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米国で有名人の言動をネットで激しく批判する動きを巡って論争が起きている。著名人の社会的生命を左右するネットでのバッシングは、「キャンセルカルチャー」と呼ばれ、世の中を変える力を持つ一方で、異なる意見を排除する過激さと紙一重だ。米国版「炎上」ともいえるキャンセルカルチャー現象は、11月の米大統領選の争点のひとつにもなっている。「米国の歴史を抹殺しようとする残酷な動きが広がっている」――。
7月上旬の独立記念日を祝う式典の場所に国立記念公園ラシュモア山を選んだトランプ米大統領は、式典でこう訴えた。米国の歴史に名を残す4人の大統領の彫像が岩に掘られた場所だ。
4人のうち、ジョージ・ワシントンとトーマス・ジェファーソンの2人は、黒人奴隷を所有した。5月にミネソタ州で発生した白人警官による黒人暴行死事件を受けて、全米では人種差別撤廃を求める運動「ブラック・ライブズ・マター(BLM、黒人の命は大切だ)」が広がった。そのなかで、19世紀の南北戦争で奴隷制度の存続を掲げて戦った南部連合の将軍や、奴隷制度を擁護した人の銅像を撤去する動きが出た。ワシントンやジェファーソンの像が引き倒された街もあった。
「建国の父」の評価さえも揺るがす世論のうねりに、懸念を覚える保守派は少なくない。有権者に対して、トランプ氏は「大統領として、(ラシュモア山に)並ぶ英雄の彫像や栄誉を傷つけるようなことは絶対にさせない」と語りかけた。
(中略)
英調査会社ユーガブなどが行った世論調査によると、6割近くの米国人がキャンセルカルチャーのことを「大きな問題だと考えている」と答えた。この風潮のために自分の信念を人前で正直に語れないと感じている人は6割を超えた。その一方で、半数以上が有名人をネット上で批判するなどの活動は「社会を変えるのに有効」と回答。キャンセルカルチャーにまつわる米国人の葛藤が露呈した。「生理がある人たち。かつてその人たちに名前があったような気がするのだけど」。6月、人気ファンタジー小説「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリング氏が投稿したつぶやきにネット上で批判が殺到した。
(以下略 是非 原文を)
(* 日経 記事より) 今年6月、小説「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリング氏が投稿したつぶやきが炎上した(写真は18年11月)=AP
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