冬になる

道ばたのねこじゃらしも
葉を赤くして
秋はだんだん冬になる

蔓

のびて
からんで
からまって
ほどけなくなる

呟き

――そう
私にできないことや
求められていないことまで
気にしても　しかたないから

ただ
私にできることだけ
一生懸命する・・

それは
ひとりよがり
自己満足
なのかもしれない
でも
どうぞ許していてね
しょうがないやつだと
笑って
そばにいてほしい

山茶花

目が覚めて
わけもなく　疲れている夜明けに
道端に咲いていた
山茶花の
淡い色を思い出す

どこへ行くべきなのか　わからず
立ちつくしているうちに
花びらは　散っていくのだろう
静かに音もなく

たんぽぽ

消えない痛みは
抱えているしかない
だから
強くならなきゃいけない
木枯らしの中に咲く
たんぽぽみたいに

紅葉

あんなふうに
思う存分
心を
真っ赤に
燃やせたならば

優しい花

優しい花のように
ただ　咲いていたい
なにも
求めることなく
微笑んで　ただ　ここにいたい

変化

色を変えていく
木の葉のように
明日の私は
今日の私と
すこしだけ　違っていたい
だから
今日からはじめる
新しい何かを

喜・怒・哀・楽

簡単に落ち込む
すぐにいじける
でもじきに立ち直る

すごいヤキモチやき
すぐに怒り爆発
でもじきに忘れてる

誰かさんの
言葉ひとつで有頂天
でも次の日にはもう
さみしくて泣いている

喜怒哀楽の激しさは
生まれつきのもの
どうしようもない
これからも
ずっと抱えてくしかない
たとえ　どんなに消耗しても

私は私
一生懸命
そう思って生きる
これからも
心から喜んで
思いっきり怒って
倒れるほど哀しんで
そして
すべてのことを楽しんで・・

らくがき雲

夕暮れの空に
大きな刷毛で
誰かが落書きしていった雲

見ているうちに
一日は　終わっていく・・