はとるのメモ帳

思いつくままにいろんなメモを保存してます

この世の彼方の海

2006-11-18 16:35:41 | 映画とかドラマとか音楽とか
題は「永遠の戦士エルリック」第2巻のタイトルです。
本書には表題作の他、「<夢見る都>」「神々の笑うとき」「歌う城砦」の
計4編が収録されています。

小説に限らず作者が自分の作品群に同じ世界観を持ち、どこかで話や世界に関連を持たせる
手法を多くの作者が取りますが、マイクル・ムアコックも例に漏れず
自分の複数の作品間につながりを持たせています。

マイクル・ムアコックの作品の中に出てくる多次元宇宙の概念は
ちょっとずつ違うパラレルワールドが並行して存在するというような
最近のSFではよくある概念です。

それらの次元の交わりは同じ時間軸にあるとは限りません。
こっちの世界の未来と向こうの世界の過去が以前に交わったことがあるというようなこともあります。
ムアコックの作品を複数読み進めていくと、単純な年表には出来ない
世界の交わりがあり、様々な伏線が絡み合うという読者泣かせの楽しみもあります。

あらすじです(ネタバレ注意)『

エルリックはピカレイドの辺境の地で逃亡していた。
メルニボネ人を憎むピカレイド人の追撃者を撒くものの自分も道に迷ってしまっていた。
海岸で途方にくれていると、霧の中を船が通りかかったので声を掛ける。
エルリックは剣の腕を貸すという条件で船に乗せて貰う。
盲目の船長はエルリックを待っていたと言う。
船にはエルリックを含めて四戦士ということで、エレコーゼ、コルム、ホークムーンと
名乗る男らの他、屈強な戦士達が大勢乗り込んでいた。
船長は、これから神々をも凌ぐ魔力で世界を破滅させようとしている兄妹、
アガックとガガックを倒して欲しい、と言う。
異世界を進む一行から四戦士を含む20人の戦士が、兄妹のいる廃墟のある島に上陸する。
島の中央の目立つ管楽器のような2件の屋敷があり、そこに兄妹が居るらしい。
一行は中に入り様々な怪物に行く手を阻まれるが、数人の死者を出しながら奥にすすむ。
実は屋敷が兄妹であり、四戦士は魔力で融合し一体となり兄妹を倒す。
他の戦士らはその過程で恐ろしさに発狂するものもあり、無事に済んだのはわずかだけだった。
ホークムーン、エレコーゼ、そして戦士の一人ラシュマーのブラットは島に残る。
船に戻ったエルリックは、元の世界に一番近いという島に下りる。
<真紅の門>をくぐれば元の世界に帰れるらしい。
島で傭兵の一団と遭遇して水や食料を交渉するが決裂、数人を倒すも追い詰められるエルリック。
そのとき傭兵の一人が裏切りエルリックの味方となり、傭兵団を全滅させる。
スミオーガン禿頭伯爵と名乗り、もともと傭兵団(実は海賊)に襲われた船乗りで
取り入って反撃の機会を伺っていたと言う。
スミオーガンの船には、海賊に襲われた時に隠れていたヴァスリスという娘が残っていた。
3人で洋上に出ると、別の船に沖合いで襲われ、船を沈められる。
ヴァスリスを追ってきたこの異世界の支配者サクシフ・ダン伯爵だった。
サクシフ・ダンは2世紀も前のメルニボネ人で、恋人グラティシャに裏切られたと思い
その恋人を拷問で殺してしまったという伝説がメルニボネに残っていた。
船を移ると、サクシフ・ダンはヴァスリスこそグラティシャの生まれ変わりだと言う。
ヴァスリスを守ると約束したエルリックは伝説でのサクシフ・ダンの恋敵である
カロラーク皇子を召喚する。サクシフ・ダンは倒され、ヴァスリスはカロラーク皇子と一緒に去る。
<真紅の門>をくぐって、自分の世界に戻ったエルリックとスミオーガンだが
異世界でサクシフ・ダンの魔力に支えられていた船は朽ちて海に投げ出される。
二人はアヴァン・アストラン公爵の船に助けられる。
アヴァン公爵は旅に出ているエルリックの噂を聞きつけエルリックを探していた。
かつて、メルニボネ人が竜の島以前に住んでいたという伝説の都市ルリン・クレン・アを
探しているという。探索にはエルリックの魔法が必要だということらしい。
ルリン・クレン・アは西の辺境の大陸の大河を溯った島にあった。
メルニボネの伝説では、かつてメルニボネ人はその都市に暮らし
今は、<行きつづけるべく呪われし者>が一人いるという。
その島の近くに来ると、爬虫類のような原始人オラブと戦闘になる。
魔剣ストームブリンガーに耐性をもつらしく、苦戦を強いられたエルリックは魔法で辛くも撃退する。
島に上陸し、都市の廃墟を発見するがここでもオラブに襲われる。
逃げるうちに<行きつづけるべく呪われし者>ジョスィ・クレルン・リイルに出会う。
呪いを解くには都市中央にあるの混沌の神アリオッホ像にアリオッホを召喚し
都市から去らせることが条件だと言う。
像が動けばオラブ共も恐れて去るだろうということでエルリックはアリオッホを召喚しようとするが
血と魂を欲するアリオッホは魔剣でアヴァン公爵の命を奪う。
像は去り、呪いを解放されたジョスィは自ら魔剣に身を晒し絶命する。
オラブに船も壊されるが、生き残ったエルリックとスミオーガンはジョスィの残したボートで
スミオーガンの故郷でありメルニボネへの敵対心が比較的少ない紫の街の島へ帰る。


だー、長いw
今回は、3つの冒険から成り立ってるから省略が難しいっす。
第一の冒険譚では、エルリックを含む四人の永遠の戦士(エターナルチャンピオン)が
集います。エレコーゼ、コルム、ホークムーンはそれぞれ別の小説の主人公にもなっています。
エレコーゼ、コルムの話はハヤカワ文庫から出てましたがおそらく絶版でしょう。
ホークムーンの話は東京創元社の創元推理文庫が丁度復刊フェアということで
一部を書店で見かけた気がします。
(全4巻のルーンの杖秘録、全3巻のブラス城年代記)
普通のブログはこの辺りでアフェリエイトのついたアマゾンとかへのリンクを
置いたりするもんですが、私はそんなものは置きません。
そもそもアフェリエイトやってないし。

第ニ第三の冒険譚は、どちらもメルニボネの過去の伝説を話の根幹に持ってきています。
このため歴史に深みのある話になっています。
メルニボネの歴史とメルニボネ人の(退廃した)考え方は
エルリックの今後の忌まわしい行動の一つの要因でもあります。

なお第三の冒険譚は、もともと別に書かれた話が他のこの話に纏められたという経緯があります。
このため、登場人物のセリフ回しに「おや?」と違和感があるところがありました。
個人的には減点1ですねw


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あらすじ (ayane)
2006-11-19 13:36:02
って
はとるが毎回打ち込んでるの?
コピペ?

打ち込んでいるなら振り返って読み返そうかな~と
返信する
Re:あらすじ (はとるん)
2006-11-19 14:06:48
コピペじゃないです^^;
毎回、手打ちですよ。

面白そうだったら買ってみるも吉です!
返信する
つ【アマゾンどっとこむ】 (伯爵)
2006-11-20 14:09:45
帰宅が遅い最近、贈り物も欲しい物も
アマゾンが多い!
ギフト包装は2回失敗してます♪

ちょっと前の話ですが
ディはおっしゃるとおりです。お見事です。
ちなみにSHOOTは落とし穴だったような...?
Family Computer Ver.だけの話なんですかね?

返信する
落とし穴は (はとるん)
2006-11-20 14:37:03
A CHUTE!

だった気がする。

9階のエレベーターを降りて、前左前(ここで戦闘)前前右前で落とし穴。



城のすぐ下の階段からは東17南4下9だったかな?
返信する
灰だけはマジ簡便^ ^;;;;;;;;;; (伯爵)
2006-11-21 13:13:06
シュートのスペル間違えました\(^o^)/
蹴球してどうする^ ^;

さすが、記憶が沸々とよみがえって来ます^ ^
ちなみにそのEnemyのNameなんて覚えてたりしますか?w
返信する
そこの戦闘は (はとるん)
2006-11-21 13:40:33
普通のドアを開けての戦闘ですので

敵はランダムですね。



よく出てくるのはCHIMERAとかの

雑魚だった気がするなぁ。
返信する

コメントを投稿