梅雨明けした沖縄ですが、普天間の移設問題には暗雲が立ち込めています。
昨日の新聞では、アメリカの次期国防長官が、「もう待ったなしだよーん」と言ったということを伝えています。次期国防長官「普天間先送りせず解決」(沖縄タイムス)
また、国頭村阿波区では、地域振興策を条件に普天間の代替飛行場を受け入れるということに賛成が採決されました。安波区「普天間受け入れ」協議入り賛成(沖縄タイムス)
この先どうなるか分かりませんが、飛行場を作るとなると何千億円もの税金が注ぎ込まれることになるわけです。被災地の復興よりも優先するのでしょうねえ。
ところで、沖縄には戦時中に作られた飛行場がいくつも手つかずで放置されていることをご存じですか?
これは旧日本軍が作った読谷飛行場。戦後は米軍が使用し、落下傘部隊の訓練が行われました。落下傘で投下されたトレーラーが風に流され、小学生の女の子が下敷きになり亡くなるという事故も起きました。現在日米共同管理地として、道路として共用されています。
これは上本部飛行場。米軍が沖縄上陸後、日本本土攻撃に際しての偵察機用として建設した飛行場です。コーラルサンドが敷きつめられた滑走路は当時のままです。
返還されたのち、自衛隊のP3C対潜水艦作戦センター(ASWOC)送信所を建設しようという防衛庁の計画が持ち上がり、地元住民が反対運動を展開しました。
伊江島中飛行場。旧日本軍は伊江島に3本の飛行場を作りました。現在、東飛行場は伊江島空港として民間の空港となっています。また西飛行場は米軍の訓練飛行場として接収されています。この中飛行場も補助飛行場として米軍に管理されていましたが現在は解放されています。
こうした飛行場は立ち入る事が可能です。車で走れば、♪中央フリーウェイ~♪の気分です。もっとも♪この道は、まるで滑走路、夜空に続く~♪、どころでなく、本当の滑走路です。
さて本題。
基地は国外に移転するのが一番ですが、対米関係上どうしてもできないのであれば、下地島空港を利用するのが最も現実的で合理的だと思います。周囲17km、人口60人の離島にありながら、3000m級の滑走路を持ち、双方向の自動着陸装置(ILS)を完備する日本でも有数の大空港、下地島空港。ところが現在、下地島空港に乗り入れる定期便は無く、パイロットの訓練のためだけに使用されています。
ゼロから作るとすれば何千億円もかかる空港が、これも手つかずで存在するのです。普天間問題が膠着する中、なぜに下地島が話題にならないのか不思議です。
パイロット訓練のため下地島空港を離陸するA320。珊瑚礁で囲まれた、本当に何も無い場所にあります。
一時的にやむをえずというのなら
ここがいいかもしれませんね。
しかも思いつきでV字などと言ってしまったものだから、2本も滑走路作らなくてはならなくなってしまってますから。
政治家はこのような空港があるのを知ってるんでしょうね。
それなのになぜ?って感じです。
財政が無いので、こういうものは放置です。
本土の基地と違い、沖縄の基地は住民の土地を奪って作られました。日本軍は「戦争に勝ったら返す」と言って、米軍は「銃剣とブルドーザー」で有無を言わさず、住民から接収しました。だから今も地主がいるのです。つまり私有地。それと、米軍は地位協定によってどんなに汚染されていても現状復帰することなく返します。だから土地の整備に金がかかります。こんな理由で塩漬けになってしまっています。
基地関係の地主さん達に・・かなりお金が出ていると言われていますが その方々は 現在の沖縄の状況をどう思っているのかと・・時々思います。東京などに 住んでおられる方が多いとも聴きましたが・・。