今回はYKさんと山へ出かけました。
その内容を、YKさんに連絡を入れて私のプログに載させて頂く事にしました。
本日の猟果、猪3頭(ただし極小(笑))
今日はブログを通して知り合ったMED氏に猪猟を見せていただいた。
見るだけではつまらないのでもちろん鉄砲をもって行った。
MED氏は甲斐犬を使い猪を穫っている。
犬は1頭、人間は独り、獲物は猪、、、熊が保護されている広島では究極の単独猟だ。
今回はM氏のされている「鳴き止犬による単独猟」というかなり興味をそそられる猟法ということで無理に見学をお願いした。
私は本格的な猪猟は今回が初めてだ。
邪魔をしないようにしなくては。
早朝、MED氏と待ち合わせをしアトレーに乗り合わせて猟場に向う。
MED氏の猟場は私が雉を穫っている猟場でもある。
もちろん雉と猪では付き場が違うので、歩く場所は違う。
MED氏に相談すると「違った猟場も気分が変わっていいね」ということで、私が雉猟で歩いていて「猪が多いなぁ」と思う場所へ案内した。
谷の入り口で地形をみてもらって攻め方を決定してもらう。
MED氏の攻め方は基本は尾根歩きのようだ。
尾根を歩き、谷からの吹き上げる風にのった猪の臭いを犬がキャッチして場所を特定する。
MED氏の甲斐犬は淡々と歩きレンジは30メートルというところだ。
もう少し激しい捜索を想像していたので肩すかしを食らった気がしたが、この感じはベルやアンジーが夕方になって疲れてきたときのイメージに似ているのですぐに慣れてしまった。
犬の様子をみていると吹き上げる風に向い頻繁に高鼻を使う。
気になる臭いがあるとレンジを伸ばして谷の中腹あたりまで下がってシダの中などを捜索している。
まさしく鳥猟犬の捜索と同じようだ。
うちの犬だともう少しレンジが狭く、連絡の回数が多い。
猪猟だと犬探しに苦労するというイメージがあるが、この犬の場合はまず行方不明になることはないだろう。
気が済むまで怪しいポイントを捜索すると必ず帰ってくる。
2回目に入ったポイントで最初の出会いがあった。
山の中腹から尾根に向って登っていたとき、上で犬が鳴いた。
MED氏は無線を聞きながら「鳴いたよ」といって、無線機のボリュームを絞る。
鳴き声は生で聞こえてくる距離だ。
30秒もしないうちに声は止ったが、上からガサガサと薮を抜けて猪が出てきた。
40キロくらいの猪で、私たちから15メートルほど前方を横切って行く。
丸見えだ。
一瞬おいて犬が後を追う。
撃っていれば穫っている。。。。
しかしMED氏は「ああ、猪が見れましたね!」とニコニコしている。
「今度は止めている所が見たいでしょう」と。
・・・・なんと欲の無い人だ(笑)
それから数回、犬は鳴いたがその声は長くは続かない。
MED氏は「今日はなかなか止らないですねぇ」と言っている。
「これくらいなら普通の犬でもやります。止めた時はこんなもんじゃないですよ」
なんとかそれを見てみたい。
場所を大きく移動し、また私が気になっていた山に入ってみた。
普段、鳥撃ちで歩くよりかなり上を歩く。
私たちが尾根にとりついて縦走体勢に入ると、犬の鳴き声が聞こえてきた。
しかし、灌木の枝をかき分け声の方向に進んでいる途中で声が止ってしまう。
そこへガサガサと犬が戻ってきた。
そしてMED氏の顔を見るとすぅと元来た方向に戻って行く。
「呼びにきましたね」
MED氏はそういうと犬の後を追い始めた。
私も遅れないようについていく。
犬についていくと陽当たりのいいシダの斜面に出た。
そこまでくると犬はまた吠え始める。
私と犬までの距離は3メートルほどだ。
シダは私の腰ほどの深さで犬も猪も埋まっている。
犬は尻尾を振って吠えているので場所は特定できる。
MED氏に断って極力静かに前進する。
犬の前方3メートルあたりからフゥ===ッという猪のうなり声が聞こえる。
シダもガサガサと揺れている。
犬は私の足下だ。
犬の位置を何度も確認し、誤射しないようにシダの揺れている部分に向って発砲。
シダの揺れは少し斜面を降りたのでそこにも発砲。
ギィィィ===と猪の悲鳴が聞こえた。
「犬が噛んでいると思うから行って止めを撃ってください」
「わかりました」
シダの斜面をかき分けて斜面を下りると、ウリ坊を噛んでいる犬が見えた。
残念ながら私が撃ったのは親ではなく、ウリ坊だったようだ(笑)
これがMED氏の猟法だ。
今回は子供連れに当たってしまったが、単独の猪なら間違いなくそれを撃っている。
タイミングがよければシダの切れ目で止めていて猪が丸見えの時もあるらしい。
その後も何度もチャンスは巡ってきた。
しかし、温暖なこの地域ではすでに猪は出産シーズンを迎えているようで、ウリ坊が非常に多い。
子供を連れた母猪は子供をかばうために複雑な動きをするのか、親を止めていても子が動くので気が散るのか。。。
なかなか射撃するまでに至らない。
頑張って夕方まできっちり歩いたが、非常に楽しかった。
私は猪猟は初めてなので、他の犬と比べてとか、他の猟法と比べてという考え方はできない。
しかし、おおよそ他の猪猟師に聞く話と比べるとかなり珍しい猟法なのだと思う。
それはMED氏が使役している甲斐犬があってこそできるものだろう。
咬み犬なら複数必要だし、深いシダの中では猪に有利なので犬がやられてしまう。
普通の鳴き犬なら単独では人間が近寄るまで長時間猪を止めておくことはできないだろう。
その後は広島市内に帰り着くと、焼き肉屋に直行(笑)
今日の反省会をひらく。
MED氏とは初対面だったが、不思議なもので一緒に山歩きをするとその人の人となりみたいなものが判るのだ。
私は人見知りするほうだが、丸一日一緒に歩くことで気心知れた仲になることができる。
焼き肉をつつきながら犬の話を中心に盛り上がった。
来期はもう少し早い時期にまた同行させてもらって更に違う条件での猪猟をみてせもらおうと思う。
本気でやるなら20番の上下2連を法律ギリギリまで切り詰めた銃が必要だな(笑)
今回は貴重な体験をさせていただいた。
MEDさん、ありがとうございました。
近いうちに鴨で一杯やりましょう(笑)
私の感想はYKさんの、肩付けを見ていると射撃が上手なのが良く解りました。
私がいつも通りボーとしているうちに、あっと言う一瞬の内に肩付けが出来て
撃つ体制になっている。
また何をやらせても、凄いだろうと思ったのは、実に犬の動きを見て観察を
しているようだ。
あの研究熱心さを見習わねばと思いました。
犬が大好きなのは、どちらも譲らない程にすきなので、県内に新しい
友人が出来て嬉しかった一日でした。
その内容を、YKさんに連絡を入れて私のプログに載させて頂く事にしました。
本日の猟果、猪3頭(ただし極小(笑))
今日はブログを通して知り合ったMED氏に猪猟を見せていただいた。
見るだけではつまらないのでもちろん鉄砲をもって行った。
MED氏は甲斐犬を使い猪を穫っている。
犬は1頭、人間は独り、獲物は猪、、、熊が保護されている広島では究極の単独猟だ。
今回はM氏のされている「鳴き止犬による単独猟」というかなり興味をそそられる猟法ということで無理に見学をお願いした。
私は本格的な猪猟は今回が初めてだ。
邪魔をしないようにしなくては。
早朝、MED氏と待ち合わせをしアトレーに乗り合わせて猟場に向う。
MED氏の猟場は私が雉を穫っている猟場でもある。
もちろん雉と猪では付き場が違うので、歩く場所は違う。
MED氏に相談すると「違った猟場も気分が変わっていいね」ということで、私が雉猟で歩いていて「猪が多いなぁ」と思う場所へ案内した。
谷の入り口で地形をみてもらって攻め方を決定してもらう。
MED氏の攻め方は基本は尾根歩きのようだ。
尾根を歩き、谷からの吹き上げる風にのった猪の臭いを犬がキャッチして場所を特定する。
MED氏の甲斐犬は淡々と歩きレンジは30メートルというところだ。
もう少し激しい捜索を想像していたので肩すかしを食らった気がしたが、この感じはベルやアンジーが夕方になって疲れてきたときのイメージに似ているのですぐに慣れてしまった。
犬の様子をみていると吹き上げる風に向い頻繁に高鼻を使う。
気になる臭いがあるとレンジを伸ばして谷の中腹あたりまで下がってシダの中などを捜索している。
まさしく鳥猟犬の捜索と同じようだ。
うちの犬だともう少しレンジが狭く、連絡の回数が多い。
猪猟だと犬探しに苦労するというイメージがあるが、この犬の場合はまず行方不明になることはないだろう。
気が済むまで怪しいポイントを捜索すると必ず帰ってくる。
2回目に入ったポイントで最初の出会いがあった。
山の中腹から尾根に向って登っていたとき、上で犬が鳴いた。
MED氏は無線を聞きながら「鳴いたよ」といって、無線機のボリュームを絞る。
鳴き声は生で聞こえてくる距離だ。
30秒もしないうちに声は止ったが、上からガサガサと薮を抜けて猪が出てきた。
40キロくらいの猪で、私たちから15メートルほど前方を横切って行く。
丸見えだ。
一瞬おいて犬が後を追う。
撃っていれば穫っている。。。。
しかしMED氏は「ああ、猪が見れましたね!」とニコニコしている。
「今度は止めている所が見たいでしょう」と。
・・・・なんと欲の無い人だ(笑)
それから数回、犬は鳴いたがその声は長くは続かない。
MED氏は「今日はなかなか止らないですねぇ」と言っている。
「これくらいなら普通の犬でもやります。止めた時はこんなもんじゃないですよ」
なんとかそれを見てみたい。
場所を大きく移動し、また私が気になっていた山に入ってみた。
普段、鳥撃ちで歩くよりかなり上を歩く。
私たちが尾根にとりついて縦走体勢に入ると、犬の鳴き声が聞こえてきた。
しかし、灌木の枝をかき分け声の方向に進んでいる途中で声が止ってしまう。
そこへガサガサと犬が戻ってきた。
そしてMED氏の顔を見るとすぅと元来た方向に戻って行く。
「呼びにきましたね」
MED氏はそういうと犬の後を追い始めた。
私も遅れないようについていく。
犬についていくと陽当たりのいいシダの斜面に出た。
そこまでくると犬はまた吠え始める。
私と犬までの距離は3メートルほどだ。
シダは私の腰ほどの深さで犬も猪も埋まっている。
犬は尻尾を振って吠えているので場所は特定できる。
MED氏に断って極力静かに前進する。
犬の前方3メートルあたりからフゥ===ッという猪のうなり声が聞こえる。
シダもガサガサと揺れている。
犬は私の足下だ。
犬の位置を何度も確認し、誤射しないようにシダの揺れている部分に向って発砲。
シダの揺れは少し斜面を降りたのでそこにも発砲。
ギィィィ===と猪の悲鳴が聞こえた。
「犬が噛んでいると思うから行って止めを撃ってください」
「わかりました」
シダの斜面をかき分けて斜面を下りると、ウリ坊を噛んでいる犬が見えた。
残念ながら私が撃ったのは親ではなく、ウリ坊だったようだ(笑)
これがMED氏の猟法だ。
今回は子供連れに当たってしまったが、単独の猪なら間違いなくそれを撃っている。
タイミングがよければシダの切れ目で止めていて猪が丸見えの時もあるらしい。
その後も何度もチャンスは巡ってきた。
しかし、温暖なこの地域ではすでに猪は出産シーズンを迎えているようで、ウリ坊が非常に多い。
子供を連れた母猪は子供をかばうために複雑な動きをするのか、親を止めていても子が動くので気が散るのか。。。
なかなか射撃するまでに至らない。
頑張って夕方まできっちり歩いたが、非常に楽しかった。
私は猪猟は初めてなので、他の犬と比べてとか、他の猟法と比べてという考え方はできない。
しかし、おおよそ他の猪猟師に聞く話と比べるとかなり珍しい猟法なのだと思う。
それはMED氏が使役している甲斐犬があってこそできるものだろう。
咬み犬なら複数必要だし、深いシダの中では猪に有利なので犬がやられてしまう。
普通の鳴き犬なら単独では人間が近寄るまで長時間猪を止めておくことはできないだろう。
その後は広島市内に帰り着くと、焼き肉屋に直行(笑)
今日の反省会をひらく。
MED氏とは初対面だったが、不思議なもので一緒に山歩きをするとその人の人となりみたいなものが判るのだ。
私は人見知りするほうだが、丸一日一緒に歩くことで気心知れた仲になることができる。
焼き肉をつつきながら犬の話を中心に盛り上がった。
来期はもう少し早い時期にまた同行させてもらって更に違う条件での猪猟をみてせもらおうと思う。
本気でやるなら20番の上下2連を法律ギリギリまで切り詰めた銃が必要だな(笑)
今回は貴重な体験をさせていただいた。
MEDさん、ありがとうございました。
近いうちに鴨で一杯やりましょう(笑)
私の感想はYKさんの、肩付けを見ていると射撃が上手なのが良く解りました。
私がいつも通りボーとしているうちに、あっと言う一瞬の内に肩付けが出来て
撃つ体制になっている。
また何をやらせても、凄いだろうと思ったのは、実に犬の動きを見て観察を
しているようだ。
あの研究熱心さを見習わねばと思いました。
犬が大好きなのは、どちらも譲らない程にすきなので、県内に新しい
友人が出来て嬉しかった一日でした。