細い月

帰り道
まだ明るい空に
細い細い月

「月がきれいだよ」
メールしたくなって
携帯を取り出して
だけど
なんとなく
ためらって
そのまま　しまい込んだ

家に着いたら
携帯が鳴って
あなたからメール

「月がきれいだよ」

って・・

うれしくて
せつなくて
ちょっぴり
泣いてしまう
日の長い
こんな夕暮れ時

あなたに

いつも
全力で
走り続けて
いるんだね・・

疲れたら
いつでも
休みに来てね・・

青い紫陽花

　　ささやかな言葉あつめて花となす　雨に佇む紫陽花のごと

花

早く
会いたい
抱きしめて
ただ
そばに
いてほしい・・

谺

言えない
ことばを
心は
まだ
叫んでる

こだまさえ
還らぬ
遠い
空に向かって・・

白蝶草

風に乗って
あなたのところへ
飛んでゆけたなら

自分

自分だけが
つらい思いをしてきた
自分だけが
敏感な心の持ち主
まわりの人は
みな自分よりも鈍感だから楽に生きてきたのだろう・・

そんな考え方を
する人は嫌い

そんなに
「自分」は
特別ですか？
そんなに
「自分」が
かわいいですか？

白い紫陽花

雨に
うたれても
真っ白な
清らかさ
もう
迷うこともなく

港

いつでも
あなたの帰りを待っている
港であれたなら

心の色

咲きはじめの
紫陽花のような
淡い
心のままで・・