して何の意味があんねん。俺!!

う~ん…

色々外しまくりの内容というのは本作にピッタリと言えるのかもしれんね。
コレと言って上手いオチが思い浮かばないのは
『つるピカハゲ丸』をアニメ版を少ししか見てなかったしなぁ…

あ、そうだ。
髭人は結構、ファミコン購入するのに中古店に行くのだが…
ゲームソフト以外にもカードを取り扱っている所もある。
そこで目を疑ったわ。

「デュエルマスターズ」とかいうカードゲームに
原作者の『のむらしんぼ』氏が出てんだもん。

クリーチャーのカードだったかな?
そこら辺はよく覚えていない。
それを見てネット上のどこかで載っていたマンガの一部画像を思い出した。
過去からの凋落を描いた自虐作品。
ちと見たけどいたたまれない気持ちになったわ。

一時アニメ化するほどの大ヒットとなっても
一発屋芸人みたいなものでそう何度も続く訳もないんだわな。
特にギャグマンガの場合。

まぁ…上記、作者は本作を『クソゲー』とは呼ばずに『屁ゲー』と呼んでつってたけどさ…
『クソ』とか『ウンコ』とかって言われるのは
小学生ぐらいのギャグマンガであればむしろ名誉だとか誇らしい事だと思うのだがな。
大好きでしょ?男子小学生低学年はウンコネタ。
それを良しとせず『屁ゲー』などと軽くしようと言っちゃう辺り
作者さんが低迷するのはやむなしって個人的に思う。


作者さんは意固地になってマンガでの活動を続けたようでその結果…
上記のようなカードに入り込もうとしたりとか自虐マンガを描いたりとかで
日々、何とか苦労してやりくりしてんのだろうなぁ~。

見切りは早めにって所かねぇ…
まぁ、自身のマンガが「つるセコ」要素だったんだから
現在存分に活かしているんだろうな~。

って…「ハゲ丸」の「つるセコ」要素って
ギャグマンガだけに法的にアウトばっかりだからなぁ…
現実でやるにはあまり参考にならんのだよな。

調べてみたらつるセコを活かしたマンガを出しているのだとか…
でも、現実に即したセコさって生活感丸出しの描写を見ると

「うわぁ…」

ってドン引きしちゃって笑えないんだよな…(苦笑)
例えばわさびとかからしのチューブをハサミなどで開いて
スプーンで全て掬い取るみたいなテクニックとかね。
1つや2つなら

「そこまでやるか」

と、感心するがあまり繰り返されても…
ねぇ…
それに関してはギャグとしてやっているかどうかは不明だが…

そんな原作者様を見ると仮に大金などを得てもおぼれず
慎ましく足元を見て一歩一歩着実に生きていこうと思いました。

!!

そうかッ!!

質素倹約、質実剛健の気持ちを持ち続ける事

それこそが真の『つるセコの証』だったという事で
合っているんですよね?

のむらしんぼ先生!!





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2 コメント

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Unknown (白牙)
2018-01-27 14:48:09
アニメ放送期間が
>「1996年3月3日~1989年9月6日」

になってるぞ。
放送開始は88年な。
返信する
感謝です。 (髭人)
2018-01-27 18:51:48
白牙殿
コメントさんきゅーです。

ご指摘ありがとうございます。
何で1996年なんて見当違いな年数にしてしまったんだろ…
何にせよ…
修正前を軽く残しつつ変更しておきました。
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