東京は雪が降っている。
「東京に降る雪もいいよねえ」
この敏夫の言葉に美由紀が、
「うん、大都会の雪景色は美しい」
と言葉を返した。
二人とも東京を深く愛しているようだ。
「今日学校から帰ったら美由紀ちゃんにハーモニカで、『冬景色、雪の降る街を』を演奏しよう」
この敏夫の愛のこもった言葉を美由紀はしっかりと受け止めるのだった。
敏夫と美由紀の毎日は二人の愛でどんな困難でも跳ね返せるほど深まっているようだ。
「あしたも雪のようね」
「そうだね」
お互いの愛を確かめあっているかのような言葉である。