雪割草~書家・木原光威のブログ

「読まれるための書」ではなく「鑑賞(み)られる」書を

作品をつくる時 2

2013-02-27 23:40:03 | 作品
       仏




一筆め

大っきな筆でボーンと紙面を弾いたら

その瞬間2画目以降のリズムがうまれました。



たった4画のシンプルな文字だけれど

リズムにのせて筆が動くと

緩急、強弱、高低、長短が自然とうまれ

飛沫や濃淡、墨いろが予期しない形で現れてきて

結果おもしろいものになったのです。



計画通りにいったほうがいいということと

計画などを立てずにいることの方がいいということとあって

ものによって違うだろうけど

私の場合書においては

計画などしなくて何かがうまれてくることの方が断然いい。

それは楽しいし、ありがたいし

なにより優先されることなのです。




新潟県三条市および新潟市西区で「書道教室」を始めました。
通信教室もあります。

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作品をつくる時 1

2013-02-27 00:17:26 | 作品
    

威儀





あぁーこれだという線が書けた時。


書く度にその時を思い出しながらやるのですが

すぐには書けないのです。

思い出し思い出ししながら書くのですが

やっぱり書けない。



あーでもない こーでもないと

ひと通りやり終わって

そういえば前もこんなことをしたなと思うのです。



私は

頭で覚えてもダメなようです。

ましてや記録を取っておくなんてねぇ。

体が思い出すまで 筆が手に馴染むまで

書かないとダメなんです。



同じ筆 同じ紙でも

使い慣れたはずでも



忘れているんですね・・・。





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花吹雪

2013-02-25 21:04:38 | 作品


   橋村満句



 「中也とてなにするものぞ花吹雪」



無理矢理こじつけて全く別ものですけど

ここのところの吹雪つながりということで。




聯を軸装にしたもの。

同じ句を半切3分の1に書いたものを

橋村先生はたいそう喜んで

ご購入くださったのです。

今も飾ってくださっているでしょうか。




花や草木が好きだった橋村先生。

「花」をモチーフにした作品は

やっぱり多かったように思います。


明日も雪だそうで・・・

2013-02-24 16:14:37 | 書展
     



今日の弥彦山は吹雪いてまったく見えません。

きのうからの風雪は

夜には猛吹雪となって荒れに荒れました。

未だに風は強くゴウゴウとうるさいほどの音ですが

不思議なことに、時折晴れ間があって

その時はびっくりするくらいはっきりと弥彦山の輪郭が浮かび上がります。

残念ながら写真がありませんが

先ほど薪の雪を払っていましたら

少しの間風が止んでよく見えました。



天気予報は明日も雪とのことですが

もういいかげんやめてもらえませんかねぇと

雪神様がいたならば言いたい気分です。





さて

現日春季展で目にとまった作品をいくつか。

ただ、会場にいらしたみなさんと立ち話などをして

時間を忘れていたこともあって

すべてカメラに納めることができませんでした。

次の予定があるのに

ウッカリしたもんです。

とりあえず手もとにあるものを載せます。

ただ、ご本人に確認を取っていませんので

NGでしたらお知らせくださいませ。



                              



いずれも瞬間的にビビッときたものです。

ほんの一部ですがご覧ください。



そして私の拙い作も。



















「時の彷徨」 鈴木鵬舟(書)・佐藤千博(立体・平面)二人展

2013-02-24 01:17:24 | 書展
   「愚」




現日会同人の鈴木鵬舟氏が職場の同僚美術の佐藤千博氏と二人展を開催。

これで2回目だそう。

今回展の会場はみなとみらいギャラリー。

近代的で明るく開放的な空間。



佐藤千博氏の造形は都会的な空間に無理なく溶け込んでいて

こういった作品ならば当然そうだなぁと思わせるもの。

しかしながら、題材や材料

そして非常に細かな表現に目をやってみて

たぶん自然の中に放置しても

うまく溶け込みながら光を放つのではないかと

素人ながら思いました。



その点書は平面であり

それを単に平面的に並べたのではむずかしい。

圧倒的に不利。


  大作「風神」


でも、鈴木鵬舟氏はちがいました。

奥行きを持たせた展示方法もよく考えられたものでしょうが

なんといっても作品それぞれが存在感のある完成度の高いものであることと

古典的風味を細かいパーツに残しつつ現代的に仕上げたことで

書であるよと十分主張しながら現代アートとよく調和して見せました。

  組み作品で変化を
  かなを現代的に



鈴木鵬舟氏はまだ40代。

現日会の中では若手でありますが

作品も人も力のある人。

会をそして若い人たちを引っ張っていく中心的な存在となっています。



ということで

若い人たちが集まった現日会懇親会の一コマ。

(前に座っている2人はちょっと若手とは言い難いですが)



右端 鈴木氏




現日春季展で気になった作品の紹介は

次回へ。