賃労働化・商品化するシャドウ・ワーク

　シャドウ・ワークとはイヴァン・イリイチが提唱した造語で、女性の家庭内労働にそれまでになかった視点を提示した。家事、出産、育児など家庭内で賃労働を支える影の労働だ。シャドウ・ワークはサービス労働という側面がある。マルクス主義でいう「再生産労働」もこれにあたる。日本では「内助の功」ということばもあるな。
　
　旧来日本社会では家制度という家族制度により、大家族単位で生計を成り立たせていた。
　しかし産業の発展と都市化、さらに、第二次産業から第三次産業への経済シフトであらゆるものの商品化、サービス労働の賃労働化がすすんだ。外食産業などのサービス業の発達、炊飯器・掃除機などのシャドウ・ワークを効率的に行える商品が出てきて、シャドウ・ワークの外注化、商品化が進んだようにおもう。
　最近では出産でさえ外注化ができそうな勢いですね。

　あらゆるものの賃労働化により労働市場はそれまでパージされてきた女性等の労働力を活用するようになり、家制度のもと収入を得られなかった人たちが賃労働により収入を得る機会が増えた。また旧来、賃労働を支えていたシャドウワークもサービス産業化、商品化によって金銭で購入が可能になった。

　以上のことにより夫婦単位または個人単位で独立して生計を成り立たせることが出来るようになってきた。
　
　（つづく）

【参考資料】ほとんどWikipedia
　
　また朝方電波がはいりました。