いまさらだが、ちょっと語りそびれた話題。ソビエト崩壊から20年。ソビエトのコインも何回も取り上げているし。
昨年暮れ、NHKでソビエト崩壊20年で、数回特集番組を組んでやっていた。NHKアーカイブスでもNHK特集「モスクワ冬物語」を放送。
ソビエトが崩壊したのは1991年12月。20年前、この番組を見た覚えがある。放送日はNHKのHPで見ると1992年2月。タイムリーなドキュメント番組だったようだ。
崩壊前後の経済状況は悲惨で、生活物資、食料は不足しインフレも激しく
庶民生活は極度にひっ迫していたようだ。国営商店には商品、食料がなくあっても暴騰。
年金生活の老人などは到底足りず、栄養失調になるほど困窮していた。衰弱死したものも多かったのではなかろうか。
当時この番組を見て困窮ぶりにインパクトがあったのでおぼろげながら覚えていた。
また、その頃ニュースなどでシベリアのアパートなどの映像が流されていた。暖房も止められツララが室内にでき氷漬けの極寒であった。
華々しい社会主義イデオロギーの影で結局破綻、ソビエト末期には庶民生活は犠牲にされることになる。
しかも経済の混乱の中で、特権を持つ者たちは外貨をいち早く入手し不動産投資などで後につながる富を独占して行く。
器用な世渡り上手の人々は栄え、おとなしく不器用な人々はあとに残され貧困に苦しんだ。
激動期、時代の変わり目。
格差が露骨になる。強者は富を独占し、さらに裕福になり、弱者は忘れ去られ、苦痛ばかり増し、ある者は斃死するほか術はない。
今回のコインは1967年に出されたロシア革命50周年記念1ルーブル白銅貨。このころのソビエト製白銅貨の典型で亜鉛入り。
31mm、12.8g、レニングラードで作られた。
ロシア革命50周年記念コインは、他に、10、15、20、50コペイカ貨が作られた。合計5種類のコイン。
この1ルーブル貨はロシア語のサイトによると若干のバリアントが存在したようである。
レーニンの絵の右手のひらの形やエッジの文言、国章の麦の細部が違っているようだ。しかも1988年には同じデザインでリメイクされ、エッジに小さく1988と付け加えられた。
ただ、あくまでロシア語のサイトなので詳しくは読めない。
エッジの文言は、「1917-1967 素晴らしい月 十月の栄光」である。
1967年。ソビエトは当時強国だった。
ソビエトの記念白銅貨の1ルーブル貨は似たようなサイズ、材質で作り続けられる。
他にもレーニン生誕100周年記念とか既出のモスクワオリンピック記念1ルーブル白銅貨シリーズ、ガガーリン宇宙飛行記念、第二次世界大戦戦勝記念などがある。
80年代以降になるとやや雰囲気も変わって現代化されていくが一貫して庶民向けの記念コインは1ルーブル白銅貨で作られた。
このコイン、絵はシンプルで特に凝ってはいない。革命50周年にむけて肩に力が入ったところがなくどことなくのんびりした
メダルのようなコインである。あまり強圧的な絵柄ではない。ただ、ちゃちい。
今現在、このようなコインは歴史の残がいだ。ソビエト政権の社会主義イデオロギーの残滓である。
あと100年後、このコインはどう受け取られるのだろうか。美しさもなく形式的なこのコインは。
そういった点では興味が持たれるコインである。珍重はしないが。
しかし、当時のロシア人たちの多くがこのコインの意味を真剣に受け止め、50年前の革命と己が体制を信じていたはずだ。
共産主義というものを。
共産主義革命は幻想的実験だった。しかしあまりにも多くの人命が浪費された悲劇的実験であり、狂信のなせる業であり、
人間の暴力性がなぜか崇高なる目的のもとにむき出しにされた人間性の矛盾そのものだった。
ロシアやソビエトのコインが気になるのはそのような人間性の矛盾の営為の痕跡と、極限のなかで忘れられた人々が実際に手にしたであろうものであるリアリズムとが内包されている気がするからかもしれない。
ところで…株の話。9501東京電力。
国が普通株2/3取得による実質国有化の報道。
国有化は過去JALの一時国有化、およびりそな型の実質国有化があった。
東電は実質国有化。しかも優先株でなく普通株を原賠機構取得とのこと。
この案は昨年暮れから讀賣で出ていた。さいど報道があったわけである。
正直ある程度買っちゃったので上手く上げてほしい。読者諸氏の中には東電を嫌悪されている方もおられるだろうから
これ以上はよしておく。
もちろん細君にも内緒である。
今は含み損ついてしまった。
こうしたことを書きたいので細君には内緒でこのブログをしているのである。ちなみにyoutubeで聴くのはスクリャービンの「2台のピアノのための幻想曲」、美しい旋律。
今は細君は赤ん坊と2階で寝ている。赤ん坊が目を覚ます前に2階に上がり就寝しよう。赤ん坊は2時間か3時間お気に目を覚ますのである。
昨年暮れ、NHKでソビエト崩壊20年で、数回特集番組を組んでやっていた。NHKアーカイブスでもNHK特集「モスクワ冬物語」を放送。
ソビエトが崩壊したのは1991年12月。20年前、この番組を見た覚えがある。放送日はNHKのHPで見ると1992年2月。タイムリーなドキュメント番組だったようだ。
崩壊前後の経済状況は悲惨で、生活物資、食料は不足しインフレも激しく
庶民生活は極度にひっ迫していたようだ。国営商店には商品、食料がなくあっても暴騰。
年金生活の老人などは到底足りず、栄養失調になるほど困窮していた。衰弱死したものも多かったのではなかろうか。
当時この番組を見て困窮ぶりにインパクトがあったのでおぼろげながら覚えていた。
また、その頃ニュースなどでシベリアのアパートなどの映像が流されていた。暖房も止められツララが室内にでき氷漬けの極寒であった。
華々しい社会主義イデオロギーの影で結局破綻、ソビエト末期には庶民生活は犠牲にされることになる。
しかも経済の混乱の中で、特権を持つ者たちは外貨をいち早く入手し不動産投資などで後につながる富を独占して行く。
器用な世渡り上手の人々は栄え、おとなしく不器用な人々はあとに残され貧困に苦しんだ。
激動期、時代の変わり目。
格差が露骨になる。強者は富を独占し、さらに裕福になり、弱者は忘れ去られ、苦痛ばかり増し、ある者は斃死するほか術はない。
今回のコインは1967年に出されたロシア革命50周年記念1ルーブル白銅貨。このころのソビエト製白銅貨の典型で亜鉛入り。
31mm、12.8g、レニングラードで作られた。
ロシア革命50周年記念コインは、他に、10、15、20、50コペイカ貨が作られた。合計5種類のコイン。
この1ルーブル貨はロシア語のサイトによると若干のバリアントが存在したようである。
レーニンの絵の右手のひらの形やエッジの文言、国章の麦の細部が違っているようだ。しかも1988年には同じデザインでリメイクされ、エッジに小さく1988と付け加えられた。
ただ、あくまでロシア語のサイトなので詳しくは読めない。
エッジの文言は、「1917-1967 素晴らしい月 十月の栄光」である。
1967年。ソビエトは当時強国だった。
ソビエトの記念白銅貨の1ルーブル貨は似たようなサイズ、材質で作り続けられる。
他にもレーニン生誕100周年記念とか既出のモスクワオリンピック記念1ルーブル白銅貨シリーズ、ガガーリン宇宙飛行記念、第二次世界大戦戦勝記念などがある。
80年代以降になるとやや雰囲気も変わって現代化されていくが一貫して庶民向けの記念コインは1ルーブル白銅貨で作られた。
このコイン、絵はシンプルで特に凝ってはいない。革命50周年にむけて肩に力が入ったところがなくどことなくのんびりした
メダルのようなコインである。あまり強圧的な絵柄ではない。ただ、ちゃちい。
今現在、このようなコインは歴史の残がいだ。ソビエト政権の社会主義イデオロギーの残滓である。
あと100年後、このコインはどう受け取られるのだろうか。美しさもなく形式的なこのコインは。
そういった点では興味が持たれるコインである。珍重はしないが。
しかし、当時のロシア人たちの多くがこのコインの意味を真剣に受け止め、50年前の革命と己が体制を信じていたはずだ。
共産主義というものを。
共産主義革命は幻想的実験だった。しかしあまりにも多くの人命が浪費された悲劇的実験であり、狂信のなせる業であり、
人間の暴力性がなぜか崇高なる目的のもとにむき出しにされた人間性の矛盾そのものだった。
ロシアやソビエトのコインが気になるのはそのような人間性の矛盾の営為の痕跡と、極限のなかで忘れられた人々が実際に手にしたであろうものであるリアリズムとが内包されている気がするからかもしれない。
ところで…株の話。9501東京電力。
国が普通株2/3取得による実質国有化の報道。
国有化は過去JALの一時国有化、およびりそな型の実質国有化があった。
東電は実質国有化。しかも優先株でなく普通株を原賠機構取得とのこと。
この案は昨年暮れから讀賣で出ていた。さいど報道があったわけである。
正直ある程度買っちゃったので上手く上げてほしい。読者諸氏の中には東電を嫌悪されている方もおられるだろうから
これ以上はよしておく。
もちろん細君にも内緒である。
今は含み損ついてしまった。
こうしたことを書きたいので細君には内緒でこのブログをしているのである。ちなみにyoutubeで聴くのはスクリャービンの「2台のピアノのための幻想曲」、美しい旋律。
今は細君は赤ん坊と2階で寝ている。赤ん坊が目を覚ます前に2階に上がり就寝しよう。赤ん坊は2時間か3時間お気に目を覚ますのである。
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