あすにゃん日記

500字程度のエッセイを書きます。

イチョウ

2021-10-25 09:57:54 | 日記
すっかり秋されてきました。
氏神さまの境内には
イチョウの木が植わっています。
バウムクーヘンのような葉っぱ。
アリの道のような葉脈。
ガンコそうな灰色の幹に手を触れると、
ドクドクと音がするようで
ちょっと怖い気もします。

葉は緑から金に変化していく。
肌寒くなっていく日々。
境内の手水が、消毒液になっている。
コロナは神社の在り方さえ
変えてしまったらしい。

コロナは3年後には
ただの風邪さ。
イチョウの木が笑っている。
生命の息吹が、
消えて行きつつある秋の空。
散ってくるのは、イチョウの雪か、
それとも金の雨なのか。

神社を出て、道を行きます。
すると、
歩道を駆ける子犬。
おもちゃのように、丸っこい足を懸命に動かしている。
リードをひっぱる飼い主が、頬を赤く染めて
「ちょっと待ってー」と叫んでる。
散りゆく青いイチョウの葉が
ふぶきのように舞い上がる。

蒼空を、まぶしい太陽が磨いている。
病院の壁には、アンパンマンの絵が描かれている。
マントのように飛ぶイチョウの葉。
秋はいま、まっさかりです。














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