ウオーキングは有酸素運動として、心肺機能の向上はもちろん筋力・筋持久力の向上に役立つ。さらに、ストレスの解消や脳の活性化についても大きな効果が期待できる。高齢化社会における運動不足を背景とした生活習慣病とりわけメタボリックシンドロームと言われる高血糖、脂質異常、高血圧などの改善にヘルスウオーキングの役割は重要で、QOLの維持・向上に寄与しなければならない。日常生活の中で、行動が変われば習慣が変わり、習慣が変われば新しい自己の発見にもつながる。生活習慣やライフスキルの問題は、その人の生き方、価値観、人生観にも深く影響され、それを認識することで、歩く習慣を身につけることになってくる。また、ヘルスウオーキングは、単に歩くだけでなく、科学的根拠に基づいた歩行及び適切な食習慣の励行により生活習慣病等の未病、疾病改善を目的に、歩くことを中心として取り組むすべての活動である。効果的なウオーキング実践は、1日で終わることなく、挫折することなく楽しく継続させることが大切である。
健康増進に向けた運動プログラムも個々人に対応したプログラムでなければならない。プログラム作成としては5つの条件をクリアするプログラムを作成する必要性がある。①安全②効果③継続性④波及性⑤経済的・・生活者一人ひとりのQOLの向上を支援し、実践者の自立を助け、尊厳を守りながら健康生活習慣の構築をサポートする。動機づけの支援をすることで、一方的な押し付け指導であったり、判断や治療するものでは決してない。また、運動に対して最初から頑張りすぎて怪我をしたり、挫折したり、長続きしない。
運動は継続と習慣づけが大切で、効果を得ることができない。継続には支援が必要で、運動を継続させるには、指導者による親切や適切な指導、仲間と共に運動することが大切になってくる。自分にあった個別プログラムや病態別プログラムを実施し、定期的な評価と効果を実感することで継続率が向上させられる。
健康ウオーキング指導士の役割は、継続を支援していく必要がある。具体的な支援方法として、①正しい運動方法の指導②個別プログラムの提供③定期的な評価④日常生活での評価⑤運動習慣記録⑥意欲づくりと励まし⑦家族や仲間と一緒に行うまた、継続に欠かせないのは、目標設定が重要になってくる。目標があるからこそ頑張れ、習慣化され継続にもつながってくる。
継続は力なり、運動が体力にもたらす影響を頭と体で理解、実感することで自己効力感(セルフエフィカシー)も高まり習慣化される。定期的な運動実践が継続できている人はには、維持するように励まし、継続できていない人には定期的に継続できる方法をコーチングさせて、継続サポートに向けてワークブックを使って継続サポートを心がける。
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