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三日坊主ブログ

賃労働と家事編、ひとまず終了

2008年09月05日 | ねこ
現代における家事労働の労働市場での評価は、お手伝いさんサービス、またはメイドさんの平均時給を調べれば大雑把なところが判ると思う。

以前経済企画庁経済研究所から専業主婦の家事労働に対する年間評価額が、276万円とでたという。

http://www5.cao.go.jp/j-j/doc/unpaid-j-j.html
>有配偶・無業(いわゆる専業主婦)において、約276万円と女性の平均市場賃金約235万円を上回っている。

関西圏のお手伝いさんの平均時給1514円からいえば年間約1823時間働く勘定になる。365日家事をしたとすると、1日約5時間となる。フルタイム賃労働並みに8時間働いたとすると137日が休み相当となる。

これは、家事労働は、(女性の)賃労働より質の高い(と市場が判断する)労働であるととるべきか?。
フルタイムの賃労働をする女性は賃労働の他に家事労働もしているのだから、なんだか割に合わないような気がする。
それに前にも書いたが、賃労働は会社の査定・監査・競争があり、家事労働にはない。家事労働の評価が不透明なところはそこにある。外注の家事労働、つまりお手伝いさんの場合は雇い主の評価が反映するので、妥当に評価された時給はでるだろう。

賃労働で置き換えができる家事労働は炊事、洗濯、掃除だろうか。独身女性が稼ごうとして賃労働時間を増やし、そのぶん家事は外注すると、逆ざやになってしまうな。

まあなんでもかんでも金銭に換算できるものでも無いとは思うが。
私の母方のおばさんの職業は「ばあや(実際は「おばさ」とよばれていた)」だった。ある社長さんの家に住み込んでいた。
炊事や洗濯などは通いのお手伝いさんが別にいた。「ばあや」はそこの子供の面倒をみたり、お手伝いさんを監督したりしていた。「エロイカより愛をこめて」の執事さんのようなものだろうか。
「ばあや」は社長家族に大切にされた。
「ばあや」が入院したときはそこの子供達が病院に通い、実の母が「私が病気になればよかった」といったほどだ。数年前その「ばあや」は亡くなったのだが、晩年長期入院していたとき、実家が「ばあや」を引き取る、社長の家族がずっと「ばあや」の面倒をみる、ともめたほどだ。職業というより社長家族の一員になっていた。

介護、育児は別にして、他に考えるべき家庭内作業はなにがあるかな。

■まず家計収支の管理。
 家計簿をつけるなどの出納管理
 資産運用などの財産管理
 各種保険の管理
 ※ファイナンシャルプランナーに相談はするが実際の運営は外注は困難か

■食料や日用品の購入及び在庫管理
 ※買い物は趣味や好みもあるので、外注できない。

■健康管理
 炊事の管理も健康管理に含まれるか?。献立を考えつつ栄養学的な健康管理もする
 初歩的な医療
 ※病気や怪我をした場合は病院に行くが、日常的な健康管理は外注できない。
 
■被服管理
 ※日常的な管理は外注できないか。

■親戚づきあい・冠婚葬祭のつきあい
 ※これは外注できない

■家電などの設備操作管理・住居のメンテナンス
 ※大規模な修繕などは外注するしかないが、日常的な部分は外注するには無駄。
 
なんだか会社みたいだな。しかし家事には外部監査がないし、競争もない。作業の規格化もされてない。
こうしてみると家事はけっこう体系的なノウハウの取得・蓄積も必要だが、現在それを得る機会は男女とも公平に与えられてはないだろう。
外部監査がない・競争がない・トレーニングのない家事労働は賃労働との評価比較ができないということだ。

【結論】
同居する男女が家事、賃労働を公平に調節するには、男女とも標準化された家事労働の体系的教育・トレーニングをうけ、日常の家事を相互評価をする。うわっ。疲れそうだな。
それがあって家事労働、賃労働を公平に扱うことができるんじゃないかな。




最近なにかを忘れているような気がする。
なにか言っておかなければならないことがあるような気がするが、気のせいだな……。

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