東京シザーハンズ

通算「5万回」カットしてきた知識と経験 外苑前suburbia SHIMAからの独立 日記じゃない美容師ブログ
 

髪の毛が硬い方、急増中!

2008-12-21 14:06:51 | 本当に聞いて欲しい話


  去年から引き続き、もっと増えるであろう、髪が硬い女性、、。

  そして、どんどん硬くなっているのに、本人が気付きにくいその現象、、。

  だけど、その理由は明確にある。

* この記事はあくまでも、その商品を否定しているのではなく、事実、

  「硬くなりますヨ。」ということを強調しています。


  最近流行過ぎてる、「オイル系」の流さないタイプのトリートメントや、

  オーガニックなシャンプー、コンディショナー類。

  地肌に優しい、ナチュラル成分が売りのシャンプーなど。

これらを同時に使っている人こそ、まさに、『KING OF 硬い髪!!!』

(単品使いは勿論、組み合わせが悪いと、硬さに拍車をかけることになります。)
  

その特徴を説明すると、良くも悪くも、こんな事実がある。

  《 オイル系の流さないタイプのトリートメント 》

①、オイルは内部浸透しづらく、外部に皮膜を張るので、髪の毛をどんどん

  コーティングしていく。

  メイクで例えると、「ファンデーション」みたいな役割をするのです。

②、オイル成分はしっかり洗っても残りやすく、毎日毎日、薄いコーティングを繰り返し、

  より髪の毛は太く、滑りは悪くなる。もともとの髪の「動き」も封じ込められる。

  《 シャンプー類 》
  
①、無添加系のシャンプーは、髪の毛に何もプラスしてくれません。

  その言葉の通り、本当にそのまま、「無添加」です。

  これを「クレンジング」に例えると、取りきって欲しくない「油分」「水分」

  を取るだけ取って、何もしてくれない、そんな感じデス。

②、安価のシャンプーは使っている成分に十分なコストがかかっていない為、

  洗浄力は最も強く、残して欲しい「油分」「水分」を取りきり、更に髪の成分

  である、大切な「タンパク質」まで持って行かれ、また更に、いらない「添加物」

  を残していきます。香りが強いモノは、より添加は強めです。


ザッと説明するとこんな感じです。

ちなみにワタシの美容室は、「柔らかくしたい人、柔らかい人」の為の美容室なので、

これらのモノは使っておりません。(要望があれば、別ですが、、。)

 
  まぁ、誰も「硬い髪」を狙っているわけではないでしょうが、

  やっぱり柔らかい方がイイですネ。

WAXを使わない美容室

2008-12-20 22:38:24 | チョット聞いてョ!


   世の中に「WAX」を一度も買ったことのない人っているのだろうか?

  誰しも1個は、買った事があるハズ。

かなり前から思っていましたが、「WAX」って、ボリュームアップの為に付けても、

結局ペシャンコ。結局はベタついて終わり。そんな印象。

午後にはもう、髪の毛を触りたくない感じになる。

ショートとかメンズの髪型なら、もちろん全然アリですけどね。


  ツヤなしのWAX、軽いWAX、とにかく「WAX」と名の付くモノは、最終的に

  「油分」が固まった、固形物的なモノである。


後にも先にもやっぱり髪の毛は、“触りたくなる髪”じゃないとね、特に女性は。


ボクももう長い間美容師してますが、WAXが世に出てから変わった事と言えば、

WAXに使われている 「オイル成分」が良くなって、シャンプーの時に落ちやすくなった

ぐらいだと思います。


   いずれにせよ、ワタシの美容室では最後の仕上げに、WAXは使いません。

   と言うより、WAXが必要になるような「カット」は提供していません。

   (WAXを使うことを前提にしたショートなどは別問題デス。)


だって、“髪の毛を触りたくなる”くらいの方が、絶対イイ女ですからネ!

『色素薄く』は永遠のカラー

2008-12-19 02:00:13 | “color color color”


  やっぱり、何年経っても変わらない、単純に「イイ!」と思う髪の色。

  流行に流されず、最近の「新定番」で、薄く、白く、くすんだような茶色。

  『色素薄め』のあの柔らかい色。

  
  生え際のウブ毛のような、明るくはないけど、透明感のある感じ。

  ヨーロッパっぽさを連想させる、肌に馴染みのイイ、グレーのようなベージュのような。

  暖色系でも、寒色系でもなく、敢えていうなら「グレー系」といったところか。

  どんな肌色にも合う、こんなに気持ちのイイカラーは、これからの新定番的になることは、

  目に見えている。
  
  
    決して、「髪を明るく」するのではなく、あくまでも「色素を薄く」が狙い。


「明るくしないとダメですか~?」って質問する方がいらっしゃいますが、

特別に明るくしなくても、“色素は薄く”出来ます。

ただし、最低でも、8トーン以上は欲しいですね。因みにそれ以上は上限はありません。

それ以下だと、“かなり晴れた日の光の下”でしか分かりませんから。

それでもよければ話は別ですが、正直、分かりにくくてあまり意味が無いです。


そう、この『色素薄め』、単なる「アッシュ」系や、「マット」系ではありませんから。

もうちょっと、巧妙で、カラー剤の複雑で正確な「完全レシピ」なんです。

  ヘアチェックでは、まずアナタの「メラニン色素」を見極め、更にそのメラニン色素を

  「壊す為のカラーの色素」と喧嘩させます。メラニンが負けるまで繰り返し、

  色素が薄くなるまで、薬を最低2、3回は重ねていきます。

  更に、その2回目、3回目は、微妙に薬の配合を変える。

 そうかと言って、髪の毛が傷む訳ではありません。念のため。

だから、色素薄め用のこの「レシピ」は、お客さんのメラニン色素に合わせて、

人それぞれなんです。その見極めが美容師の技量とも言えます。

  
  一度、是非!

あなたの髪色は赤メラニン、黄色メラニン?

2008-12-18 12:15:19 | “color color color”
  

  「ヘアカラー」と、「髪の毛の“地”の色」って、実は相性があるんです。

  「髪の毛の“地”の色」=髪の毛における「メラニン色素」のこと。

じゃぁ「メラニン色素」って、何色があるのか?


  髪の毛における「メラニン色素」には、大きく分けて2種類あります。

  「赤メラニン」と、「黄色メラニン」。

そう、この二つの影響によって、カラーとメラニンの相性が変わってくるのです。

  
  「色が抜けるといつも”赤っぽく”なっちゃうんです。」って言う人は、

   間違いなく「赤メラニン」ですね。

   一方、そうならない方が、「黄色メラニン」といえるでしょう。

しかし、“「赤」の逆が「黄色」である”ということではないことを、付け加えておきます。

別に逆とか、そういうお話ではないので。

  だから、「赤メラニン」の人が、「アッシュ」「マット」系の感じを狙っていても、

  思いどおりに色が入らないのは、そのせいなんです。


「赤メラニン」の人が得意な色は、「暖色系」で、主に、

       ピンク・バイオレット・パープル・レッド・オレンジ系になります。


「黄色メラニン」の人が得意な色は、「寒色系」で、主に、

        アッシュ・マット・グレー・ベージュ系になります。


さて、あなたのメラニン色素は何色ですか?

♪ 抜け毛について

2008-12-15 12:07:37 | ~ 髪の毛の知識 ~
 

  「最近、抜け毛がヒドイんですよね~。」

  この時期、特に多いこのセリフ。

  でも本当に、抜け毛の多い「時期」ってあるんです。

人によってその時期は違いますが、誰にでもその人なりの髪の毛の「成長周期」があり、

「成長期」「休止期」「抜ける時期」があります。

その中でも「抜ける時期」は、秋が一番多いらしいです。


そして、「抜ける時期」では、通常の「倍」くらいは抜けます。

ミディアム、ロングの方だと、“一本の髪の毛が長い分”だけ、特に多く感じると思います。


ショートの人の毛の長さが5cm、ロングの人の髪の毛の長さが15cmだとすれば、

その差は3倍の量を感じることに。

それはそれは、「抜けた感」タップリだと思います。


  でも、抜け毛がどんなに多くても、人間も動物ですから、生え変わりの時期は

  誰にでもありますし、「ハゲ」とは全く関係ないので、心配は無用ですヨ!

ナチュラルって何だと思う?

2008-12-14 20:02:13 | 本当に聞いて欲しい話


  「ナチュラル」って言葉、ものすごく氾濫していて、ホント色々と多用されてる。

  「ナチュラル」の解釈って、まぁ、人それぞれでイイとは思うんですけど。


でも、なんでこんなこと書いてるのか?っていうと、最近何となく、「ナチュラル」

の使われ方、意味合いが、違うような気がする瞬間があるわけですよ。

  可もなく、不可もなく、ポイントのないような感じで使われていたりして、、。

  プレーン、レギュラー、スタンダード、ベーシック、ノーマル、シンプル的な意味合いで、

  使われている気がしてならないのですヨ。

ナチュラルメイクだって、やってることはナチュラルではない。多少ポイントも作るしネ。

だけど、例えばヘアの話しになると、“パーマはゆるめ”、“カラーも自然に”。

そんなお客様のオーダーの仕方や、そんな美容師側からの当たり障りのない提案。


  まるで、上下とも“合わせ易い服”を着ているかのよう。

  髪型の意図がこれだと、自然すぎてあまり変わらない。そして、誰にも気付かれない。


  誰にも気付かれないなら、「イイ感じ」、「イイ変身」とは言えない。

  (まぁ、あまり変わらなくてもいいという前提なら話は別ですが、、、。)

  だけどそもそも、手を加えて出来上るのが、へアとかメイク。

  創作してること自体、自然なことではない。


美容室でも「ナチュラルな感じで、、。」とか、「○○なんだけど、ナチュラルに、、。」とか。

一日に何回も「ナチュラル」を耳にしている。

そこで、自分の美容室の中では、こう定義したい!


 『ナチュラル』とは?・・・極力手を加えなくても、似合っているということ。

              自然にしてても、髪型が保たれているということ。
               
              その人の持つ、骨格、髪質を“生かす”カットをすること。

  だから、当然、美容師のセンスと技術にかかっているんだなぁ!

♪ 縮毛矯正をしている方へ

2008-12-09 17:44:49 | 縮毛矯正について


  意外と知られていない、「縮毛矯正」の実態と真実。

  目には見えないところ、正直なワタシなりの見解などをお伝えできればと思います。


まず、縮毛矯正には絶対に欠かすことの出来ない「ストレートアイロン」。

では一体、「何度℃」くらいの温度で、髪の毛を挟み、ストレートにしているのか?

それは、およそ180℃~200℃でアイロンをかけます。

もしも、その温度のストレートアイロンを「お肌」にあてようものなら、普通に「火傷」レベルです。


お肌だけでなく、髪の毛もまた同じなんデス。

   それを毎回毎回繰り返したら、髪の毛はすでに終わってしまうことでしょう。
    
   勿論、痛くはないけど、完全に「ヤケド」してます。

   「ヤケド」の上から、更にまた「ヤケド」です。

    そして残念なことに、もう2度と生き返ったりはしません。

例えばそれを、「皮膚」に置き換えてみるとこうなります。

  
  腕を伸ばしてみてください。肩から指先まで、もちろん“関節”という名の

 “凸凹”がありますよね?

  それを「高熱」の板で挟み込み、皮膚を骨ごと溶解加工し、冷まして真っ直ぐにする。

  まるで、プラスチックかのように。

  その上、その形を固定する為の「薬品」を塗る。


これが、嘘偽りのない例えです。

キューティクルは熱処理され、破壊され、その上ツルツルにするほど、圧力を加えられます。

もう、どれくらい「マズイ」状態か、お解りのことと思います。
 
だから、縮毛矯正をすると、その後に色んな事、特にパーマが出来ないんです。

もう、それ以上のあらゆる「加工」は効きません。

それ以上の取り返しのつかないダメージが出るだけで、“ただの無駄な出費”で

終わってしまいます。まぁ、困ったもので。


  だけど、これが現実です。

  なので、縮毛矯正がかかっているうちは、絶対にパーマ類はかけない方が懸命です。

  パーマ液を塗布した時点で、ダメージは「MAX」を越え、この上ない後悔が

  待っているだけです。


でも、カラーは比較的、大丈夫なんですけどね。

これらを知った上で縮毛矯正をする方が、後々の為にはイイのではないでしょうか?

縮毛矯正がかかっている髪のパーマ

2008-12-08 22:20:03 | 縮毛矯正について


  何をしても、どんなに工夫をしたカットをしても、決してその「ストレート状態」

から変えることの出来ない、縮毛矯正を一度でもかけた髪の毛。

そう、一度でもかけたら、“とれる”ことなど殆ど皆無。


  だけど、お客さんは「とれない」ということを知らない。

  月日が経てば、「おちていくモノ」だと思っている方が多いのが現状だ。

  パーマやストレートパーマなどと、同じ意識を持っている。

コレって、何でだと思いますか??

  それは美容師さんが、お客様に事前に教えていないからです。

  でもこれは親切ではなく、美容師の義務、責任デス。当たり前のこと。

だから縮毛矯正をかけた髪の毛に、普通に、パーマをかけようとするお客さんがいらっしゃる。

例えば、美容師からそれを知らされた上で、それでもお客さんが「かけたい」と

いう判断しているならまだしも、お客さんにキチンとお知らせをしていないのは、良くない。

また、こういう事もそうだ。

例えば、「縮毛矯正ではありません。縮毛矯正とストパーの間です。」

    「縮毛矯正よりも弱めですよ。」

    「ナチュラルにかけれますよ。」

これら、全部ひっくるめて、何を言われようが、「ストレートアイロン」を使用した時点で、

「ナチュラル」ではありません。

   完全なる「縮毛矯正」そのものです。

   残念ながら、縮毛矯正がかかっているうちは、パーマはかけられません。

  かけたところで、「かからない」「傷む」「すぐとれる」「大きめにかからない」など、

   良いことは一つもありません。


だから先々のことも多少は想定して、プランは慎重に!

ロングのパーマで絶対に失敗しない法則

2008-12-06 15:34:55 | “ Perm Perm Perm ”


  パーマはやっぱり、まだまだイヤがる方、多いですネ。

  以前に、失敗してるんでしょうネ。きっと。

その理由は主に、「老ける」「傷む」「似合わない」の3つくらいかな?

「老ける」と「似合わない」は、まぁ同じような意味合いでしょうかネ。

でも、この二つをクリアにする方法がボクなりですが、あります。

  
  *目の位置から上にはかけないこと。(誰にでもあてはまることです。)

   目の位置から上にかかっていても似合う方は、等身バランス、顔の大きさ、

   髪質ともに、“良質な条件”が、揃っています。
  
  *毛先を“クルッ”としすぎないこと。(美容師側のセンスの問題です。)


そして、「シルエット計算」を“ショボ”すぎず、“ボリューミー”になりすぎず。

(これも、美容師側のセンスです。)

でも、少しでもイイから、ある程度の「ボリューム感」がないと、オンナっぽくはなりません。


まぁ、結局のところ、イイ髪型には、「メリハリ」は必要ということになりますね。

そこの所の計算は、その人の立っている時の“頭からつま先まで”のカラダの「メリハリ」

具合に対して、合わせていくのデス。(マニアックな視点で。)

  髪型は“カラダの一部”であり、全体のシルエットの一部でもあります。

  髪型を作るときは決して、「首から上」だけ、という見方はしません。

他の美容師さんがどんな視点で、デザインを決め手いるかはわかりませんが。


全体バランス、全身で見ること、これが髪型には、かなり大切ですネ!