HARUSYO'S WORLD 二宮春将の世界

VARIOUS FIELDS OF NOVEL あらゆるジャンルの小説を書きます。

二宮春将小説:11歳の恋物語第33回:敏夫と美由紀は交換日記を始める

2012-01-18 20:23:37 | 日記

「美由紀ちゃん、交換日記しようよ。昔おじいいちゃんとおばあちゃんがしていたそうだ」

 敏夫が美由紀にこう言う。

「うんやってみよう、携帯メールじゃああじけないよ」

 美由紀が微笑んで敏夫に言葉を返した。

その夜敏夫は二人だけの小さな日記帳に、

「ぼくは美由紀ちゃんが大好き」

 と書いた。

次の日、美由紀から返事が返って来た。

「私も敏夫ちゃんが大好き」

 敏夫はこの美由紀の文章に人知れずうれし泣きをしたのである。

二人の愛は深まって行く。


二宮春将小説:11歳の恋物語第32回

2012-01-18 02:30:13 | 日記

「初恋はもろくも崩れ破れてしまうとの言葉が気になって」

 敏夫が美由紀に心配そうに言う。

「大丈夫、二人がしっかりしてれば何とかなる」

 美由紀が敏夫を落ち着かせるように言葉を返した。

「そういってくれると有難い」

 敏夫は美由紀の顔を見て笑った。

「ぼくをずっと愛してね」

「もちろん」

 二人は笑顔でお互いの顔を見た。

「お互いの愛」

 これをしっかりと認識したのだった。

11歳の恋物語は激しさを増す。