HARUSYO'S WORLD 二宮春将の世界

VARIOUS FIELDS OF NOVEL あらゆるジャンルの小説を書きます。

二宮春将小説:11歳の恋物語第43回

2012-01-28 06:02:38 | 日記

「秋田と神戸の女の子には負けるかも」

 美由紀は敏夫にこう本音を洩らした。

「大丈夫、美由紀ちゃんが一番、東京代表だもん」

 敏夫は明るく振舞って見せたが内心では、

「秋田の女の子の色の白さは別格だ。写真を見ただけでもその白さがよく分かるの。神戸の女の子はいかにも神戸の女の子という感じでハイセンスだ。

恐らくこの三人の勝負だろうがどうなるか」

 こう思っていたのである。

でもそんな事は一言も口にしなかった。

「緊張して夜も寝れないよ」

 美由紀は敏夫にこう言うのである。

「大丈夫、ぼくがついている」

 敏夫はこういう以外に手がなかった。