余白の美 墨絵教室sumi-e

余白の美 墨絵は日本伝統です。旬の花を描き、墨絵の基本からレッスンいたします。大人の手習いはじめてみませんか?

10月のレッスン

2022-10-01 | 墨絵

10月は菊を描きます。



菊は四君子の一つの画題です。
四君子(蘭・竹・菊・梅)は、墨絵の基本といわれています。蘭は清逸、竹は節操、菊は淡泊、梅―は高潔、で表現されます。
秋の季節は、いろいろなところで菊の品評会が行われます。お出掛けの際、菊をみる機会がありましたら、よく観察してみましょう。菊はいろいろな色がありますので、ご自分の好きな色で仕上げます。


菊の花は、百花がしぼみ、草木が枯れ始めた晩秋に咲き始めます。寒い西風や厳霜をものともせずに瑞々しい香りを放ち、静かに且つ美しく咲き誇ることから、従来「高潔な節操」を持つ花だと言われています。

菊好きで知られている、中国の代表的な隠逸詩人の陶淵明(とうえんめい)は、自らの隠遁生活を 「采菊東籬下, 悠然見南山(ツァイ ジュ ドン リ シャ、ヨウ ラン ジエン ナン シャン)」-東の垣根の下で菊の花を採り、悠然と南の山を見る。この詩句で描きました。この詩に、詩人の高潔な志と世俗を超えた境地が表されていて、人々に愛され、広く朗詠されました。この詩が世に出て以来、菊の花が「世に隠れた上品かつ静かなさま」を表す象徴的な意味を持つようになり、  名声や富貴に対して無欲無心な隠者の比喩として使われるようになりました。即ち、「無欲淡泊」な君子のイメージが成り立ちました。

https://www.archi-voice.jp/アーキ・ヴォイス中国語教室ブログより


9月のレッスン

2022-09-01 | 墨絵

9月のレッスンは、山葡萄を描きます。

 

今月は山葡萄を描きます。
なかなか都心では、見ることができない山葡萄ですが、
小さい実と大きな葉は、とても絵になります。
つる性の植物は、最後つるで仕上げると思っても見ない作品と変化するので、楽しいですね。
味覚の秋を感じながら、葡萄を描いてみましょう!
実はジュースやジャムに、つるは可愛い籠になるようですよ。



山ぶどうは学名「Vitis coignetiae」。古くは「古事記」にもその名が記された由緒あるぶどうです。それもそのはず、今では数多くの品種があるぶどうですが、その多くはヨーロッパやアメリカがルーツ。山ぶどうは甲州と並んで日本に二つしかない在来種、つまり日本の風土が生んだ「ジャパンオリジナル」のぶどうなのです。
山のきぶどうよりhttp://sakohonten.co.jp/about_yamanokibudo.html


野生天然の葡萄で、奥山に多く自生しています。山にある葡萄だから「山葡萄」で 野にあるものを「野葡萄」と呼ぶようです。この「野葡萄」は「山葡萄」とひげで 他の寄生木に絡みつくところ似てはいますがその他は似ていません。 紅葉時「山葡萄」は赤茶色の大きな葉を木に絡みつかせ遠くからでも見かけることができます。 自生地は雑木が混み合った急斜面地や、深い谷間だったりの人をあまり 寄せ付けないような場所が多いようです。山葡萄には雄、雌の木があって雌の木に果実(房)をつけます。
ちいくろ工房より
https://kagobakku.jp/commentary/mountaingrapes/


8月は朝顔をレッスンします。

2022-08-01 | 墨絵

8月は朝顔をレッスンします。

今月は朝顔を描きます。
朝顔は中国が原産といわれています。
中国の書物には4世紀頃、漢方薬として使われていたと記載があるようです。日本に伝わったのは、奈良時代ではじめは青い小さい花だったようです。
万葉集に
「朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけり」
平安時代までは、朝咲いている花は全て朝顔と呼ばれていたようです。なので、この歌には朝顔なのに、夕方にも咲いていると謳われているのですね。
江戸時代に、朝顔の品種改良がすすみましたので、いろいろな朝顔が咲くようになりました。
近年は温暖化が進んだ影響なのか?琉球朝顔をよく目にします。いろいろな花の色が咲き、南国的な雰囲気が素敵です。
暑い日が続きますが、朝顔を観察してください。

いろいろな色の朝顔が描けるようにレッスンし、作品にしていきましょう。


5月のレッスン

2022-05-01 | 墨絵

今月は藤を描きます。
マメ科の植物です。可愛らしい花はマメ科だからなのでしょうか。



鈴木其一の《夏秋渓流図屏風》では、紫と白の軸と青の軸と2種類同じ構図で描いています。写実性の高さと美しさにうっとりとしてしまいます。
《藤花図》は、太い蔓にからむ藤の花、銀が入っている下地がまた素敵です。こちらは仏間の襖絵であったと伝わっているようで、それを知って鑑賞するとなるほどと思います。

下村観山の屏風絵《老松白藤》は、松に藤が絡まって描かれています。松にかかる藤の花は、昔から和歌、絵画、物語に登場する画題で、松は男性、藤は女性の象徴だそうです。
この屏風は色香が漂い、引き込まれます。
蜂が1匹いるようです。こちらを探すのも楽しみです。

鬼滅の刃では、鬼の苦手な花として「藤の花」が登場しています。マメ科だからという説もあり、作者が明かしていないので、本当のところは、不明です。

蔓性の植物は本当に絵になりますね。
蔓をいろいろと遊んでみてください。
素敵な作品になると思います。


作品展のご案内

2022-03-10 | 墨絵

《作品展のご案内》

お花見のお供に

ご覧いただけましたら幸いです。

(毎年、砧公園の桜が満開の時期です。)

 

世田谷美術館区民ギャラリーBにて

3月21日月曜日 13:00〜 

3月22日火曜日  休館です。

世田谷大蔵教室の方の作品は、21日まで

世田谷区民文化祭 春の絵画書道展に展示されています。

3月23日水曜日からの展示となります。

是非、ご覧ください。よろしくお願い致します。


3月のレッスン

2022-03-01 | 墨絵

3月は桜を描きます。今年も開花は早そうですね。東京は3月20日が開花予想です。

桜は、日本人に一番馴染みのある花と言っても過言ではないですね。特にソメイヨシノは、一気に咲き散っていく姿は、日本人の潔さと心意気と相まって儚い美しい日本の美意識として、人々の記憶の中に浸透されています。

 

「日本にあるサクラのほとんどがソメイヨシノで、その品の良いほんのりとした薄いピンクの花が、日本人の謙虚さに合っている。しかも同地域にあるソメイヨシノがほぼすべて同時に咲くという奇跡は、ソメイヨシノが接ぎ木で全国に広がって同じDNAを有しているからだ。一気に何十本ものサクラが満開になる様子は幻想的で、その美しさが日本人をとりこにする」

(東洋経済ONLINE サクラに熱狂する日本人は外国人にはナゾだ)

 

日本中がピンクに染まる桜を自分の桜の色で描いてみましょう。春はすぐそこまできていますね。

コロナウィルスが収束して、日本中の名所にお花見に行ける日が戻ってほしいですが、この機会に、ご近所の桜を散策してみましょう。「この樹って桜だったんだ!」と新たな発見をする楽しいお散歩になるかもしれませんよ。

 

 


2月のレッスン

2022-02-01 | 墨絵

2月は梅を描きます。

梅の花は、春を一番はじめに感じさせてくれる花です。

梅に鶯とよく言われていますが、鶯は臆病な鳥なので、よく見かける梅に止まっている抹茶色の鳥は、メジロです。

寒いですが、公園に出掛けて梅とメジロを観察にいきましょう!梅の墨絵は古木も主役です。かっこいい古木を描いてみましょう。苔を花白緑で入れるのもいいですね。

 

梅、菊、蘭、竹の四つの植物を組み合わせた文様を四君子といいます。中国では古来、吉祥文様として扱われ、やがて日本にも伝わりました。 君子とは、徳が高い人格者で、清らかで高潔な人のことをいいますが、君子として持つべき心がけを、この4つの植物に見出し、草木の中の君子として称えたものとされます。

梅は、厳寒に強く春一番に咲く花で、寒中に美(知恵)を養い、他に先駆けて花開く強い心意気を持つ樹木とされました。冬の厳しい寒さの中にありながら、他の花に先駆けて春に咲く強い花です。お香や練り香水にもよく使われているほど、高貴な香りを漂わせながら花開きます。また、梅は子を産む母を意味し、おめでたい文様とされてきました。

<引用>

四君子きもの用語大全

料理とき彩四君子のおはなし

和音【着物の柄と種類】吉祥文様 ”四君子について

 

梅は古木と枝が勝負

花は可憐に

苔も観察して入れてみましょう!


横浜弘明寺教室 第一日曜日午前クラス

2022-01-09 | 墨絵

今年の横浜弘明寺でのお稽古ははじめてとなります。

第一日曜日が、お正月でしたので今回は第二日曜日のレッスンとなりました。

第一日曜日クラスの生徒さんは、もう椿の花は紅も白も墨でも描いており、今回は新しい画題ということで、

宝船に挑戦しました。私も宝船を教えるのは、はじめてです。いろいろ考えて、品の良い宝船の下絵を用意いたしました。

宝船と聞くと、七福神を思い出しますが、神様を描くのは少し難しいので、宝をいろいろと考えました。

紅サンゴ、以前お宝探偵のテレビで、玄関に放置されているという紅サンゴの金額が凄いことになっているのを観て、紅サンゴの価値を知りました。なので、紅サンゴは、入れました。

あとは、やはり米俵とお金の袋、打ち出の小槌、などと考えると楽しくなってきました。

寅年なので、虎のカーペットなんぞを乗せると楽しいかなと思い、虎も載せました。

下絵

下絵を元に、1回目の清書

1回目の清書を変更しながら、色紙に仕上げました。

福が来そうな宝船に、なりました。

2022年が素晴らしい年になりますように!