『天下を治めた絵師 狩野元信』を観に、サントリー美術館に行ってきました。
名古屋城の復元で「狩野派」の絵師たちにより、部屋ごとに異なる題材での床の間絵、襖絵などが描かれ、豪華絢爛に彩られていたものを、現在に蘇らせているのをみて以前から興味があった「狩野派」を築きあげた人なのです。
狩野派はいかにして画壇の覇者となったのか?元信の功績としてまず挙げられるのが、「画体」と呼ばれる様式の確立だ。従来の漢画系の絵師たちは、中国絵画の名家を手本とする「筆様(ひつよう)」を規範として制作を行っていた。元信は、曖昧なものとなっていたこの筆様を再構成し、「真体」「行体」「草体」という3つの「画体」を創出。血族や門弟たちがこれを学ぶことで、組織的な集団制作が可能となった。