雪割草~書家・木原光威のブログ

「読まれるための書」ではなく「鑑賞(み)られる」書を

上京

2013-02-23 01:04:15 | 書展




今日は所属している現日会の春季展および懇親会があるので上京しました。

さらに

かねてから見たかったものが他にふたつありまして。



国立博物館の特別展「書聖 王羲之」

そして

みなとみらいギャラリーの鈴木鵬舟氏と佐藤千博氏の二人展「時の彷徨」



これを朝8時台の新幹線に乗り

午前中に上野の王羲之展を見て

昼食後 午後いちで国立新美術館の現日展を見て、

その後 みなとみらいまで足をのばし「時の彷徨」展を見て、

戻って6時からの表参道での現日懇親会に出席する

というのが私の計画でした。



王羲之展に結構時間を使い

国立新美術館に着いたのは午後1時半を回ってしまって

だいぶ焦りましたが

なんとか時間内に予定のことは完了。

懇親会でアルコールを大量に摂取したため

よたよたした足取りではありましたが

先ほど帰宅いたしました。



ところで

王羲之展のあの混み方は・・・たいへんでした。

順番を待っていたら日が暮れてしまうどころか

一日では見切れないでしょう。

なんとかならないんでしょうか。

人と人の隙間からのぞき見るといった様子で

疲れました。

疲れると集中力が落ちてダメです。

せめていくつかメインのものは細部までしっかり見たかった。

残念です。



さて

王羲之以外のものも多数展示されていましたが

個人的には八大山人がよかった。

私の隣にいた年配の女性は

「こんなのでもいいの?字がヘンよ」

その連れの方が

「これが芸術じゃないの?」



そのとおり。

ヘンなのがいいのです。



今日はこれくらいで。

現日春季展および「時の彷徨」展は次回報告します。









風神雷神

2013-02-21 21:49:23 | 作品
     風神雷神




今日は昨日に引き続き雪です。

しかも風が強く雪が真横に降って(?)ました。




弥彦山の写真は取り忘れましたが

昨日と同じ

全く見えません。




新潟の冬には風も雷もつきもの。

だからというわけではありませんが

今日の作品は「風神雷神」

書TEN 初回展に出品したものです。




風神雷神といえば

俵屋宗達の「風神雷神図」を思い出しますが

あんなもののイメージを引きずっては

なかなか書けません。

印象強すぎますから。




風がふんぞり返ったらどんな表情をするか

雷がどんな風にこっちを向くか

なんてことを考えながら

ごちゃごちゃした頭の中で

文字がおもしろそうなバランスを取るまで

整理していくのです。

論理的に順序立ててできないものだから

遠回りをしながら何度も何度も。




残念ながら

新潟の風雪や雪下ろしの雷は

作品作りのイメージやヒントにはなりませんで

ドラマはないのでした。




明日も新潟は雪のようです。
























2013新春にいがたの美術作家小品展~昨日から

2013-02-20 21:28:03 | 書展





2013新春にいがたの美術作家小品展が昨日から始まりました。

第29回新潟女流書作家展が併催されています。





今朝の弥彦山は雪のため全く見えません。



朝から雪で

新潟市街へ近づくほど強くなってきました。

新潟の方が雪が少ないというのが普通なのですけど

今日はこちらより新潟の方が多かったようです。



それでも

平日でしたが

結構人は入っていました。



会場内は案の定撮影はNGでしたので

受付の方にお願いして

看板のみ撮影させていただきました。









ちなみに

私の作品は入り口近くにありました。

作品点数が多いものですから

いつもは見つけ出すのが難儀なのですが

今回はすぐ見つかりました。

というか

年々点数が少なくなっているのかもしれません。

数えていませんがそんな感じを持ちました。



併催の新潟女流書作家展

書風もいろいろ

表具も華やかで

楽しく観展しました。

チャリティーの意味合いがある小品展とは主旨が違うこともあるのでしょうが

見応えがありました。









虹の断片

2013-02-19 20:33:50 | 作品
     虹の断片






書TEN 初回展 小津ギャラリー



 斎藤茂吉の歌

   最上川の上空にして残れるはいまだうつくしき虹の断片



  
「だんぺん」という意志的な響きのある語で終わっていますが


なんだかほのぼのとした淡い景色と儚さが想像されます。


そんなところを表現したかったのですけれど。




☆【「書TEN」については、坂本沙於里氏「心の免疫力~書とことばから」でも詳しく紹介されています】

















「雪割草」

2013-02-18 19:16:11 | つれづれ
    「雪割草」(写真は部分)




昨年末 横浜あざみ野 「書TEN」~翔~ 出品作


 橋村満詩 「雪割草」

  知りたかったのは 君のこころ

  伝えたかったのは 私のおもい

  耐えていた雪割草が

  今朝は凛として咲いている



拙ブログタイトルはこの詩の題名から取って(たぶん)

書TENメンバー坂本沙於里氏が名付けてくれました。

とても気に入っています。



橋村満氏は中学校の教師でした。

ですから詩の中の「君」は生徒

「私」は教師(橋村氏)・・・でしょう。

「雪割草」が「君」の比喩と考えると

どんなドラマがあったのでしょうか。







雪割草が咲くのはもう少し後

暖かくなってからです。