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「たぬきバンク」(英語名バンク・オブ・ヌーク)にお金を預けている預金者が、カブやクモの投機に走っている。コロナウイルス時代に最も人気の高いゲームが、世界中の中央銀行の超低金利政策に追随したためだ。任天堂のゲームソフト、「あつまれ どうぶつの森」(英語名アニマルクロッシング:ニューホライズンズ)の推定1200万人のユーザーはこの政策変更を先週知らされた。ゲーム内の銀行、たぬきバンクが預金に支払う利息を0.5%前後から0.05%に切り下げるという内容だ。また、利息として得られる額には9999ベルの上限が設定された(ベルはゲーム内通貨。オンライン上で1ドル約190万ベルのレートで購入可能)。 ■ソフトの強制アップデートで利下げ 4月23日に強制的なソフトウエアアップデートのかたちで唐突に導入された政策変更にゲーマーの怒りが噴出した。かつては安定した収入源になっていた預金の利息が、たぬきの銀行家の一声ですずめの涙になってしまったというのだ。 ■次は量的緩和か ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、アルバート・エドワーズ氏は「こんな緩和は一時的な措置だと思っていたが、我々は明らかにルビコン川を渡った。これは恒常的な措置になった」と語る。(中略)口座に大金を預けたうえで、ゲーム機の時計をずらして未来へ「タイムトラベル」する。これで、銀行は数十年分の利息を複利で支払うことになり、あっという間にベル長者ができあがるというわけだ。 ■「裏ワザ」封じが投機を呼ぶ 事情に通じた人々によると、たぬきバンクの金利が下げられたのには、この裏ワザを封じる狙いがあったという。任天堂は、この件について正式にコメントをしていない。あるユーザーは抗議デモを提案した。全員でたぬきバンクから預金を引き出して、ゲーム内の家のマットレスの下に隠そうというのだ。だが一方で、この銀行の決定は理にかなっていると言うユーザーもいる。 「これはゲームの現実性を保つための見直しだ」。ハンドル名イエロービーハイブ(黄色い巣箱)を名乗るある人物はレディット上でこうつぶやいた。「住宅ローンの金利が0%なのだから、預金金利が極小になるのももっともだ。たぬきバンクは慈善団体ではなく、複数の投資案件を維持管理しなければならないのだから」。(*日経 FT 記事より)
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