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「チェスター・フィールド ~暗黒神への挑戦~」 レビュー (ファミコン)

2019-01-18 21:00:15 | ファミコンレビュー
サイドビューアクションRPG
VIC東海
開発と発売もVIC東海
1987年7月30日発売


あらすじ
昔、ガルドリア大陸は戦乱が続いていたが
『ガルス卿』とその臣下『バックヴァイザー』率いる義勇軍の手によって平定され
『ガルス卿』は『ガルドレド王国』を建国したが
『バックヴァイザー』は何故か1人息子と共に国外に旅立った。
20年間平和であった『ガルドレド王国』であったが
ある日、国王である『ガルスI世』は何者かに手によって暗殺された。
王亡きは『ゲモン将軍』が恐怖政治を行ったために
王の暗殺には『ゲモン将軍』が仕組んだものではないかと噂していた。

『王妃ライザ』と『王女カレン』は危険を感じた『老騎士ガゼム』に手により
『バッグヴァイザー』の住む『チェスター・フィールド島』に向かった。
3人を乗せた船は『ゲモン配下』の海賊の襲撃に遭い
『王妃ライザ』は殺害され『王女カレン』は海賊達に連れ去られてしまった。
瀕死の重傷を負い、島に漂着した『ガゼム』を助けたのは
バックヴァイザーの息子『ケイン』であった。
『ガゼム』は王国の危機を伝えると息を引き取った。

「カレンを助け、ゲモンを倒さなければならない!」

青年騎士『ケイン』は『チェスター・フィールド島』を後にした。




特徴
ステージクリア型のアクションRPG(戻る事は可能)

お店の人と話す事が出来る。

『TALK』:話す
『YES』:はい
『NO』:いいえ
『TAKE』:取る(お金を支払って購入する場合にも使う)
『OUT』:外に出る

『TALK』を選んだだけでは話してくれない情報があり
物を買わなくても情報は話してくれるんで敢えて『NO』を選ぶ必要はある。

宿屋ではまず『2時間休む?』と聞かれ、
『NO』を選ぶと
『お泊り?』と聞かれる。

『2時間休む』:体力全回復(HPは200固定)
『泊まる』:体力全回復+パスワードを聞ける。

セレクトボタンで使用武器やアイテムなどを切り替えられる。


操作方法

左右キー:移動
下キー:しゃがむ。梯子を下る。
上キー:扉に入る。梯子を上る。
Aボタン:ジャンプ
Bボタン:突き
 上+Bボタン:上突き
 斜め+Bボタン:斜め突き

セレクトボタン:メニュー画面切り替え
スタートボタン:メニュー画面で指定したアイテムの使用。


主な使用アイテム紹介

赤い薬:HP30回復
黄色い薬:HP100回復
青い薬:一定時間攻撃無効

赤い呪文書:画面上の敵を一掃
青い呪文書:敵の動きを止める。
白い呪文書:ダンジョン脱出



武器や防具を購入したりその他アイテムがあるが
『剣』と『メイス』は武装切り替えがあるが
それら以外の防具やアイテム(鍵やランプなど)は基本的に常時使用状態である。

後、パスワードの入力画面
薬屋の女の子が出る。
間違えると

「いれかたが へたね」

などと文句を言われる。
それでも数回間違えるとタイトル画面に戻される。
アイギーナの予言」と似たようなものだ。(アイギーナの場合は画面がフリーズする)
その「アイギーナの予言」も本作と同じ「VIC東海」のゲームだもんなぁ。


点数は35点

良い点
・キャラがカワイイ。

悪い点
・動きが硬い。
・ループ、一方通行ダンジョン
・動く足場
・死亡時の仕様



良い点の解説
・キャラがカワイイ。
 店員キャラは胸ぐらいの上から見える。
 ファミコン特有の目だけポツッとあるようなものではなくしっかり顔立ちが分かるほど大きめ
 武器屋はオヤジであるが
 『宿屋』『薬屋』『防具屋』は女性でなかなかカワイイ。


悪い点の解説
・動きが硬い。
 似たようなステージクリア型でサイドビューで剣を使ったアクションゲームというと
 「マドゥーラの翼 ~愛と魔法と夢の大冒険~」なんかが思い出されるけども
 ピョンピョンと飛び跳ねられ動きが軽い「マドゥーラ」に対し、本作は硬い…

 その割に、1キャラ分開いた天井から上の段に行くなんて場所が多数あるが
 どーにも中をすり抜けるのが困難。
 例えるのなら、針穴の糸通しみたいな事を何度もする事になる。
 だりぃ!


・ループ、一方通行ダンジョン
 このゲーム、一方通行なんてのあり
 マッピングした上でもキチンと今の場所を把握してないと
 ループしているのを気づかず迷い続けるなんて事態は当然起こりうる。
 昔のゲームには結構あったけども…
 本作の場合、背景やフィールド構造が似ているから非常にわかり辛いんだよなぁ~。


・動く足場
 多数の動く足場が出て来る。
 しかも1キャラ分の小さい足場である。
 回転する動きをする足場は大抵乗り続けていると落ちる。
 真下が穴なら死亡である。

 それと、天井と床の間を上下する足場。
 挟まれるとHPがあっても即死である。


・キャラの足場判定
 足場の判定がややいい加減であり
 ジャンプしてブロックがあるのに半キャラ分めり込んでその場にとどまるなんて事があり
 そんな状態で上の即死の動く足場地帯。
 態勢を整えようと動いたら、動き過ぎて足場に挟まれて即死なんてのが数回あった。


・死亡時の仕様
 そのステージから再開できるんだけど
 ステージ最初からでお金は所持金半額というペナルティ。
 だったらなんで穴ばかり即死多めのダンジョンを作るんだよ!
 操作性悪いのにぃぃ!!




操作性が良くないのに
動く足場に乗った時の主人公の奇妙な挙動。
大抵、そんな動く足場の下は穴。
落ちたら即死で残機無しって仕様は頂けんわ。

そうそう。
本作は掘削作業ゲーとも言える。
城とか砦に入ると『メイス』で掘る所が多いんだよなぁ~。
面倒くせぇ…

ちなみにスクロールすると掘った所がすぐに再生している仕様。
主人公はメイスでも下突きが出来ず上突きは可能なので
あまり上部に向かって掘りまくってから横に掘り進んで行って先に壁があり、
後戻りしようと思ったら土が盛られていて『詰む』事があるので注意。

ただ、それをさせないために「自殺コマンド」があるので教えておこう!

裏ワザ

・自殺コマンド

 2コンの下キー+A+Bボタン

これで死ねる!!

でも、死にたくない!
って人もいるかもしれないので無敵コマンドも教えておく。


・無敵コマンド

セレクトボタンでメニュー画面にして

 2コンのA+Bボタンを押して
 A、右、左、上、右、左、下、上、右、下

を押すとダメージを受けなくなり
穴に落ちても上からループして落ちて来るだけとなるとの事。
(即死行動をして生きてられるかは未検証)

・沈下法
ダンジョン内で
しゃがんだ状態でセレクトボタンボタンを押し、メニューを開き
再び戻すと下の階層に行ける。


これらを利用すれば少しはツライ難易度も軽減されるかもしれない。
ダンジョンのループなどはしんどいけどねぇ…



そうそう。
パスワードを間違えると薬屋の女の子がいう。

1回目
「まちがいよ。いれなおして!」

2回目
「あなた いれかたが へたね!」

3回目
「もう これっきりよ!」

4回目
「わたし ぷっつん するわ!!」
(直後にタイトル画面になる)



「入れ方が下手ね」は完全に狙って言っているんだろうな…
パスワードに入れ方も糞もねーだろ。
ちゃんと書きとっているか否かの問題の話なのに。


さて本作、電源を入れると
冒頭で「EPISODE II」と出る。
だが「EPISODE I」はファミコンに限らず他機種版とか
マンガや小説などの別媒体などですら存在しないそうだ。
(検索したりもして調べたよ。)

まぁ、上記のゲーム内容では
当時からして仮にシリーズ関連作が出ても
購入したいと思わせるぐらいの魅力は…
残念ながらないなぁ…





ここからがネタバレ






















後半に行くにつれ、誤った行動をとると即死が増える。

『ホワイトドラゴン』に攻撃する。
『武器屋の娘』を攻撃する。
『カレン王女』を攻撃する。

などすると、いくら体力があっても何の前触れもなく瞬時に主人公が倒れ

「GAME OVER」

となる。

『ホワイトドラゴン』は神の使いだって言っていたから攻撃したらやり返されるは分かる。
後、『カレン王女』に関しては助ける目的であったからそれも分かる。

でも『武器屋の娘』で即死ってさ…
まぁ、ちゃんと助けるとクリアに必要な重要アイテムをくれるんだけどさ…
いきなり倒れて死ぬってさ…
可愛い子に酷いことをすると仕打ちがキツイんか。この世界。

後、ラストダンジョンの『カレン王女』に
正気に戻す『短剣』見つける前に遭遇しちゃって
何やっても即死するしかねぇ…
その『短剣』見つけるのだって
ループ、一方通行、ワープあり、地図なしダンジョン。
しんどいわ…




さてストーリーとしては…

『ガルス卿』は暗黒神と契約を結んでいて
後に家族の命を渡すつっているんだよね。

それで『カレン王女』が狙われるってなるんだけども~。
あらすじを読むと『バックヴァイザー卿』と1人息子が国外に出たという話。
不自然である。
と、ここまで来て勘が良い方は分かるかもしれない。

そう。
『ガルス卿』はこの事を考えて自分の実の子を逃がしたのだ。
一方、『カレン王女』は『バックヴァイザー卿』の娘であったのだ。

主人公『ケイン』は『ガルス』の王族の血でしか使えない短剣で『カレン王女』を正気に戻しつつ
ラスボスである暗黒神を倒す事になる。

その暗黒神を倒してエンディング。
『カレン王女』と結婚したようだ。





しかし、あらすじ…
「『青年騎士ケイン』は『チェスター・フィールド島』を後にした」
ねぇ…
本作の舞台は『ガルドレド王国』であり
ゲーム中その『チェスター・フィールド島』に戻ってきたりすることはないので
全く無関係である。
何故、そんなタイトルにしたのか?
タイトルの存在が全くゲーム中に関係ってのは
頭脳戦艦ガル」に通ずるものがあるな…

電源付けた際の

「EPISODE II」

前日談として仮に「EPISODE I」が出たとするのなら
『チェスター・フィールド島』を舞台にしていたんだろうか?

本作の後に関連作は出ていない。
映画の「スターウォーズ」みたいに壮大な物語にしようとしていたんじゃないかねぇ~。
「スターウォーズ」も最初に公開されたのエピソード4だったよな。
そういえば、本作の物語のあらすじが
黒画面で英語が縦方向にスクロールするという「スターウォーズ」を意識した作りになっていたな…

だけど本作の発売の翌年「ビック東海」は突然、
「突然!マッチョマン」を発売している。
う~ん…

開発が異なるみたいだし大人の事情もあるだろうからあまり深くは言わないが…
何にせよ本作も冒頭で「EPSIODE II」なんてドヤッって感じで入れるべきじゃなかったね。

名前のインパクトから言っても悲しいが
本作よりも上記の「突然!マッチョマン」の方が知名度があるもんなぁ…


でも、発売から31年が経過した今から作れば
当時よりもいいゲームが出来るだろうから

「EPISODE I」

作ろうと思えば作れるのかな。
え?
仮に作ったとして開発費などの採算は取れるのかって?

いや~…
ないっしょ。

態々、一から作り直して良作にして「EPSODE I」と銘打って
知名度が殆どないシリーズをつなぐなんて面倒な事をするのなら
全くの完全新作を作った方が発展性があるでしょうからね。

エンディングで別に「つづく」って感じでもないから更にシリーズを続ける必要性はないし
前日談を知りたいって思えるほどの主人公や世界観に魅力は感じなかった。
そしてゲーム自体も関連作品が出たとしてプレイしたいという意欲も湧かなかった。

永久に「チェスター・フィールド」が全く出てこない
「EPISODE II」のみとして存在し続けるのが
この「チェスター・フィールド」の宿命でしょうかねぇ…(悲)









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