秀山の俳句写真日記

日々の生活、旅先での出逢い・思いを俳句、写真、文にした徒然日記です

(その1 長浜市)琵琶湖・京都紀行

2019年08月04日 22時47分25秒 | 旅行

2019年7月15日から19日まで、家内と滋賀県長浜市にある国宝渡岸寺十一面観音像、京都の桂離宮、迎賓館、御所を訪ねてきました。宿を予約した時は、この期間は梅雨が明けているはずと読んだのですが、見事外れ。朝の5時過ぎに家を出て、タクシーもありませんので小雨ふる中、南砂町の駅までトボトボと歩きました。しかしながら、京都に着く頃は雨も止み、梅雨晴れ。京都では、18日までは外を歩く時は常に晴れか曇りで、宿に戻ると雨。ただ、最終日の19日だけは午前中に雨が止まず、予約しておりました修学院離宮の訪問をキャンセルしました。祇園祭がこの期間中にあることを知らずに旅に出たのですが、烏丸御池で初めて山車の行列に出逢う幸運に恵まれました。

早朝の旅立ち妻と梅雨中へ

サンドイッチうまし夏旅始発かな

   0626発の新幹線でしたので、いつもの「すし好」さんは未開店

 

梅雨空も明るくなりぬ京近し

   晴れ男の面目躍如(^_-)-☆

 

訪日客 増えて深まる 日本理解
開国の時も かくて知られり 

 京都が外国人旅行者であふれているとの噂は東京でも聞いていましたが、京都駅構内で実感しました。同時に、この現象のお蔭で、国際社会における日本理解が進むのでは、とも思いました。世界が情報にあふれている今日においても、日本を訪れたことのない外国の一般の人にとっては、日本は西洋から見れば東の果ての小さな島国でしかすぎず、日本の人、社会、文化はあまり知られていないのではと思います。150年前の開国により日本に訪れる外国人が増え、彼らを通じて日本社会の中の生の在り様が彼らの母国に伝えられました。近年の爆発的な訪日外国人の増加は、ある意味、第二の開国かなと思いました。

時のの権力者は国と国との関係が悪化すると、自国民に相手国に対する敵愾心を植え付け・高揚するために、教育と報道の統制を通じ相手国の在り様に関し、事実と異なる情報を自国民に流し洗脳しようとします。戦争の最大の犠牲者はいつも一般市民です。国境を越えた一般市民の交流を通じて国民の相互理解が進めば、戦争の火種は火種の内に消すことができると思います。

国連は、1966年の第21回総会で1967年を「国際観光年」と指定し、「観光は平和へのパスポート(Tourism;Passport to Peace)」というスローガンを定めました。2000年10月、経団連は「21世紀のわが国観光のあり方に関する提言 - 新しい国づくりのために -」という提言書を発表しました。この提言作成に私も参加していたのですが、その前文には「観光を通じた諸外国との人的交流は、日本人の『内なる国際化』と国際的な相互理解の増進、ひいては平和の促進にも寄与する」と書かれています。

京都駅での光景を目の前にして、観光と平和、隣国との相互理解促進に思いが巡りました。

琵琶湖線 古名なつかし風薫る

  

京都駅では新幹線から琵琶湖線に乗り換え、石山駅に向かいました。駅の名前は皆、歴史の教科書や小説に出てきた懐かしい名前です。
  京都 山科 大津 膳所(ぜぜ) 石山
車窓の景色は何の変哲もない町や田園風景ですが、なんとなく奈良・平安時代の出来事を思い出しました。

石山駅からはレンタカー。東京ではほとんど運転していませんので、楽しい気分で渡岸寺の国宝十一面観音像さんに会いにドライブ!

民御仏を守り埋伏蝉時雨

  民御仏を(たみ みほとけを)

 

万緑や埋められ出づる 如来傷なく

 

埋められて戦火まぬがる 仏麗し

 

1570年、浅井・織田両家の戦火で光眼寺堂宇が消失する際に、住職や近隣の住民が観世音を土中に埋蔵して難を逃れた由。のち、光眼寺は廃され、渡岸寺(通称、向源寺)が建立され今日に至る

尚、この観音堂の維持管理も国の補助を受けながら、土地の方のご奉仕でされている由。案内人は、この観世菩薩さんは如来になられていると説明されておられましたので、ここでは、「如来」の言葉を使いました。

 

いも観音掬ふ民の地青田風

     

観音像を戦火から守るために、土地の人が川に投入れ、そののち、掬い出して信仰してこられたとのこと

長浜市高月町 歴史民俗資料館

 

古戦場の民はたくまし青田風
    長浜市高月町
    
姉川の戦い
  1570年7月、長浜市野村町付近、浅井・朝倉X織田・徳川
賤ヶ岳の戦い
  1583年4月、長浜市賤ケ岳付近、羽柴秀吉X柴田勝家

葉山椒おほふつゆ蕎麦土地の味
葉山椒そばはここだけと店主かな

    渡岸寺そばの「なかたに」

 


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