はとるのメモ帳

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バースデイ読了

2007-03-10 12:10:43 | 映画とかドラマとか音楽とか
バースデイ、読み終わりました。
「空に浮かぶ棺」「レモン・ハート」「ハッピー・バースデイ」の3中編から構成されています。
「空に浮かぶ棺」は「らせん」で高野舞が現代に山村貞子を産み落とす話。
「レモン・ハート」は映画リング0バースデイの原作。
…とは言っても話は全然違います。
「ハッピー・バースデイ」は「リング」から始まる全ての物語の完結編。
ハッピーエンディングになります。

どれも赤ん坊が産まれるのを話に絡めているので
本書のタイトルが「バースデイ」になったのでしょう。

3作とも全然怖くないです。
リングの続編だから、ということで角川ホラー文庫なんでしょうけど
正直、ホラーじゃないだろこれ、って感じ。

「空に浮かぶ棺」は「らせん」で高野舞が行方不明になったときの話。
本編に入れると冗長になるのでカットされたエピソードと言ったところでしょう。

「レモン・ハート」はかつて山村貞子が劇団に所属していたころに
貞子と恋仲になった音響担当の遠山博の現在の話。
タイムスパンでは「空に浮かぶ棺」の1週間後くらいでしょうか。
回想シーンで24年前の劇団のシーンもあります。

「ハッピー・バースデイ」は「ループ」の後日談。
高山竜司がどのようにリングウィルスの蔓延した世界を救ったのかが
現実世界の高山(=二見馨(かおる))の恋人、杉浦礼子の視点で
描かれます。

リングからの全体を通して同じシーンを視点を変えて描いてることが多いんですが
その整合性が微妙に取れてない気がします。
ハッピーエンドのラストも、その裏に別の悲劇が暗示されてるので
個人的には引っかかりますねぇ。

さて、映画のバースデイ。原作を読んで分かりましたが
脚色し過ぎw
遠山と演出家重森ぐらいの個人名だけが共通点かな?
あとは貞子の初舞台の話が盛り込まれてるくらい。

ラブクラフト風味のネタは完全映画オリジナルですね。

あの映画は、主役が貞子であるにも関わらず
途中で死ぬわ、(別人の貞子だけど)他人を呪い殺すわ、で
観客として誰に感情移入していいのか分かりにくく、
おかげで怖がらせようとする描写が中途半端で終わってしまった感があります。
出来はイマイチですよね。

とりあえず、シリーズは一通り読んだので満足満足

小説としてはラブクラフトのホラーの方が
安心して恐怖を味わえるので好きかなぁ。
まぁ、「ぎゃーーーー」という怖さではなく
じわじわ~っと「え?え?うわぁ…;;」って感じの怖さですが。


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