美由紀ばかりでなく敏夫のところにも新聞社や雑誌が数多く取材に来たのだった。
「美由紀ちゃんを推薦した動機は」
この問いに、
「日に日に美しくなって行く美由紀ちゃんの姿をかたちにして残してあげようと思ったんです」
敏夫は本音を語った。
そしてこの言葉が活字となって全国に紹介されると敏夫も有名人になってしまったのである。
「ぼくたち有名人になっちゃった」
照れくさそうに敏夫は美紀にこう言った。
「敏夫君が変な事思いつくからよ」
「怒ってる美由紀ちゃん」
「ううん・・・・」
二人は無言だったが、心と心に愛が激しく行き交うのだった。