
YoutubeにアップされているHASYMOのライブで、坂本龍一氏がミニピアノを弾いているよ、と聞いて、見てみたら、確かに弾いていた。「RYDEEN 79/07」という曲である。だがおそらく著作権の問題がありそうなので、ということは、Youtubeの映像を指定してもすぐリンク切れになることが予想される。そこで、これが入っているアルバムというかCDを紹介しておこう。ウチではダウンロードで購入し、最近よく聞いている。(近景についてはこちらのポスト「SFは音楽に限る。」をご覧ください)
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しかしこのミニピアノは、一見したところ、ウチにあるKAWAIのミニピアノによく似ている。天板を開くと、フタのようなのがネジ留めされていて、中には音源にあたる金属のパイプが、おそらく入っているはずだ。ところがこのネジが案外頑丈にとまっていてうまく外れない。
坂本龍一氏は、このピアノのフタをしめたまま使っているが、ウチのピアノで弾いてみると、決定的な違いが1つある。それは、電子ピアノなどでも若干同様なのだが、鍵盤を上げ下げするカタカタした音がバカにならないほど大きいということだ。CDを聴いてみればわかるように、YMOの録音ではその音が入っていない。だからヒビキがライディーンを聴いて「トイピアノだ」と看破したときも、大人はシンセだろうと思っていた。音だけがきれいに入っているからだ。Youtubeの粗い画像ではとてもわからないが、もしかしたらトイピアノの中にうまくマイクを仕込んであるのかもしれない。カタカタはアクションが本物のピアノほどうまくできていないために起こるから、打鍵によって発音した音だけをうまく拾えばいいわけである(理屈からすれば、ですが)。
Youtubeのその他の映像でも、トイピアノを録音したものは、紛れもなくそのカタカタした音が入っていて、速弾きのトイピアノが聴きずらいのは、そのためでもある。なんとも優雅じゃないし、かえって神経質な感じがしてしまう。あれだけたくさんの映像がみんなカタカタ鳴っているのだから、音だけをとりだす、というのは案外たいへんなことのように思えるのである。またジョン・ケージのトイピアノのための作品でも、そのノイズを活かそうというわけだろうから、きっとカタカタするに違いない。なんというか、静寂の水面の上を、カタカタという「環境音」を含めたピアノが鳴る、というのが、トイピアノの独擅場といったところなのではないだろうか。
いやあ、あのトイピアノはどうなっているんだろうなあ、と思いながら聴く「RYDEEN 79/07」なのである。
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